にごり湯につかりたいと思った時、静岡在住の私がもっとも簡単にいけるにごり湯は箱根の仙石原温泉です。コロナの影響もあり、他のお客さんになるべく会わずに温泉を楽しみたいと思い、部屋にトイレがあり、貸切風呂があって部屋食の宿が良いかなと。今回チョイスしたのは「温泉旅館 みたけ」という宿です。土曜日の夜は一人泊は難しそうですが、金曜日の夜は一人でも泊めてもらえます。我が家からだと午後半休にすれば問題なく行けるので宿泊してみました。首都圏からでも十分行ける距離と思います。
お部屋
チェックインは15時から。ほぼ15時ぴったりに宿に到着し、女将さんに案内されてお部屋へ。案内されたのは2階の6畳に広縁がついたお部屋でした。一人なら十分です。
広縁にはテーブルと椅子。ちょっと姿勢は悪くなりますが、パソコン広げてブログを書く、なんてこともできます。
部屋にはpwありのWifiが用意されています。
広縁からの眺望はあまりありませんが、新緑に癒されました。
部屋の入り口を入ると洗面台とトイレが左右にあります。トイレはウォシュレットですが、コンセントが抜いてありました。自分でコンセントをさして使用しました。トイレと洗面台が部屋の中にあると、お風呂に行く時以外ずっと部屋にこもっていられます。
洗面台にはドライヤーの用意があります。
お部屋のお茶セットとお茶請けのお饅頭。お茶は自分でいれます。お茶っ葉は最初は緑茶のみですが、夕食の時にはほうじ茶が用意されていて、気づかいを感じました。
ポットは保温のみの古いタイプですが、夕食時や朝など交換してくれます。
冷蔵庫は冷蔵機能のみで、中には有料の飲み物がかなりぎっしり入っています。500ccのペットボトル1本くらいなら冷やせるかな?
部屋にはバスタオル、お風呂で使うタオル、浴衣、歯ブラシが用意されています。温泉宿で最近よく見かけるビニールの巾着はないので、タオルを持ち帰りたい方はビニール袋を用意しておくと良いと思います。洗顔フォームやクレンジングのような基礎化粧品の用意はありません。
女性限定ですが無料の色浴衣のサービスがありました。今回は和室で足を崩しても問題ないようTシャツに短パン持参で行ったので、浴衣は借りませんでした。
部屋には独立して設置されたエアコン、ダイヤル式の金庫なども用意されています。
また冬場用でしょうか、ヒーターも室内に設置されていました。冬は冷えるのかも。
写真に撮っていませんが、もちろんテレビもあります。
硫黄の匂いがするにごり湯のお風呂
仙石原の温泉の魅力は大涌谷から引いている白濁の温泉です。硫黄の匂いがしていかにも温泉に来ました、というお湯がお気に入りなのです。こちらの宿には男女別の大浴場以外に、無料の貸切風呂が2か所あります。貸切風呂は空いていれば使える内鍵方式。
宿全体で15室なので、それほど混まなそうです。私が宿泊した時には全体で4組くらいしか泊まっている感じがしませんでしたから、貸切風呂はいつ行っても入れたし、大浴場でも他の人に会いませんでした。
無料の貸切風呂その1(内湯)
内湯の貸切風呂はこじんまりした浴槽で、2人はいったりもう一杯かなという広さですが、一人旅ならこの広さでも十分です。浴槽が白濁した湯で満たされています。硫黄の匂いも漂い、これぞ温泉という感じがします。
かなり濁っていてお湯に沈んでいる部分はほとんど見えません。お湯はもちろんかけ流し。お湯の温度はかなり高い感じ。42度くらいありそうで、あっという間に体が真っ赤になりました。
お湯の温度が高いので長くはつかっていられません。そのためか、浴室のガラス戸の向こうには休憩スペースがありました。
洗い場は2つ。リンスインシャンプー、ボディソープ、クレンジング兼洗顔フォームが用意されています。
無料の貸切風呂その2(露天風呂)
もう一方の貸切風呂は露天風呂です。脱衣所から洗い場に入り、その奥に湯船があります。
頭上はすだれを載せてあるだけの屋根なので、雨の時は濡れます。
脱衣所には雨よけの笠がありました。
こちらも同じ源泉なので、かなりのにごり具合。湯温も高いのでのんびりつかるのは難しいですが、それでもお湯が新鮮で癒されます。
大浴場
最後に大浴場をご紹介。大浴場は建物の一番下にあるので階段を下りて向かいます。入り口はかなり殺風景で、なんだかトイレみたいですが、こちらのドアが男湯、女湯それぞれへの入り口です。
脱衣所に入ると誰もおらず、こちらも貸切状態となりました。
湯船は5人くらいが入れそうな大きさでした。
大浴場は貸切風呂に比べてお湯の温度が低く、のんびりゆっくりつかることができました。そして洗い場の奥に露天風呂へのドアがあります。
が、開けてみたらお湯が入っておらず入れませんでした。残念!
泉質
脱衣所に掲示されている温泉成分表によると、源泉は大涌谷の蒸気造成混合泉です。以前泊まった仙石原の別の宿と成分表が同じなので、どの宿も同じお湯なのかも。
pHが2.1という酸性の温泉です。なめると希塩酸のような味がしました。白いにごり湯が特徴で、硫黄の匂いがします。源泉が熱いので加水はしていますが、消毒や循環はなく、源泉かけ流しとのこと。
酸性が強いわりに、なめらかな感じがするお湯でした。メタケイ酸の含有量が多いからかな?
食事
こちらのお宿は夕食も朝食も部屋食です。すっごく豪華な食事というわけではないし、珍しい食材というわけでもないですが、品数も十分で味も良いです。
夕食
夕食は夜6時から食べられるように用意してくれます。
上の写真の左端のお椀の中は、タケノコの炊き込みご飯です。これ、美味しかったです。食事はこの炊き込みご飯とは別に白いご飯がおひつに入って提供されます。メインは牛肉の陶板焼き。
食後にはデザートもでます。
夕食時にお茶っ葉をほうじ茶に変えてくれます。夜緑茶を飲むと、カフェインの影響か、寝付きにくいことがあります。緑茶しかない宿もあるので、いつもほうじ茶のティーバッグを持ち歩いている私としては、とても嬉しいサービスです。
朝食
朝食も奇をてらうことなく、正統派温泉旅館の朝食という感じ。豪華ではないけれど必要十分な感じがします。
食後にコーヒーのサービスはないので、持参したドリップバッグでコーヒーを飲みました。コーヒーカップは用意がないので、カップも持参です。
宿内に自販機があるので缶コーヒーを買うことはできます。ただ500ccのペットボトルが190円なので、割高です。
ちなみに宿の玄関を出て通りに出るとすぐの場所にも自販機があり、こちらはミネラルウォーターが100円で通常価格だし、種類も多いようです。
アクセス
私はマイカーで行きましたが、目の前にバス停があり公共交通機関でも行きやすそうです。バス停は「仙郷楼前」というバス停です。ちなみに「仙郷楼」は仙石原にある旅館です。こちらの「みたけ」より宿泊料金が高いですがなかなか良い宿です。
宿の中にバスの時刻表が貼ってありました。バスは頻繁に走っているようです。小田原からバスで来ることができるようです。箱根登山鉄道が再開すれば登山鉄道、ケーブルカー、ロープーウェイで桃源台まで来て、桃源台からバスというルートでアクセスできます。あるいは三島からバスで箱根元町まで来て、そこから海賊船で桃源台に渡り、バスに乗るというのも楽しそう。
宿の周辺
宿の周辺には食事をとれるお店や星の王子様ミュージアムという観光施設もあります。夕食や昼食を近くで食べることもできそうです。例えば・・・
仙石原・游膳
こちらは日本料理のようです。テラスがあってオシャレな感じがします。
店の壁に貼ってあった国産牛のひつまぶしが美味しそうでした。
仙谷右京
看板に貼ってあるメニューを見ると、うどん・蕎麦・どんぶりものが中心のようです。
まとめ
大涌谷から引いている白いにごり湯に入れるのが魅力の宿です。小さいながらも無料で予約不要の貸切風呂が2か所もあり、夜中でも利用できるので、温泉を存分に楽しめます。。建物はやや古く、廊下を歩く音とか、隣の話し声が聞こえることもありますが、掃除はされていて滞在に問題はありません。おかみさんは愛想が良いとは言えないけれど、てきぱきとお仕事されていて、私が「朝は何時に玄関が開きますか?」と質問したことから散歩に出そうだと察知して、頼まなくても周辺地図を持ってきてくれるなど、お客さんの行動を見抜いた接客で安心して滞在できました。金曜日の夜に一人泊で16,500円。このお値段で新鮮な箱根のにごり湯を存分に楽しめ部屋食・無料の貸切風呂なら、コスパは悪くないと思います。
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自宅から近いこともあり、箱根には時々出かけています。いくつかブログに投稿しているので、ご参考になれば。
それでは皆さまも良い旅を~