最近離島の旅が好きです。離島は船や飛行機で海を渡らなくてはならないので、現地に到着するまでに時間がかかりますが、その分アクセスしてくる人数に限りがあるようで、あまり混雑していないところも気に入っています。特に開発があまり進んでいない島は海がとても美しく、絶景だらけ。2022年11月に長崎県の離島の一つ、壱岐に2泊3日で旅したので、ブログにまとめました。透明度の高い海と鉄分豊富な濃い温泉がとても素晴らしい島でした。
- 壱岐はどこにある?
- 島内の移動手段
- 美しい海を楽しむ
- 無人島の辰の島
- 壱岐のモンサンミッシエル、小島神社
- お猿さんとゴリラさんと鬼に会いに行く
- 岳の辻展望台
- 壱岐リトリート 海里村上に滞在
- 壱岐へのアクセス
- 今回の旅プランの全体
- 壱岐の観光情報へのリンク
- まとめ
- その他の島旅の記録
壱岐はどこにある?
壱岐は長崎県の離島で、九州と対馬の間の玄界灘に位置しています。南北約17 km・東西約14 kmの島です。
博多港から高速船で1時間、長崎空港からプロペラ機で30分弱とアクセスも良い島です。
島内の移動手段
レンタカーが便利
壱岐での観光はレンタカーが便利でした。私が宿泊した宿では、宿で借りて宿で返せるレンタカーがあり、軽自動車を8時間利用しました。返却の際にはガソリンを満タンにしたら、ガソリンスタンドで満タンの証明書をもらい、キーと一緒にダッシュボードに置いておいてくださいという、なんとも不用心な返却方法でしたが、離島だと盗難の心配がないのかもしれませんね。壱岐の道路は岬の先端に行く道以外はほとんどセンターラインがある広くて快適な道路です。交通量も多くないので走りやすかったです。
ナビも完備なのですが、目的地の読み方がわからなかったり、入れても検索結果に表示されない箇所もありました。頭の中にだいたいの位置は入っていたので、地図を表示して「ここを目的地」方式で設定しました。
観光タクシーと言う選択肢もある
知らない土地でハンドル握るのはちょっと・・・という場合は、観光タクシーと言う手があります。私は宿をチェックアウトした後、高速船が出発する芦辺港に向かう時に、3時間のコースで利用しました。一人旅で利用すると高くつきますが、不慣れな土地で気を遣いながら運転する必要がなく、時間配分も運転手さんがして下さり、ガイドブックには出ていないこともご存じなので、旅先では時々利用しています。
路線バスも走っています
バスもありますが、限られた時間の中で行きたいところに行こうとすると、ちょっと効率が悪いかなと思い、今回は選択しませんでした。
美しい海を楽しむ
壱岐の海岸線は美しい入り江だったり、白砂のビーチだったり、波で削られた断崖だったりと、めまぐるしく景色が変わりますが、どこに行っても透明度が高い海を楽しめます。代表的なスポットを回ってみました。
日本の渚100選 筒城浜(つつきはま)
壱岐島の南東に位置するビーチです。壱岐空港の隣にあります。日本の渚100選だけでなく、日本の快水浴場100選にも選ばれている白砂のビーチです。
上から見ると、その透明度がよくわかります。
ナビに入れる時に、筒城浜を「つつしろはま」と入れたら出てきませんでした。「つつきはま」と読むんですね。ナビの検索結果に出ない時には壱岐空港を目指すと、やがて案内表示が出てきます。
清石浜(くよしはま)
こちらも砂浜と青い海が美しいビーチで、夏には海水浴客で賑わうのだそうです。シーズンオフで誰もいませんでした。
左京鼻
こちらはビーチではなく、海に突き出た断崖で、壱岐を代表する景勝地の一つです。左京鼻への道路はやや狭いですが、観光バスも進入してくるだけの幅はあります。駐車場やトイレの設備もありました。
左京鼻の看板の奥に見えていた岩の塊は観音柱と言います。島が流されてしまわないように造った8本の柱の1つと言われているそうです。
波に洗われる断崖が続いています。柵がないので、落っこちないように気を付けて歩きます。
先端には小さな神社も。風が強い時には神社まで行くのも怖いかもしれません。
竜神崎と龍蛇(りゅうだ)神社
高速船が発着する芦辺港近くにあります。出雲神社より龍蛇神を迎えて祀られたそうです。下の写真のように撮影するとどこかの山頂のお社のようですね。
周囲を入れて撮影すると、こんな場所にあり、海面からの高さはそんなにありません。満潮時は鳥居までの道が波に洗われていることもあるそうです。
龍蛇神社近くの龍蛇浜には、ウロコ状の薄い石が重なってできているのが特徴です。
無人島の辰の島
辰の島は壱岐島の北端、勝本港の沖合に浮かぶ無人島です。写真の通り内海側はエメラルドグリーンの海、対馬海峡側は断崖絶壁と荒波によって浸食された岩穴が多数あります。壱岐を代表する観光スポットなので、是非訪れたい場所の一つです。
海から辰の島を楽しむ
勝本港から遊覧兼渡し船が出ています。辰の島に渡るだけの渡船コース、辰の島には上陸しないけれど、ぐるりと40分ほどの遊覧を楽しむコース、遊覧した後に辰の島にも上陸するコースの3つが用意されています。上陸するコースも乗る船は遊覧のみのお客さんと同じ船なので、上陸前に辰の島周辺の遊覧を行います。
こちらは浸食された洞窟が、ギリシャの神殿の柱のように見える「海の宮殿」。エメラルドグリーンの海の色が素晴らしいです。
対馬海峡に向かうところでは、マンモス岩が。
こちらは羽奈毛崎。標高60mほどの辰の島のてっぺんが見えています。上陸して自分の足で登ることができます。
続いて海からも陸からも楽しめる蛇ヶ谷。谷が蛇のようにうねうねしているからこの名になったとか。
海の透明度が高く、引き潮で水深が浅くなっているせいもありますが、海底の岩も船から見えました。
こちらの岩の柱の上には鷹の巣があるそうです。
上陸して無人島プチトレッキングを楽しむ
遊覧だけでも楽しめますが、500円の違いなのでぜひ上陸されることをおススメします。私が行った時は、私以外に上陸者がおらず、島の管理人さんもこの日はお休みということで、上陸後は無人島に1人きりになりました。辰の島独り占めです。
波打ち際の遊歩道を歩いてビーチの休憩棟に向かいます。
遊歩道を進むと広大なビーチと休憩棟・トイレが見えてきました。海水浴シーズンでなくても、管理人さんがいるようですが、今日はその管理人さんがお休みなので、トイレは使用できません。自販機もないので、無人の時に上陸するにはトイレを済ませ、水分を持って行くなどの準備が必要です。
海水浴場は潮が引いて広大なビーチが出現していました。夏は地元の方もこのビーチで海水浴を楽しまれるそうです。日本の快水浴場100選の一つです。
私をお迎えに来てくれる船は40分後くらいに来ます。この時間を利用して無人島トレッキングに出かけました。先ほど海から見た断崖の上や蛇ヶ谷を島側から見られるポイントがあります。下の地図の青い数字の9番から歩いてみました。
休憩棟の右側からぐるっと山すそを回りこむような遊歩道を歩き始めました。
石がゴロゴロしていて少し歩きづらい場所もありますが、スニーカーでも大丈夫です。
山すそを回り込むと石の道が現れました。地図の青い数字の8番ですね。ここは満潮時にも通れるのかな? もしかしたら海の中に沈むのかもしれません。石の道の先の斜面をまっすぐ登っていく感じです。
斜面を5分も登らないうちに、「鬼の足跡」に到着。
鬼がふんどしで対馬海峡のクジラを取ろうとして踏ん張った足跡と言われています。こちらは右足なのかな? もう片方の足跡は壱岐島にあります。奥は海につながっていて、ここが遊覧船から見た蛇ヶ谷となっています。
鬼の足跡から分岐を右に進み、辰の島の最高点を目指します。
鬼の足跡から3分ほど上がると羽奈毛崎の最高地点です。三角点がありました。
羽奈毛崎の先端に立ってみました。柵がないので転落しないように。ここで転落しても誰にも気づいてもらえないと思うので、慎重に行きました。下の写真の右端に写る島は対馬です。
振り向くと、先ほどいた美しいビーチや、壱岐島も見えます。
鬼の足跡まで下りた後、今度は分岐を左に歩いて、下の写真の白い看板がたっている方向に向かってみましょう。
白い看板には「蛇ヶ谷」とありました。遊覧船から見た谷を島の上から眺められます。
ちょっと登った後、ビーチに向かって下りて行きます。ここからの眺めも絶景です。
休憩棟まで下山しました。私は石の道から歩きましたが、休憩棟裏手の階段を上ると私が歩いたコースと逆コースを歩くことができます。
ハイキング終了するとだいたい船のお迎えの時間なので、桟橋まで移動してピックアップしてもらい、勝本港に戻りました。
辰の島遊覧の公式サイトはこちらです。冬の期間中は定期運航がない時期もあるので、冬にお出かけの際には船の運航状況を確認してください。
壱岐のモンサンミッシエル、小島神社
小島神社は潮の満ち引きを実感できるスポットです。満潮の時には参道が海に沈み、船がないと島に行けませんが、干潮時には参道が現れて歩いて渡ることができます。事前に干潮・満潮時刻を調べておくと良いです。
満潮時は鳥居も半分くらい沈んでいます。
干潮になると潮が引いて参道が現れ、島に歩いて渡ることができます。
はらほげ地蔵
小島神社とは関係ないのですが、こちらのお地蔵さんも潮の満ち引きによって、足元まで露出していたり、海に沈んだりします。こちらは専用の駐車場はないので、道路のはじっこにちょっとだけ停車させてもらいました。
お猿さんとゴリラさんと鬼に会いに行く
猿岩
猿岩はホント、猿に見えるんです。この地区は最初は軍の敷地で一般人は入ってこられない地区だったそうです。最初に猿岩を見つけたのは誰なんでしょう。目と口の感じなんかホントお猿さんですが、駐車場から見る時だけ猿に見えます。
猿岩に近づいて見る角度が変わると、まったくお猿さんには見えません。お猿さんに見える! と最初に気づいた人はすごいね。それにしても足元の海の透明度がすごいです。
微笑むゴリラ岩
続いてはゴリラさんです。こちらはまだ観光スポットとして壱岐の観光協会のサイトには掲載されていませんでしたが、こちらも気が付いた人はすごいなーと思いました。ゴリラに見えますよ。
ゴリラ岩のある場所には以前から有名な観光スポットである鬼の足跡があるので、そちらで検索した方が出てくるかも。
鬼の足跡
辰の島のところでも鬼の足跡を紹介しましたが、もう片方の足跡がゴリラ岩がある所にあります。
辰の島の鬼の足跡は周囲に柵がありましたが、こちらの足跡には柵がないので、転落注意です。
この辺りも荒波に現れる断崖が続いています。やっぱり柵がないので自己責任で崖に使づきます。船越英一郎さんの2時間ドラマを何本でも撮れますよ、と観光タクシーの運転手さんが話していました(笑)。
猿岩もゴリラ岩も島の西側に位置しています。半島内の道路は舗装されていますが、センターラインはない道路幅でした。私は用心して、最終日に観光タクシーで回りました。
岳の辻展望台
岳の辻は壱岐最高峰の山です。と言っても標高は212.8m。山頂に展望台があり、壱岐全体を見渡せます。
岳の辻展望台には、観光タクシーで行きました。というのも、観光案内所で聞いたら、山道でくねくねと細い道です、ということだったので、不慣れな土地でそういう道は避けたいと思ったからです。でも観光タクシーで走ったら、自分でも行けたな、という感じの道路でした。
壱岐リトリート 海里村上に滞在
壱岐では2泊とも壱岐リトリート 海里村上に滞在しました。一人でも泊まれる宿です。
こちらの宿は「ミシュランガイド福岡・佐賀・長崎2019特別版」で、
”5パビリオンの旅館” (豪華で最高級の旅館)として紹介されていて、いわゆる5つ星の宿なのです。お料理もスタッフのおもてなしも、さすがといった感じですが、その分もお値段も1泊2食で1人5万円くらいします。
湯本温泉の一角にあり、宿の敷地内に自噴泉を持っています。鉄分が多いようで、茶褐色の温泉が特徴です。各部屋に露天風呂がついていて、部屋でも温泉が楽しめます。
詳しくはこちらをどうぞ。
壱岐へのアクセス
博多から高速船で行く
博多からの高速船利用が時間的にも便利だと思います。もうちょっと安く上げたい場合は、フェリーを利用するという手もあります。
九州郵船が運行していて、高速船は事前に座席の指定も可能です。ただネット予約するためのメールアドレスはGmailのようなフリーのアドレスが使えないのがとっても不便。
飛行機で行く
壱岐には空港があり、長崎空港から飛行機で向かうことができます。オリエンタルエアブリッジという航空会社の運行です。今回は行きに利用しました。とってもかわいくて古い機材で乗り物好きの私にはテンションが上がる乗り物でした。荷物の運搬がトラックと言うのも味があります。
予約はオリエンタルエアブリッジのサイトからもできますが、私はANAのサイトから予約しました。ANAとのコードシェア便になり、ANAのマイルも溜まります。ANAのプレミアム会員だと、長崎空港では優先搭乗もありました。
今回の旅プランの全体
壱岐には2泊3日でしたが、旅の行程としては3泊4日です。最初の1泊目は長崎市内に宿泊しました。1日目に羽田から長崎空港に空路で入り、西九州新幹線を利用して長崎駅へ。
2日目の午前中に長崎の世界遺産の一つ、軍艦島に行きたかったのです。
軍艦島の観光をした後、長崎空港から飛行機で壱岐に到着し、2泊3日で楽しんだというのが旅の全体です。帰りは博多港まで高速船に乗り、福岡空港から羽田に戻りました。壱岐は長崎や福岡から近いので、九州本土との観光と組み合わせても良いと思います。
壱岐の観光情報へのリンク
壱岐の観光情報はこちらの観光連盟のサイトにまとまっています。
まとめ
2022年は島根県の隠岐、沖縄の波照間島、石垣島、宮古島など、離島への旅が多かったです。どの離島も海の美しさは抜群でした。島旅をしてみると、その海の違いも実感できます。沖縄の海はサンゴ礁と熱帯魚の海で、暖かさが海からも伝わってきます。壱岐の海も透明度は沖縄以上と思いますが、サンゴ礁の海ではないので、また違った美しさを感じました。
島内は道路状態が良く、観光スポットには駐車場もトイレも設置され、ゴミも落ちていなくて整備が行き届いている印象を受けました。代表的な観光スポットには統一デザインの案内板があり、ボタンを押すと音声で案内が流れるようになっていて、お客さんの受け入れに力を入れている印象がありました。
壱岐に午前中に到着できれば、ブログで紹介したスポットは1泊2日でも回れそうではありますが、時間に追われて動くよりは、丸一日観光に充てられ、温泉ものんびり楽しめる2泊3日の行程をおススメしたいです。
海が本当にきれいなので、次回はカヌーなど海を楽しめるアクティビティにもチャレンジしたいと思いました。壱岐では焼酎造りも盛んなようなので、お酒が好きな方にも良い島です。
その他の島旅の記録
離島の旅は自然豊富で静かに過ごせて結構好きです。私の今までの島旅記録へのリンクです。