ジャスパーからバンフ方面へと戻る途中、私たちはカナディアンロッキーを代表する湖のひとつ、モレーン湖に立ち寄りました。氷河に育まれたターコイズブルーの湖面と、背後にそびえるテンピークスの山々は、写真で見る以上の迫力。旅のハイライトの一つとなりました。
その後、憧れのホテル シャトー・レイクルイーズ にチェックイン。夕食まで少し時間があったので、ホテル裏手の遊歩道を歩き、展望台からルイーズ湖を一望するプチハイキングを楽しみました。湖畔から見る景色とはまた違い、湖全体が見渡せる眺めは格別です。
翌日は車で足を延ばし、カナディアンロッキーの中でもひときわ透明感のある美しさで知られるエメラルド湖へ。周囲をぐるりと囲む森と山々が湖面に映り込み、その名の通り深いエメラルドグリーンに輝いていました。
2泊3日の滞在中に巡った三つの湖は、それぞれに個性があり、まさに「カナディアンロッキーを代表する絶景スポット」と呼ぶにふさわしいものでした。この記事では、その魅力と訪れた時の様子を、写真とともにご紹介します。
- モレーン湖 ― テンピークスに抱かれた青の絶景
- ルイーズ湖 ― シャトーに抱かれる氷河湖
- エメラルド湖 ― 名の通り深い緑が映える湖
- 周辺の見どころ
- 駅舎を改装したレストランでランチ
- まとめ
- 関連リンク
モレーン湖 ― テンピークスに抱かれた青の絶景
ジャスパーからの帰りに立ち寄り
私達がモレーン湖に寄ったのは、ジャスパーからの帰りでした。ガイドさんの車で向かいました。途中、こんなゲートがあります。このゲートはガイドさんが持っているワイヤレスキーで開くのですが、1回押すと18,000円くらいかかるのだそうです。
一般車両は通行できないので、シャトルバスを利用するか、私達のように許可を取ってある営業車を持っているガイドさんと行くか(私たちの場合はプライベートツアーですが、現地発着のツアーに参加しても良いと思います)、自転車で上るとか、このゲートを通るには事前に準備が必要です。

道路をしばらく走ると駐車場です。もう満車で、ガイドさんの車を駐車する場所もなく、ガイドさんが迎えに来る時間と場所を確認して、車から下りました。
駐車場の奥からも湖面が見えますが、左手のがれきの山の上に展望台があります(赤いマルをつけた所)。展望台かから湖を見下ろせるので、私達も登ることにします。

こんな道を10分ほど人について上ります。上りと下りは同じ道を歩きます。右側通行とか決まっていないし、なかには2人並んでのろのろ上る人もいて、自分のペースで歩くのも、追い越すのも難しいです。

湖畔から見た迫力の景色
展望台に到着しました。目の前には歓声をあげずにはいられない景色が広がります。湖の向こう側にあるピークが10個あるので、テンピークスと言われているようです。

湖ではカヌーで遊ぶ人たちも。この景色の中ならカヌーやりたくなります。


次回はここに泊まってみたい
モレーン湖の湖畔にはモレーン レイク ロッジというロッジがあります。フェアモントホテルと同じくらいの価格ですが、この絶景をとことん楽しめるのなら、次回は是非こちらに泊まってみたいです。
ルイーズ湖 ― シャトーに抱かれる氷河湖
ルイーズ湖は、背後にそびえるビクトリア氷河から流れ込む雪解け水により生まれたターコイズブルーの湖で、氷河の岩粉が水に光を反射させ幻想的な色を生み出します。カナディアンロッキーの中にある数ある氷河湖の中で、最も名前を知られている湖の1つでしょう。

湖畔のホテルに滞在
ルイーズ湖の湖畔にはフェアモント系のホテルがあります。その名も「シャトー・レイクルイーズ」、見た目もお城のようです。湖畔のホテルはこの1軒なので、私達はこちらのホテルに滞在しました。
ホテルに滞在すると、早朝の人のいない時間帯に景色を楽しむことができます。宿泊記はこちらです。
夕食前のプチハイキングで展望台へ
ホテルにチェックインした後、最も近いフェアビュー展望台までプチハイキングしました。場所はこちらです。
湖から見ると、だいたい赤いマルの辺りに展望台があります。

ホテルを背にして、湖に沿って左に進んでいくと、看板があります。「Fairview Lookout」がこれから向かう展望台です。

歩いてみると結構ハード。実は湖の周りを歩いてみようと歩きだして展望台のコースに入り込んでしまい、水もタオルも持たずに出てきていて、途中で引き返そうかと思いました。

途中休み休みで20分くらい歩いたでしょうか。展望台に到着しました。頑張って歩いてきたおかげで、高い所からルイーズ湖とホテルを見下ろせて、絶景を堪能できました。

エメラルド湖 ― 名の通り深い緑が映える湖
ルイーズ湖からのアクセス
エメラルド湖はブリティッシュコロンビア州にあるヨーホー国立公園内にある湖です。バンフやルイーズ湖があるバンフ国立公園はアルバータ州なので、私達は州をまたいて、お隣の国立公園に出かけたわけです。


移動時間は40分ほど。結構近いですね。エメラルド湖に向かう途中、鉄道ファンでなくとも思わず身を乗り出して見入ってしまうスパイラルトンネルの展望台があります。この展望台については後程ご紹介します。
湖畔の様子
こちらがエメラルド湖。名前の通りエメラルド・グリーンが美しい湖です。下の写真の背後にある山は、スリーピング・インディアンと言うそうです。そういわれてみると、眠っているインディアンの横顔のようにも見えます。

エメラルド湖も氷河湖の一つですが、背後に大きな氷河が見えるルイーズ湖やモレーン湖とは雰囲気が異なり、森に囲まれた静かな美しさが魅力です。

湖畔を一周できる遊歩道があるのですが、この日は雨の予報が出ていたので断念しました。またカヌーも人気で、カヌー乗り場には行列ができていました。

確かにこの景色の中ではカヌーに乗りたくなりますね。

湖畔のロッジ
湖畔にはロッジがあります。こんな美しい景色をテラスから眺めたり、のんびりハイキングを楽しめそうで、次回はこちらのロッジにも泊まってみたいです。

周辺の見どころ
スパイラル・トンネル展望台
バンフからエメラルド湖に向かう途中にある展望台です。

場所はこちらです。
なんの展望台かというと、この辺りは急峻な地形を鉄道が走るため、8の字を描いて走ります。列車がいないとピンとこない展望台ですが、運良く貨物列車が走ってきました。

暫くすると、列車の先頭が奥の線路上に見えるようになります。

その列車はトンネルに入ります。

トンネルを抜け列車は、もう一度展望台の前にあわられます。この距離をずっとつながっている貨物列車って、どんだけ長さがあるんでしょう?鉄道好きの私はもちろんのこと、そうでない人にも楽しめるシーンでした。

列車が走っていないと面白みがないのですが、ちょうど長い貨物列車が走っていたこともあり、御覧のにぎわいです。

ナチュラルブリッジ
キッキング・ホース川が削り続けた自然の橋です。エメラルド湖に向かう途中にあります。えいっと勢いつけて渡れそうな感じもしますが、下は激流で落ちると最悪なので私達は眺めるのみにしました。

激流にも近づけますが、くれぐれも落ちないようにしましょう。

大型バスでは行くのが大変なタカカウ滝
遊歩道を歩いて滝つぼ付近へ
400m近い落差のある大きな滝です。途中に段があって、そこで大きく滝がバウンドしているように見えます。

駐車場から滝つぼまで遊歩道があり、徒歩10分くらいです。橋を渡って向かいます。

遊歩道の一番奥まできました。滝を見上げるような感じです。水量が多いのでしぶきもものすごく、カメラのレンズはあっと言う間に水滴だらけになります。カッパを着ていた方が良いかも。

タカカウ滝の位置
私達はレイクルイーズ滞在中に行きました。レイクルイーズのホテルからだと車で40分くらいです。
道路のスイッチバック
タカカウ滝に向かう道は舗装されていて走りやすい舗装路ですが、大型バスにとっては難所があり、現地のバスの運転手さんはこの道路を走ることを嫌がるようです。
というのも、スイッチバックで上る場所があるのです。鉄道のスイッチバックは何度も経験しましたが、道路のスイッチバックは初めてお目にかかりました。
こんな場所です。柵がジグザグに続いていますが、この柵のところが道路です。ミニバンはそのまま上って行けますが、大型バスは、最初のコーナーに頭を突っ込んだら、次の坂は次の折り返し地点までバックで上ったのち、前進してこの坂を抜けるという仕組みです。
道路脇にはこんな標識がたっています。

駅舎を改装したレストランでランチ
エメラルド湖に行った日は、レイクルイーズの鉄道駅舎を改装したレストランでいただきました。

ランチメニューが掲示されていました。本日のスープ12カナダドル、ハンバーガー24カナダドル、などが並んでいます。

まとめ
カナディアンロッキーを代表する氷河湖を3つご紹介しました。どの湖がどこの国立公園にあるかを表にまとめました。
| 湖の名前 | 所属する国立公園 | 州 |
|---|---|---|
| ルイーズ湖 | バンフ国立公園 | アルバータ州 (Alberta) |
| モレーン湖 | バンフ国立公園 | アルバータ州 (Alberta) |
| エメラルド湖 | ヨーホー国立公園 | ブリティッシュコロンビア州 (British Columbia) |
今回巡った3つの氷河湖は、一口に氷河湖と言っても湖の色が異なり、雰囲気も違います。それぞれ湖畔にはホテルやロッジがあるので、次回訪れる時にはそうした宿に泊まり、一日の景色の変化を楽しんでみたいです。
お天気に恵まれない時間帯もありましたが、カナダの素晴らしい大自然を堪能できました。
鉄道ファンには、スパイラル・トンネル展望台はとてもお勧めです。
関連リンク
今回出かけたカナディアンロッキーの旅行記へのリンクです。
カナディアンロッキー観光
宿泊はフェアモント系ホテル
飛行機はウェストジェットを利用