日本最北端とか最南端とか、そういう端っこに行くと、「はるばる来たな」感があり、その感じが私は好きなのです。そんなわけで日本の端っこに旅しているのですが、今回日本最西端を訪れたことで、日本の最東西南北端すべてを訪ねることができました。西のはじっこの割に空路でのアクセスが良く、石垣島から日帰りで行けました。島内での交通手段や観光スポットなど、日本最西端の地を訪れた旅をブログに記録しました。2023年4月の旅です。
日本最西端はどこにある?
日本最西端は沖縄県の与那国島にあります。沖縄県と書きましたが、沖縄本島から与那国島までは500キロくらいあります。一方台湾までは111キロだそうで、台湾の方がよっぽど近いというわけです。
上の地図の縮尺だと島が見えませんが、周囲27.49km、面積28.95k㎡という小さな島です。
気になる離島のインフラ
離島に来ると電気や水はどうしているのか、最近の私は気になってしまうのですが、電気については島に発電所がありました。南の島なので、太陽光発電地蓄電池の組み合わせとか良いのではと思いましたが、台風が来ると太陽光パネルは難しいのだろうか。
水は山があるので、湧き水があるのかもしれません。と思って調べてみたら、地下水が水源のようです。自分の島で水で手に入るのはありがたいですね。
日本最西端への交通手段
最西端がある与那国島には空港があるので、飛行機でのアクセスが便利です。沖縄本島と石垣島から琉球エアコミューターの定期便が飛んでいます。石垣島だと3往復ほど飛んでいて、飛行時間も25分程度となかなか便利です。私は石垣島に3泊4日で滞在している間に、日帰りで与那国島を訪れました。午前中の便で与那国島に飛び、現地を14時過ぎに出る飛行機で石垣島に戻ってきました。
石垣島を10時過ぎに出る便なので、朝もそんなに早起きしなくても良いのが大変助かりました。
飛行機はプロペラ機で、ボーディングブリッジではなく、ターミナルから徒歩で搭乗します。
徒歩で搭乗だと、どうしたって飛行機との記念撮影したくなりますよね。もちろん私達夫婦もお互いで撮りっこしました。背後のねずみ色の雲がやばい感じです。
私の座席は6列目で、ちょうどプロペラの横あたりでした。この機材は翼が機体の上についているので、どの席でも一応景色は見えますが、翼の近くだと車輪を格納している部分とかあるので、翼から離れた席の方が景色はより見えそうです。それにしてもプロペラ2つで良く飛べるなと、毎度プロペラ機に乗る度に思います。
石垣空港から与那国空港までの飛行時間は約25分。この日は寒冷前線が通過していて、ものすごく揺れました。機内もキャーキャーと揺れを楽しんでいるような気配。機長さんからは「時々大きく揺れますが、飛行の安全に問題ありません」というアナウンスも。でもプロペラの横の席だと音がうるさくて、アナウンスはあまり聞こえません。
一度もシートベルトサインが消えないまま、ほぼ定刻に与那国空港に無事着陸しました。ついさっきまで雨が降っていました、という気配でした。
与那国島での足はレンタカーが便利
与那国空港へ到着後の足はレンタカーを予約してありました。空港のすぐ前に最西端観光という会社があり、こちらで借りました。11時から13時半まで借りて、6500円くらいでした(ガソリン代別)。
空港から徒歩1分という近さのせいか、こちらでレンタカーを借りる方は結構いて、行列していました。与那国空港についたら、トイレやお土産物屋さんで時間を使う前に、まずは最西端観光さんの窓口に向かい、レンタカーを借りる手続きをするのが良いです。予約はメールのやりとりでも可能です。クレジットカードは2023年4月時点で使用不可です。
ということで、今回の旅の相棒はこちらです。お値段が安い軽自動車が希望でしたが、私が予約した時(予約する日の1か月前くらい) にはすでに軽自動車は予約が入っていて、普通車になったのです。
お天気良ければバイクという手もある
夫婦2人旅なので、125ccのスクーターを借りて2人乗りで回る方が安いのですが、バイクで雨に降られたくはなかったので、今回はレンタカーをチョイスしました。最西端観光さんにはバイクはないので、レンタルバイクを借りるなら、こちらのショップが近そうです。
日本最西端の地へ到達
レンタカーを借りた後は、島を反時計回りにぐるりと一周することにしました。日本最西端は与那国島の西崎(いりざきと読む)にあります。地名からもわかるように、与那国島の西側の岬です。空港前のレンタカー屋さんからは車で10分と言う近さです。
最西端への道はセンターラインもありきちんと舗装された道路です。土曜日だったからなのか、交通量はすこぶる少なく、安心して運転できる道でした。電信柱が補強されていて、台風の通り道であることを思い出させてくれます。
西崎には駐車場もトイレも完備です。
駐車場に車を停めて坂道を上がって最西端の碑に向かいます。ここには平成の天皇皇后両陛下も来られていて、記念碑がありました。トイレがきれいだったのは、天皇皇后両陛下のご訪問のおかげかしら。
坂を上ると「最西端之地」という碑が見えてきます。
ついに最西端の地を訪れることができました。
碑の裏側には与那国島から各地への距離が記されていました。
台湾まで111キロということで、空港には台湾の島影が見える写真が掲示されていましたが、この日は今にも雨が降り出しそうなお天気が島影は見えませんでした。
こちらが空港に掲示されていた写真ですが、こんな風に見えたらかなり感動すると思います。
日本最西端以外の観光スポット
ダンヌ浜
空港から最西端に向かう途中に観光スポットらしきものがあったので、寄ってみました。最西端は断崖の上にある感じでしたが、こちらは白砂のビーチです。左手奥が最西端の西崎だと思います。
トイレの建物がありましたが、ポールで塞がれていて、使用できそうにありませんでした。あとは記念碑がありました。
晴れていれば与那国ブルーの海がきれいだったかもしれません。県道からダンヌ浜に入ってくる道路に「月桃の里」という標示がありました。調べてみたら老人ホームのようなのですが、島全体でも1600人ほどの人口です。働き手がいるのかちょっと心配になりました。
Dr.コトー診療所
ドラマや映画にもなった「Dr.コトー診療所」。作品に登場する診療所が与那国島にあります。最西端の地、西崎からは車で10分くらいです。
海外近くの道路を走って向かいました。この道路沿いには陸上自衛隊の駐屯施設があり、ここが国境離島であることを感じさせます。
駐屯地を過ぎてさらに進むと、道路上にも道路脇にもたくさんのお馬ちゃんがいました。
脅かさないように近づいてみたり。
で、ちょっと診療所に行く道に迷いましたが、無事到着。
入り口横には「志木那島診療所」の看板が掛けられていました。
映画の公式サイトはこちらです。
立神岩
次なる観光スポットは立神岩です。Dr.コトー診療所からは車で10分くらい。
道路わきのこの標識がある場所にちょっと駐車スペースがあります。
車を停めて少し歩くと、崖の下に立神岩が見えます。ただ岩を上から眺める角度になるので、神様が立っている・・・という感じではありません。
もうちょっと離れたところに、展望台があるのでそちらに行ってみました。展望台には大型バスも駐車できる駐車場があります。展望台から見ると、海の中に立つ岩がよく見えます。
東崎(あがりざき)
最後に向かったのは、与那国島の最東端である東崎(「あがりざき」と読む)です。駐車場に車を停めて遊歩道を歩きます。
遊歩道を歩くとさっそく絶景が待っています。灯台近くの草原には馬の姿も。晴れていれば西表島の島影が見えることもあるそうです。
遊歩道には盛大に落とし物が落ちていますので、景色に見とれてばかりいると、大変なことになります。
灯台の手前は広い草原になっています。与那国馬がのんびりくつろいでいます。これで空が青ければ・・・。お天気が残念ですが雨が降らないだけ良しとします。
この地は海面から100mほどの断崖の上にあり、眼下には険しい海岸線が見えます。
この後集落の中のガソリンスタンドで給油して、レンタカーを返却し、14時過ぎの石垣行きの飛行機で戻りました。
最西端訪問のまとめと反省
10時半くらいに与那国空港に到着し、14時15分発の石垣行きに乗るのは今回ご紹介した通り可能なのですが、ちょっと慌ただしいです。結局ランチも食べずにレンタカーで走っていました。10時半に与那国空港に到着しても、レンタカーを借りる手続きに時間がかかると出発できるのは11時くらい。帰りもレンタカーの返却の手続きや飛行機乗る前にお土産見たりしようとすると、13時40分くらいには空港に着きたいものです。今回はDr.コトー診療所にたどり着くのに少し時間を要したこともあり、最後の東崎はとりあえず写真とって、空港に向かうという感じで、どの観光スポットも駆け足になってしまいました。17時前後の飛行機なら、もっと観光スポットも回れたし、食事もできたと思います。今回はお天気が今一つだったのでもう一度行ってみたいと思います。
今回の旅の行程
今回は3泊4日で石垣島に滞在し、その3日目に最西端を訪れました。1日目は羽田から石垣島への直行便で向かいました。石垣港近くのホテルに宿泊し、2日目には日帰り観光で竹富島の水牛車に乗ったり、自転車で竹富島でのサイクリングを楽しみました。
竹富島観光の後はインターコンチネンタル石垣に2泊し、3日目に最西端を訪れ、4日目は遅めの朝食の後、石垣空港から羽田に戻ってくる、という行程でした。
端っこを訪ねる旅へのリンク
日本の端っこを訪ねると、あぁ、遠くまで来たなーという「はるばる来たぜ」感が好きで、東西南北の端っこを回る旅をしてきました。北と東は北海道にあり、沖縄県の南国らしさとはちょっと印象が異なります。
最北端への旅
一般人が行ける最北端は北海道の宗谷岬です。
最東端への旅
最東端は北海道の根室にある納沙布岬です。
最南端への旅
一般人が行ける最南端は、石垣島から船で向かう波照間島にあります。「はてるま」という音がいかにも果ての島という雰囲気で好きです。南国らしいサンゴ礁の美しい海が印象的でした。
その他の関連リンク
与那国島の観光サイト
観光スポットからお食事どころ、宿泊施設まで網羅されています。
琉球エアーコミューターのサイト
与那国島に行くのならフェリーもあるけど、飛行機が便利。航空券の予約はJALのサイトからできます。
石垣島で私が宿泊した宿
インターコンチネンタルがお気に入りで、今回も2泊こちらにお世話になりました。