気軽な一人旅に出かけるようになってもう5年ほど。大人の休日倶楽部パスの設定が12月と1月にあることもあり、雪見温泉を楽しむ機会もありました。私が住む静岡ではめったに雪が降らないこともあり、雪景色は非日常感が味わえます。私自身が一人旅で実際に泊まった宿の中から、雪見温泉が楽しめるおススメの宿をご紹介します。
※雪景色を楽しめる温泉宿という視点で選んでいるので、温泉に入りながら雪景色を楽しめない宿も含まれます。
- 雪見温泉の宿選びの条件
- 秋田県 タイムスリップしたかのような乳頭温泉 鶴の湯
- 秋田県 貸し切りで楽しめる乳頭温泉 山の宿
- 青森県 個室食&貸し切り湯ありの日景温泉
- 福島県 温泉付きのお部屋もある裏磐梯高原 ホテリアアルト
- 福島県 朝夕部屋食で3つの貸し切り湯がある会津若松東山温泉 向瀧
- 新潟県 温泉成分がメチャ濃い越後長野温泉 嵐渓荘
- 長野県 部屋数6室の湯田中温泉 加命の湯
- 岐阜県 有形文化財の宿下呂温泉 湯之島館
- まとめ
雪見温泉の宿選びの条件
冬に雪が降る地域の温泉ならどこでも良い、いうわけではありません。雪のない土地で暮らす私にとって、慣れない雪道を長い距離歩くのはリスクがあります。冬に雪見温泉に行く時には、アクセスに難ありの宿は避けるようにしています。
今回ご紹介する宿は、最寄り駅まで宿の送迎があったり、路線バスのバス停の目の前などの宿で、雪が降っていたとしても、危険なく到着できる宿を選びました。
秋田県 タイムスリップしたかのような乳頭温泉 鶴の湯
秋田県の鶴の湯は、日本を代表する秘湯の宿で、外国のお客様にもその名が知られています。訪問してみると、鶴の湯周辺だけがタイムスリップしたかのような錯覚になる景色。にごり湯の感じも良くて、すでに3回宿泊しています。
鶴の湯といえば、混浴の露天風呂がとても有名ですが、私は女性専用の露天風呂がお気に入りです。女性専用という安心感と、広さも魅力。山から樋でお湯が運ばれてくるだけでなく、底の砂利の合間からもぷくぷくぷくと湧いてくるのがたまりません。
お料理は素朴な感じですが、鶴の湯ならではの芋の鍋は絶品でした。
秋田新幹線が停まる田沢湖駅から路線バスに乗り、「アルパこまくさ」で下車。バスに乗る前に宿に電話しておくと、「アルパこまくさ」から宿まで無料送迎してもらえます。
秋田県 貸し切りで楽しめる乳頭温泉 山の宿
同じく乳頭温泉からもう一軒。こちらは前述の鶴の宿の系列宿です。湯船は露天が2つ、内湯が2つの計4つあり、すべて貸し切りで使用します。ただし冬は露天の1つは使えません。部屋数が少なく日帰り入浴もやっていないので、鶴の湯ほど混み合いません。内湯には大きく窓が取られているので、凍えることなく、雪見温泉が楽しめるのもこちらの宿の良い所。今までに2回宿泊しています。
鶴の湯よりお食事がボリュームがあり、私だと食べきれない量でした。
大人だけの宿です。詳しい宿泊記はこちらにまとめました。
青森県 個室食&貸し切り湯ありの日景温泉
乳頭温泉に比べると知名度が高くないかもしれませんが、乳頭温泉に負けない硫黄の香が漂く白濁の湯がとても素晴らしい宿です。青森県と秋田県の県境にある矢立峠の一軒宿です。最寄り駅は奥羽本線の「陣場駅」または「碇ヶ関(いかりがせき)駅」。碇ヶ関駅には特急つがるが停車します。どちらの駅からも無料送迎があるので、冬でも安心です。
1人用のお部屋は広くて快適。スタッフも親切でお料理も美味しい宿でした。詳しくは宿泊記をご覧ください。
福島県 温泉付きのお部屋もある裏磐梯高原 ホテリアアルト
磐梯山や五色沼などがある国立公園の中に静かにたたずむ宿です。雑誌などにも登場するオシャレな宿、ホテリアアルト。ホテリはフィンランド語でホテルの意味で、北欧を感じられる宿です。温泉付きのお部屋もあり、そんなお部屋だともうしょっちゅう温泉に出たり入ったり。もちろん水墨画の世界のような景色を楽しめる大浴場もあります。
もちろんお食事もとーっても美味しいです。
猪苗代駅から送迎があるので、雪の中を歩く心配もありません。五色沼をスノーシューで歩くアクティビティに行くのもよし、しんしんと降り積もる雪の中、部屋で温泉三昧を決め込むのも良しの宿です。次にご紹介している向瀧とセットで楽しむのも良いですよ。
福島県 朝夕部屋食で3つの貸し切り湯がある会津若松東山温泉 向瀧
冬の向瀧は中庭の雪見ろうそくが名物です。以前は毎年のように雪見ろうそくを楽しめたのに、ここ数年は雪が積もらない年もあったのだとか。私が冬に泊まった時には鉄道が遅れるほどの雪で、中庭の雪もたっぷり。素晴らしい雪見ろうそくを楽しめました。
ちょっと冷えた体には、少し熱めの向瀧のお湯が大変心地よいです。小さめの貸切風呂が3つあり、一人旅で貸切風呂で温まるのが私の楽しみです。
お食事は夕食・朝食ともお部屋食なので、一人旅でも周囲の視線を気にすることなくゆっくりと会津の郷土料理を楽しめます。
番頭さんや中居さんが老舗旅館らしいプロフェッショナルな対応で、とても心地よい滞在ができました。すでに3回宿泊しています。
駅からの送迎はないので、会津若松駅から路線バスで向かいます。バス停からは徒歩1分くらいなので、大雪でもそれほど苦労せずに到着できます。
新潟県 温泉成分がメチャ濃い越後長野温泉 嵐渓荘
日本の秘湯を守る会の会員宿です。重要文化財の古い建物以外に新しい鉄骨の建物があり、こちらは横を流れる川に面して大きく窓が撮られていて、部屋からの眺望も良いです。
温泉は溶存物質量が15,670mg/kgと大変濃く、成分表には高張泉の表示があります。日本の温泉いろいろ入りましたが、高張泉の湯にはめったに出会いません。冷鉱泉なので加温も循環も消毒もありますが、濃い温泉と聞くだけでとても効き目がありそうです。ナトリウム塩化物冷鉱泉なので、体も温まります。とても塩辛い温泉です。貸し切り湯があり、空いていれば何度でも自由に入れるのも嬉しいポイント。
最寄り駅は上越新幹線が停まる燕三条駅と信越線の東三条駅ですが、宿は駅からはかなり遠い雪深い場所にあります。どちらの駅からも送迎してもらえるので、ご安心を。
こちらは宿泊記を書いていないので、宿の公式サイトをはっておきます。
長野県 部屋数6室の湯田中温泉 加命の湯
加命の湯は客室数が6室と小さな宿で、一部屋一部屋の趣が異なるつくりです。部屋数が少ない分、宿のご主人と女将さんの気配りが行き届いて快適な滞在ができました。
お部屋には冬にうれしい炬燵があります。
夕食は外食と言う少し珍しいシステム。グループ館のよろづ屋さんでいただくプランをチョイスしましたが、フレンチやイタリアンをチョイスするプランもあります。宿から送迎してもらえます。朝食は加命の湯の中にあるお食事処でいただきます。
部屋数が少なく、一部屋一部屋がゆったりとした造りで、静かに過ごせました。女将さんやご主人の気配りが行き届いていて、快適でした。老舗旅館のよろづやさんのお風呂にも、無料で入れるのは嬉しいです。
最寄駅からの送迎はないのですが、歩いて5分ほどなので、大雪でもそれほど苦労せずに宿に到着できます。
岐阜県 有形文化財の宿下呂温泉 湯之島館
下呂温泉は日本三名泉の一つで、アルカリ性のお湯は美人の湯としても有名です。駅に降り立つとホームの上にも手湯があったり、温泉の匂いが漂います。湯之島館は駅からはちょっと距離がある山の斜面に立つ老舗旅館で、駅から送迎してもらえます。木造多層階建ての宿が歴史を感じさせます。
高台に立っているので、お風呂からの眺めも良いです。大浴場や露天風呂以外に小さな家族風呂が4つあり、空いていればいつでも使えるのが一人旅には嬉しいシステム。ただ2022年11月現在、宿のホームページを確認すると、感染拡大を防ぐために家族風呂の利用を休止しているとのこと。残念です。
食事は飛騨牛などを取り入れたお料理で、私が泊まった時には夕食はお部屋食でした。宿泊記はこちらです。
まとめ
雪のない地域に住む私にとって、冬が近づくと雪見温泉に行きたくなります。なので毎年どこかの寒い地域の温泉に出かけています。こうやってまとめてみると、東北+長野+新潟が中心ですね。雪見温泉に鉄道で向かうと、鉄道旅も雪見鉄になるので、車窓も魅力的です。
雪見温泉を楽しめる温泉は、どうしても北の地域が多いです。こちらの記事も岐阜以外はJR東日本管内の温泉です。50歳以上の方で東北で雪見温泉を楽しみたい! と思ったら、大人の休日倶楽部に入会して、大人の休日倶楽部パスでの旅がお得です。大人の休日倶楽部パス向けのプランを紹介しています。
これからもおススメ雪見温泉宿が見つかったら、こちらの記事に追加していきたいと思います。