鉄道と自転車でプチ冒険に出よう

主に鉄道で行く温泉を楽しみ、旅の記念にマンホールの捕獲を楽しんでいます。宿の宿泊記やマンホールカードを紹介しています。

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修善寺温泉 柳生の庄「一樹の間」の宿泊記

修善寺温泉は静岡県の伊豆市にあります。弘法大師が杖でとんと突いたらお湯が湧いた、なんて言われている温泉ですから、伊豆の中でも古くからある温泉です。温泉街の中には新旧・大小いろいろな宿がありますが、今回は修善寺温泉きっての高級宿の一つ、柳生の庄に宿泊しましたので、宿泊記を書きました。全15室のお部屋はすべて意匠が異なるので、宿泊記を参考にされる際には、予約されたお部屋と同じお部屋の宿泊記を参考にされると良いと思います。私達はお部屋に露天風呂がついている「一樹の間」に泊まりました。119㎡という2人で泊まるには広すぎるお部屋ですが、大名になった気分で楽しませていただきました。

柳生の庄の概要

  • お部屋は離れの2棟含めて全15室。すべて意匠が異なるので、予約の時にお部屋を確認しながら予約するのが楽しみでもある
  • 宿の創業は昭和45年(1970年)。原点は東京に開業した料亭「柳生」に始まるので、お料理が素晴らしい
  • 部屋食なのでお部屋の温泉を利用するとチェックインしてから他のお客さんに会うことなく過ごせるので、プライバシーを大切にしたい人にも良い宿
  • お部屋でWifi問題なく使える
  • チェックインが14時からというのが素晴らしい。アウトは11時

公式サイト

www.yagyu-no-sho.com

一樹の間

宿泊してみて気づきましたが、他のお客さんとの接点を極力なくしている宿です。なのでチェックインもお部屋で行います。宿の玄関に車で乗り付けると、スタッフがさっと出て来て、荷物も車も預かってくれるバレーサービスでした。

玄関で履物を脱ぎ、係の方に大浴場の行き方を案内されたら、そのままお部屋に向かいます。玄関がいきなり格調高い雰囲気で、こちらの背筋も伸びます。

玄関

エレベータで2階にあがり、こちらが一樹の間の玄関です。

一樹の間の玄関

こちらが一樹の間。ずーっと向こうまでお部屋が続いているし、右手にもお部屋があります。

一樹の間

メインの客室は20畳くらいありそう。加えて広縁があります。

メインの客室

入り口入ってすぐ右側にもお部屋がありましたが、そちらだけでも8畳間。普段私が泊まる宿だと、8畳間に3人なんてこともあるのにね。せっかくなので私はこの8畳を自分の個室として使わせていただき、夜もここにお布団を敷いてもらいました。この部屋専用のエアコンもあるので、好みの温度設定にできるのも良かったです。ただ窓に遮光カーテンや雨戸はないので、夏場は早朝から明るくなってしまいます。私が宿泊した11月末だと明るくなるのは6時過ぎなので、ちょうど良い感じでした。

8畳間

こちらは広縁です。

広縁

広縁の隣にはこんな素敵な書斎スペースも。パソコン持ち込んでブログを書いたりするのに良さそうです。

書斎スペース

椅子に座ると目の前にはお庭の紅葉。

書斎スペースの窓から

お部屋はお庭に面しています。池の鯉も見えます。竹林の向こう側はもう道路ですが、宿の敷地内は別世界です。ただお庭の中を散策することはできなそうでした。

素敵なお庭

夜はライトアップされます。

夜のお庭

お部屋の鍵は2人で泊まる時には2ついただけます。

お部屋の鍵

お部屋の冷蔵庫は小さいタイプで、中にはお水とお茶の用意がありました。前の日に宿泊した土肥の宿はたくさん入っていたので、ちょっと寂しい印象ではあります。

冷蔵庫の中は少し寂しい感じ

お茶のセットは8畳間にありましたが、コーヒーを飲む支度がないのが残念。こういう日本のTHE旅館といった高級宿に泊まる人はコーヒー飲まないのかなー。外国人も泊まりそうですが。カップの用意だけでもあると、持参のドリップバッグで飲めるので助かるのですけどね。

お茶のセット

メインの客室の奥にも小部屋があり、ここには大きなクローゼットがあります。浴衣の用意もこちらにありました。スーツケースなどはこの部屋に運んでいただきました。

荷物用のお部屋まである

浴衣だけでなく、夜はパジャマも用意ありました。

上下セパレートのパジャマ

さらに奥にはトイレや洗面、お風呂などの水回りがあります。

洗面台

基礎化粧品類もそろっています。

基礎化粧品類

洗面所の奥にまずは内湯。

お部屋の内湯

その奥には露天風呂です。すごく大きな露天風呂でびっくり。屋根がついているので、雨の心配もいりません。いやいや、すごいお部屋です。

お部屋の露天風呂

修善寺温泉のお湯は肌触りが良いアルカリ性の美人の湯です。ただ旅館の数も多くて100%の源泉かけ流しとはいかないようです。こちらのお風呂も湯船につかっていると、ぬめり感は感じません。奥の丸い部分にはぬるいお湯が蓄えられているのですが、そこのお湯はぬるっとした感じがありました。そこだけは源泉の投入量が多いのかも?と思いながら、ぬるいお湯に手を入れたりして楽しませていただきました。

奥の丸い部分のお湯が一番温泉ぽい

ウェルカムドリンクとスイーツ

あまりにお部屋が広くてお部屋の紹介が長くなりましたが、お部屋の探検をしていたら、こんな素敵なウェルカムドリンクとスイーツがはこばれてきました。お抹茶の作法も知らない私はちょっと恥ずかしくもあり。

お抹茶とお菓子のサービス

湯上りドリンク

お部屋のテーブルの上にはこんな案内が。滞在中、湯上りドリンクを1杯いただけるとのこと。アルコールもノンアルも両方用意があります。

湯上りドリンクの案内

かわいいグラスで届きました。

湯上りドリンクのサービス

大浴場

お部屋に立派なお風呂があるので、大浴場に行く必要はないのですが、柳生の庄の露天風呂はなかなか趣があると評判なので、明るいうちに行ってみました。

大浴場に向かう途中の大きな窓から見えるお庭も美しく、露天風呂に期待が高まります。

大浴場に向かう通路からの眺め

大浴場は「つうの湯」と「むさしの湯」があり、時間帯で男女が入れ替わります。「つうの湯」の方が小さめの浴槽でした。

大浴場の入り口

つうの湯

チェックインした時には「つうの湯」が女湯でした。

つうの湯

こちらが内湯。

つうの湯の内湯

内湯からそのまま行ける露天風呂はこちらです。よく手入れされたお庭の中のお風呂です。

つうの湯の露天風呂

ここに写っているもみじはまだ紅葉していませんが、湯船につかりながら周辺を眺めると色づいている木もありました。お湯はちょっととろみがあり化粧水感覚でした。

庭の木々に囲まれた露天風呂

むさしの湯

深夜で暖簾が入れ替わるので、翌朝は「むさしの湯」へ。内湯はこんな感じで「つうの湯」より広いです。

むさしの湯の内湯

露天風呂はこちらです。まだ夜が明けきらない時に入ったので、灯篭に灯がともり幻想的。

むさしの湯

奥の方から振り返ってみると、紅葉している木も。なんて美しい露天風呂。さすが高級旅館です。

紅葉を眺めながらの湯あみ

つうの湯もむさしの湯も、タオル類は脱衣所に用意があるので、お部屋から持参する必要はありません。

タオルは各脱衣所に準備されている

湯上り処

大浴場の手前にオシャレなチェアとテーブルが用意されていて、ここにお水の用意があります。温泉から上がってくつろぐ湯上り処というよりは、一口お水を飲む場所といった感じ。

大浴場入り口にお水の用意あり

他にも通路脇にちょっとした休憩スペースがありました。

休憩スペース

他にもロビースペースがありますが、ここに人がいるのを見たことないです。コーヒーマシンとかあると嬉しいのですが、何もないので私も利用しませんでした。

この宿はパブリックスペースを利用する人はほとんどいないように思います。皆さん自分のお部屋でくつろぐ滞在スタイルのようでした。

ロビー

お食事

柳生の庄の始まりは、昭和34年、東京芝白金に開業した料亭「柳生」とのことで、京懐石を原点としています。宿の楽しみは修善寺の良質な温泉と、お食事なのです。

夕食・朝食ともに部屋食です。

夕食

献立は月替わりです。お品書きはこちら。

お品書き

部屋食の準備ができて席につくと、紅葉と満月をイメージしたセッティング。さすが料亭旅館という始まりです。

初献と先付

先付の中は胡麻豆腐に雲丹を乗せたもの。

先付のお料理

続いてお品書きでは露払いと書かれている前菜。

前菜の位置付けの「露払」

蒸し物は土瓶蒸しです。秋なのでマツタケを使った土瓶蒸し。我が家では食卓に並ばない一品です。

蒸し物はマツタケの土瓶蒸し

次はお造りです。お醤油とともにお塩も用意されていました。

お造り

強肴は和牛ステーキです。

強肴

焼き物は甘鯛です。栗が添えられていて季節感があります。

焼き物

続いて蓋物。ご飯前のお料理はここまでです。

蓋物

続いてお食事です。お味噌汁の菊花豆腐の技が素晴らしくてびっくりしました。大根みたいな硬い食材では菊花のように切れそうですが、豆腐のような柔らかい食材でこんなに細かく包丁を入れられるって、すごいです。

お椀のお豆腐に感動

最後にデザートです。

デザート

料亭が原点という宿だけあって、お食事は見た目も味も素晴らしかったです。注文をつけるとすれば、もう少しノンアルコールドリンクのラインナップを増やしてほしいです。

朝食

朝食も部屋食です。まずは目覚めの苺のラッシー。

苺のラッシー

朝食にもお品書きがあります。

朝食のお品書き

こんな感じにセットされました。朝から自然薯のとろろが食べられるなんて、嬉しいです。麺が朝食に出てくるのは珍しいかも?

朝食

食後にデザートとコーヒーが出ました。

食後に

まとめ

私の亡くなった母がずいぶん昔に柳生の庄のことをテレビか何かで知り、母にとっての憧れの宿でした。母はこの宿に泊まることなく他界してしまいましたが、母が泊まりたかった宿に泊まることができて感慨深かったです。

どのお部屋にも温泉がついていて、部屋食です。部屋から一歩も出ないで過ごすことも可能です。そういうプライベートを大切にしたい芸能人や政治家も泊りに来ているかもしれません。チェックアウトの時に他のお客さんとかちあいそうになりましたが、宿のスタッフがお客さん同士が顔を合わさないようにタイミングを計っている気配もありました。

お部屋もお料理も素晴らしいのでお値段も良いのですが、ここまで払うなら、コーヒーマシンがお部屋かロビーに用意していただけると良いなと思いました。こちらの宿はチェックインが14時、アウトは11時と言うことで、すごーく長く滞在できるのも素晴らしいのです。なので余計に飲み物がお茶だけ・・・というのが残念に感じた次第です。

あとは旅館あるあるですが、ノンアルコールドリンクのメニューがもう少し充実すると、さらにお食事が楽しめると思いました。

修善寺には柳生の庄のような高級旅館が他にもあります。たとえば能舞台がある「あさば」。私のような庶民には手が出ないお値段ですが、格式高い宿と思います。

www.asaba-ryokan.com

もう一軒、新井旅館。こちらは「柳生の庄」や「あさば」ほど高くはないですが、有形文化財の指定を受けている歴史ある建物も魅力です。こちらは宿泊したことがあります。

www.frostmoonweb.com

修善寺は我が家からだと近すぎて、宿泊して楽しむ場所ではなかったのですが、今回は旅とものおかげで、2泊3日でこの界隈を楽しめました。

前日に泊まった宿はこちらです。メチャすばらしい宿でした。

www.frostmoonweb.com

 

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