私は還暦を迎えると同時にJRのシニア向け割引サービスの一つ「ジパング倶楽部」に入会して、鉄道旅をおトクに楽しんでいます。ジパング倶楽部に女性は2024年1月時点では60歳から入会できるのですが、2024年4月からは女性の入会年齢が65歳以上に引き上げられます、という話を昨年同級生としたので、ブログにもまとめておきます。(この記事は2024年1月に書いています)
ジパング倶楽部とは
JR各社が提供しているシニア向けの割引サービスです。2024年3月までは、女性は60歳以上、男性は65歳以上が入会資格の条件ですが、この年齢条件が2024年4月から女性も男性も65歳以上に統一されます。なので、今60~64歳の女性で入会を検討されている方は、3月末までに入会することをおススメします。
メリットは年20回までJR線が基本3割引き
ジパング倶楽部に入会した最初の年は、JR線の乗車券や特急料金が2~3割引きです。2年目からは3割引き。乗車券だけでなく特急料金も3割引きになると、かなりお安く利用できます。ただし、割引きで利用できる回数には上限があり、また距離には下限が設定されていて、JR線を営業キロで片道・往復・連続201km以上利用する時に割引が適用されます。
2割引きと3割引きの違い
冒頭に入会した最初の年は2~3割引きと書きました。これはどういうことかと言うと、入会した最初の年に割引の権利を行使する3回目までは2割引です。
ジパング倶楽部に入会すると、会員手帳が送られてきます。入会初年度は表紙が赤い手帳で、2年目以降は緑色の表紙に変わります。
赤い表紙の手帳を開けると、乗車券購入証が綴じられていて、最初の3枚がピンクで2割引、4枚目以降は緑色の用紙で3割引きです。乗車券購入証は1枚目から使用するのがルールなので、最初の3回までは2割引のピンクの用紙を使用します。
2年目以降の緑の表紙の手帳には、ピンクの乗車券購入証の用紙はありませんので、最初から3割引きの用紙が綴じられています。
利用回数の上限
この乗車券購入証が手帳には20枚用意されていて、20枚使い切るとその年の割引の権利行使は終了です。
割引が適用されない料金と期間もある
ただ割引が適用されない部分もありまして、一番注意が必要なのは「のぞみ」と「みずほ」の特急料金でしょう。遠方に旅する時には「のぞみ」を利用される方が多いと思いますが、「のぞみ」に乗る場合、割引が効くのは乗車券の部分のみです。それでも長い距離を乗るので、通常料金で乗るよりはだいぶ助かると思います。
他にはグランクラスやグリーン個室、寝台料金には割引は適用されません。詳しくは各社のジパング倶楽部サイトをご参照頂きたいですが、「のぞみ」「みずほ」以外は、そう頻繁に利用する機会はないと思うので、割引が適用されなくてもそんなに大きな影響はないと思います。
割引が適用されない期間は、ゴールデンウィーク、お盆の期間中、年末年始です。要するに旅行客でメチャ混んでいる時は利用できません、ということです。
ジパング倶楽部に向いている方
割引適用される時期に、JRを利用して旅をされる方が向いています。年会費が3840円かかるので、ジパング割引で元がとれる方が入会に向いている方と言えるでしょう
年会費の元はとれるか?
割引になるのはJR線を営業キロで片道・往復・連続201km以上利用する場合です。私は静岡在住で、静岡から東京までは180.2kmなので、片道だけでは割引になりませんが、往復で買えば最大3割引きです(入会直後は2割引)。通常往復で12,940円ですが、3割引きだと3,000円以上お得なります。東京往復を年に2回するなら、もう元が取れるというわけです。
ただし往復で購入する場合は、切符の有効期限に注意しましょう。上記の場合往復で360キロ程度だと、切符の有効期間は3日間です。たとえば東京から飛行機で北海道の旅3泊4日なんていうのをしてしまうと、帰りの新幹線では切符の有効期間を過ぎてしまうので、使用できません。
シニアの鉄道旅だともっと遠方に行くことが多いでしょう。GWやお盆休み、年末年始は使えませんが、その超混雑する時期以外は土日も割引が効きますので、静岡から全国あちこちへの鉄道旅には威力を発揮してくれます。
どこで入会するか?
JR各社がジパング倶楽部を取り扱っているので、お住いのJR窓口で申し込みができますが、JR東海の区域に住む私は、あえてJR東日本の「大人の休日倶楽部ジパング」に申し込んでいます。
静岡に住む私がJR東日本で申し込んでいる理由
私は50代の時からJR東日本の「大人の休日倶楽部会員」だったので、60歳になるのを機に、「大人の休日倶楽部ジパング」に移行しました。「大人の休日倶楽ジパング」だと、年会費が通常のジパング倶楽部よりもうちょっと上乗せになり、4364円です。これは大人の休日倶楽部の場合は専用のクレジットカードを作る必要があり、そのカード会員費524円が上乗せされるからです。私が「大人の休日倶楽部ジパング」を選択したのは、「大人の休日倶楽部」限定の割引切符も利用したかったからです。一番のニーズは「大人の休日倶楽部パス」です。こちらのパスは年3回の期間限定で利用できる乗り放題パスで、おそらく日本で一番おトク感があるパスではないかと思います。
JR東日本では「大人の休日倶楽部ジパング」と通常のJR東日本のジパング倶楽部があります。サービスの違いや年会費の違いはこちらに比較表があります。
JR各社で申し込むならサイトで確認
「大人の休日倶楽部」限定の割引切符が不要なら、お近くのJR窓口で手続きされれば良いと思います。JR東日本でも大人の休日倶楽部には入らずに、ジパング倶楽部のみ入会ということもできまが、WEBでの申し込みはできないようです。私の静岡在住の友人も最初はJR東日本のジパング倶楽部の申込書類を取り寄せようと事務局に電話をしましたが、なかなかつながらなかったと言っていました。大人の休日倶楽部からの入会だとWEBで手続きができます。友人は結局「大人の休日倶楽部ジパング」会員になりました。
JR東海はこちらに案内があります。申込書類は駅で配布していますが、年会費をゆうちょ銀行か郵便局で振り込み、その振替用紙と一緒に郵送で申し込むと書かれています。うーん、ちょっと面倒ですねぇ。
ジパング倶楽部の面倒なところ
切符は窓口購入のみ
お値段としては大変ありがたいジパング倶楽部ですが、面倒なこともあります。それは切符を購入する時には駅の窓口に行かないとならないことです。窓口がある駅まで距離がある所に住んでいると、買いに行くのが面倒です。
旅行出発日の当日購入しても良いのですが、乗りたい列車の指定席がなかったりすると困るので、私は出発日の1か月前に一回窓口まで行って購入しています。
私の場合、静岡と広島の往復、なんていう単純ルートのことはほぼなく、聞いたことないような駅が出発点だったり、なんでわざわざこの路線を通るのか、というような路線を選んで旅することが多く、毎度窓口の方にはお手数おかけしていて恐縮しています。
毎回顔写真を用意
ジパング倶楽部の手帳には、本人の顔写真を貼らないといけません。これは会員本人であることを切符購入時や、旅をしている時に確認する必要があるので致し方ないのでしょうけれど、やや面倒です。
旅の時にも手帳帯同
ジパング倶楽部の割引切符で旅する時には手帳をいつも持っていないといけません。これも本人確認のために仕方のないことですが、旅する時にも手帳持参なのは忘れそうなんですよね。今のご時世、IT技術で解決できないものか、とも思いますが、ジパング倶楽部を利用する方は私よりも上の年長者が多いので、あえて紙対応なのかもしれません。
こんな所を旅しました
やや面倒な部分はありますが、乗車券も特急料金も3割引きは大変ありがたく、入会以来活用して旅に出ています。以下はジパング倶楽部で旅した時の旅行記です。
四国観光列車とローカル線の旅
JR四国の観光列車の一つ、四国まんなか千年ものがたりに乗車しました。この列車は全席グリーン車扱いですが、ジパング倶楽部はグリーン料金も割引になります。
日本最南端の始発・終着駅を訪ねる
鹿児島県枕崎線の終点、枕崎駅を訪ねました。枕崎線の始発駅である鹿児島中央駅から枕崎駅までは片道100キロないので、往復で買っても3割引きにはなりません。途中の指宿駅で途中下車もしたかったので、片道100キロ超える駅を出発点にして購入すると3割引きで購入できるので、日豊本線の重富駅から枕崎駅を往復で購入することで3割引きと、途中下車を活用しています。
中国地方のローカル線に乗る
岡山に住む友人に会いに行く時に、木次線・姫新線に乗車しました。一筆書きルートで楽しく旅できました。
まとめ
ジパング倶楽部、本当に助かります。大人の休日倶楽部パスはメチャお得ですが、使用できる期間と乗車範囲が限られます。ジパング倶楽部は日本全国どこに行くにも割引が効くので、私のような鉄道旅をするシニアには本当にありがたいサービスです。
還暦過ぎの女性でJRで旅に出る方は、2024年4月の入会年齢引き上げ前の入会をおススメします。