日本のマンホールは、ご当地ゆかりのデザインを採用している自治体が多く、旅先で足元を見ると、美しいデザインのマンホールが設置されていることに気づくことも多いでしょう。そんな美しいマンホールをカードにして配布している自治体がたくさんあります。こちらのエントリでは、駅から片道徒歩20分くらいでゲットできたカードをご紹介します。駅から片道20分歩くとその町の名所や観光スポットにも立ち寄る機会が出てきます。旅の記念にマンホールカードを集めてみてはいかがでしょうか。
マンホールカードとは
マンホールカードはその名の通り、マンホールの蓋を紹介しているカードです。日本では各自治体がそれぞれに特徴あるデザインの蓋を採用しているケースが多く、路上の美術館なんて言われることもあります。こうしたマンホールの蓋をカードにすることで、より多くの人に下水道事業に関心を持ってもらいたいというのがカードの狙い。こういうカードにすると、コレクション意欲が湧いて集めたくなりますもんね。無料と言うのも魅力です。2021年1月現在、700種類以上のカードが発行されていて、すべて集めるのはなかなかハードルが高いですが、鉄道の駅に併設の観光案内所や、駅から徒歩圏内の場所で配布されていることも多く、旅の記念に集めるのも楽しいですよ。
最新のマンホールカードの情報はこちらから。人気のあるカードは在庫切れのこともありますので事前に要チェックです。
東海道本線
小田原駅(神奈川県小田原市)
小田原市のマンホールは、酒匂川と小田原城、遠くに見える富士山がデザインされています。
マンホールカードを配布してるのは、「小田原宿なりわい交流館」という場所で、小田原駅から徒歩15分程度。ちょっと距離がありますが平坦な道なので小田原城などを見ながら行ってみると良いと思います。
「小田原宿なりわい交流館」近くの道路「小田原かまぼこ通り」上には、デザインマンホールの実物が設置されています。
小田原市は八王子市、寄居町と姉妹都市になっていて、同じ通り上には八王子市・寄居町のデザインマンホールが設置されています。こちらは八王子市。伝統の人形劇をデザインしてあるのですね。是非マンホールカードも発行してもらいたいです。
こちらは埼玉県寄居町のマンホールです。
寄居町はマンホールカードを配布しています。一時、在庫切れとなっていたようですから、人気があるようです。
マンホールカード配布しています!(配布再開しました) - 寄居町公式ホームページ
小田原市のマンホールカード情報はこちらです。
沼津駅(静岡県沼津市)
沼津市のマンホールカードは沼津駅からギリギリ徒歩20分の沼津市水道庁舎でもらえます。土日は1階の守衛所で対応してくれます。描かれている花は沼津市の花、ハマユウ。駿河湾と愛鷹山の向こうに見える富士山が描かれています。大瀬崎あたりからの眺めでしょうか。
沼津市の水道庁舎は、沼津市役所の道をはさんだ反対側にあります。下の地図の通り、ちょっと駅から距離があります。レンタサイクルがあると便利なのですが・・・。
またカラーのマンホールの実物は、沼津港の近くにありまして、これまた水道庁舎からは徒歩で20分くらいかかります。下の地図の鈴木ビルと書かれている付近に設置されています。私がカードをもらいにいった時には、まだ沼津市内にこの1か所しかカラーマンホールが設置されていませんでした。カードをもらったら実物も見たくなるもの。ならば沼津港近くのたとえば深海水族館あたりで配布してくれる方が嬉しいです。
ちなみに沼津市は「ラブライブ!サンシャイン!!」の舞台になっているので、キャラクターの顔を描いたマンホールが駅近くのアーケード街に設置されています。マンホールカードも発行されていて、沼津駅構内の観光案内所で配布されています。
静岡駅(静岡県静岡市)
静岡市は2種類のマンホールカードを発行しています。1枚はマンホールカードの中でも超人気の「ちびまるこちゃん」のデザインです。まるちゃんのマンホールカードは清水駅の前でもらえます。こちらで紹介するのはもう一つのマンホールカードで、静岡市の花であるタチアオイがデザインされています。
タチアオイがデザインされたマンホールカードを配布しているのは、静岡市上下水道庁舎で、駅から徒歩15分程度。平日は6階の下水道総務課の窓口で、休日は1階の守衛室でもらえます。静岡市も休日対応してくれてありがたいですね。
静岡駅から水道庁舎までは静岡市の繁華街を抜けるので、食事するところもたくさんあります。また近くには駿府公園があり、駿府城の石垣やお堀、櫓などを見ることができます。
豊橋駅(愛知県豊橋市)
豊橋市はマンホールカードを3種類も発行していて、それぞれもらえる場所が異なります。こちらの手筒花火のカードは豊橋駅から徒歩10分ほどの場所にある「こども未来館ココニコ」でもらえます。
豊橋駅から「こども未来館ココニコ」への道のりはこちら。
豊橋駅から大通り沿いの歩道を真っ直ぐ歩いていけば良いので、迷うこともないでしょう。途中の歩道の上にはデザインマンホールの実物が設置されています(モノクロが多いけど)。
なお、豊橋駅構内でもらえるマンホールカードもありますので、豊橋駅で降りた時には忘れずにもらいに行きましょう。こちらで紹介しています。
安城駅(愛知県安城市)
安城駅から徒歩5分くらいの場所にある「アンフォーレ」という施設で安城市のマンホールカードをもらえます。安城市のマンホールは、児童文学作家の新見南吉氏が書いた「花のき村と盗人たち」という童話にちなんだデザインです。新見南吉氏は愛知県出身で安城市で教師として働くかたわら、創作活動に励んだそうです。
マンホールを配布している「アンフォーレ」は安城市の図書館機能がメイン。カフェもあったりしてなかなかおしゃれな施設でした。
安城駅と「アンフォーレ」との間には、マンホールカードと同じカラーのマンホールや、モノクロ版、たなばた祭りがデザインされた蓋が実際に設置されていました。
こちらはモノクロ版。デザインが細かいので、モノクロだと何が描かれているのか、ちょっとわかりづらいですね。
安城市には七夕のデザインのマンホールもあります。
安城市のマンホールカード情報はこちらです。
彦根駅(滋賀県彦根市)
彦根市は2種類のマンホールカードを発行しています。そのうちの1枚は有名なゆるキャラ「ひこにゃん」のデザインです。
配布場所は「ひこね食賓館四番町ダイニング」という場所で、彦根駅から徒歩でギリギリ20分です。
ひこね食賓館四番町ダイニングの近くの夢京橋キャッスルロードにはたくさんの食事処やカフェ、お土産物屋さんもあるので、マンホールカードもらうだけでなく、街並みの散策も楽しいです。
小田急線
本厚木駅(厚木市)
厚木市のマンホールには市の木「もみじ」をモチーフにしています。
マンホールカードは厚木市役所で配付しています。小田急線の本厚木駅からは徒歩7分です。平日のみの配付で土日休日は配付していません。
マンホールの実物は、市役所と本厚木駅の間に設置されていました。
厚木市マンホールカード情報はこちら。
函館本線
札幌駅(北海道札幌市)
北海道の県庁所在地でもある札幌市は2種類のマンホールカードを発行しています。札幌駅から歩いて行けるマンホールカードの配布場所は、札幌の観光名所の一つ、札幌時計台でもらえるマンホールカードがこちらです。幾何学模様で今一つ面白みにかけるかも。
札幌駅から札幌時計台までは徒歩11分です。時計台は中を見学するためには入場料が必要ですが、マンホールカードをもらうだけなら、中に入場する必要はなく、受付の方にお願いすればいただけます。
ちなみに・・・札幌市のもう1種類のマンホールカードもご紹介しておきます。 こちらです。なんと、時計台がデザインされています。なぜこのカードを時計台で配付してくれないのでしょうか???


足元を見れば、確かに蓋には時計台がデザインされています。
時計台がデザインされたマンホールカードはどこでもらえるかというと、札幌市下水道科学館という場所。札幌市の郊外にあり、鉄道でアクセスするとしたら、地下鉄南北線の終点、麻生駅か、学園都市線の新琴似駅が最寄り駅で徒歩15分くらいで下水道科学館に到着できます。
時計台で時計台デザインのマンホールカードを配付してしまったら、なかなか幾何学模様のマンホールカードをもらいに下水道科学館に足を運ぶ人はいないでしょうから、このように下水道科学館で時計台デザインのカードを配付しているのでしょうね。下水道科学館、行ってみるとかなりお金をかけて展示をしていて、普段気にしないで生活している下水道について理解を深める努力がされています。マンホールカードをもらいに行ったらぜひ見学もしてみましょう。入館は無料です。
小樽駅(北海道小樽市)
小樽市のマンホールカードはこちらです。小樽の観光名所の一つ、小樽運河やガス灯がデザインされています。


小樽市のマンホールカードは小樽市の水道局本庁舎でもらえます。本庁舎までの道のりはこちら。国道から最後水道局に向かう道はかなりの上り坂です。私は駅前でレンタサイクルを借りて行きましたが、借りるなら電動自転車をおススメします。
小樽市のマンホールカードと、実物の蓋の場所などはこちらのエントリをご参照ください。
宗谷本線
稚内駅(北海道稚内市)
日本最北端の駅「稚内駅」がある稚内市は日本最北のマンホールカードを配布しています。デザインは、観光スポットの一つ、北防波堤ドームに、絶景の利尻富士、タロとジロで有名な樺太犬がデザインされています。
こちらのマンホールカードは稚内市役所で配布していて、土日は市役所の守衛所で対応してくれます。私のように週末トラベラーにはありがたい対応です。稚内駅から徒歩10分かからずに市役所まで行けますよ。
こちらはマンホールに描かれている北防波堤ドームです。ローマ建築のような柱がとても素敵な建造物です。
カラーのマンホールの実物は、この北防波堤ドーム前の公園内に設置されています。
日本最北端の駅「稚内駅」からは定期観光バスが出ていて、稚内の観光スポットを効率よく回れます。
また北海道の景色は本州とは異なる荒涼とした景色が特徴。稚内から日本海の海岸沿いを走るオロロンラインをドライブすると、その絶景を楽しめます。
稚内の旅についてはホテル情報も含めてこちらにまとめました。すばらしい景色が堪能できる街なので、是非訪れてみて下さい。日本最北端の○○というのも旅の思い出になります。
宗谷本線沿いでもらえるマンホールカードには、和寒町、剣淵町、豊富町と結構多いのですが、列車の本数が少ないので、案外ハードルが高いのかも。その点稚内市は終着駅で特急はもちろんのこと、飛行機でのアクセスも可能なので、日本最北端のマンホールカードは宗谷本線の中でも手に入れやすいカードです。
北海道のマンホールカード配布場所のマップを作ってあります。鉄道の駅からの距離別に表示したので、参考になればうれしいです。
御殿場線
下土狩駅(静岡県長泉町)
長泉町のマンホールカードは、下土狩駅近くにある「鮎壺の滝」と富士山がデザインされています。
配布場所は長泉町役場で、平日は本館2階の上下水道課の窓口で。休日は1階の宿直室で配布しています。町役場までは下土狩駅から徒歩15分ほどですが、行きは上りになるので、もう少し時間がかかるかもしれません。
下土狩駅で乗り降りするのなら、駅近くの鮎壺の滝にも是非足を運んでみてください。マンホールのデザインの滝を見ることができます。
鮎壺の滝への道順はグーグルマップで調べると以下のように、川の右岸に大回りするコースを出しますが、川の左岸に出る道もあります。川には吊り橋がかかっていて、滝を正面から見ると、なんとなくマンホールのデザインの近い風景を楽しめます。
中央線
松本駅(長野県)
松本市のマンホールは、松本城のデザインかと思ったら、伝統民芸品の「松本てまり」がデザインでした。これも美しいですね。
松本市のマンホールカードは、松本市観光情報センターで配付しています。松本駅からは徒歩15分程度と少し歩きます。駅からの距離で言うと、北松本駅の方が近そうですが、松本を訪れる方はたいていが特急あずさなどで訪れて松本駅で降りた後、松本城を観光すると思うので、その途中にあるのはなかなか便利な場所かもしれません。
松本市のマンホールカード情報はこちらです。
飯田線
豊川駅(愛知県豊川市)
愛知県豊川市のデザインマンホールは、豊川いなり寿司のイメージキャラクター「いなりん」です。豊川市の宣伝部長として豊川市のPRにも活躍しています。
「いなりん」のマンホールカードは、豊川市観光案内所でもらうことができます。最寄駅は飯田線の豊川駅。名鉄豊川線も乗り入れています。飯田線と言うと、秘境駅銀座で有名ですが、豊川駅は豊橋駅から電車で15分弱と近く、10~20分に一本程度運行されていて、アクセスも良い駅です。駅から観光案内所までは徒歩5分程度。
せっかくここまで来たのなら、是非豊川稲荷にもお参りに行ってみましょう。豊川稲荷総門前に、マンホールの実物が設置されています。
実物は豊川駅東口側にもあるのですが、観光案内所までカードをもらいに来ているのであれば、豊川稲荷方面が近くて良いと思います。総門の前に設置されているので、お参りもしていきましょう。
豊川稲荷の狐さまがちょっと怖い顔していたのが印象的でした。
飯田線は豊橋駅から出発するので、東海道線豊橋駅で紹介したマンホールカードも併せてもらってきましょう。
奈良線
奈良駅(奈良県奈良市)
古都奈良にもマンホールカードがあります。デザインされているのは奈良公園のシンボルでもある鹿と、「いにしへの奈良の都の八重桜・・・」と歌にも詠まれた八重桜です。
配布場所は奈良市観光センター「NARANICLE」(ナラニクル)です。JRの奈良駅からなら徒歩10分程度、近鉄奈良駅からならもっと近いです。
まとめ
いかがでしょう? 駅から20分まで距離を広げると、いろいろなマンホールカードが手に入ります。旅に出る時に、行先で配布している自治体がないか調べてから行くと、無料で手に入る記念品になると思います。私もまた新しいカードが手に入ったら、こちらの記事を更新して行こうと思います。
なお、駅のすぐ近くで手に入るマンホールカードをこちらの記事にまとめました。乗り継ぎの合間にももらいに行けますので、参考にしてください。
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更新履歴
更新1回目: 2019年10月1日 札幌と小樽を追加
初回投稿: 2019年8月22日