一度見に行きたいと思っていた角館の桜。雨でしたが堪能できました。東京からなら秋田新幹線で日帰り可能な場所ですが、せっかく秋田まで行くので温泉も堪能。前泊は鶴の湯に、後泊は強首温泉の樅峰苑に宿泊しました。このエントリを公開する時には、もう角館の桜も終わりと思いますが、素晴らしいお花見を楽しめるので、来年計画される方は是非温泉と絡めてお出かけすることをおススメしますよ。2021年4月の旅です。
角館の桜
開花時期
開花に合わせて4月20日頃からGWまで、桜祭りが開催されるのですが、2021年は4月17日の訪問時点ですでに満開。
20日だとちょっと見ごろを過ぎた感じではないかと思います。桜は見ごろの期間が短いので、予定が立てづらいのが難ですが、標高差のある場所をいくつか回る行程を組むと、その中のどこかで桜を楽しめる場所があるはずです。私の場合、初日は田沢湖によって鶴の湯に向かいました。田沢湖周辺から鶴の湯にかけて、桜の木はありましたが、まったく咲いていませんでした。3日目は秋田市の千秋公園に行きましたが、すでに桜は終わっていました。
角館に訪問した時に桜がちょっと早いな、という時期ならば、秋田市でお花見が楽しめたでしょう。角館の桜が終わってしまっていたら、初日の田沢湖周辺で桜を楽しめたと思います。
開花状況はライブカメラで
ライブカメラが設置されているので、開花状況を確認できます。
桜祭りのサイト
角館の桜まつりは開花状況によって日にちが予定より早まることもあります。こちらのサイトから確認しましょう。
武家屋敷通りのしだれ桜
角館には大きく2種類の桜があります。1つは武家屋敷通りのしだれ桜です。樹が大きく、滝が流れ落ちるような桜並木が、古い武家屋敷の街並みにマッチしています。
この日は土曜日でしたが歩行者天国状態ではなく、中央の道路は普通に車が通るので、歩行者は車に気を付けながら歩きます。歩行者は密を避けるために、右側通行をお願いされました。時々お願いを忘れてしまって左側を歩いている人を見かけましたが、7割くらいの方は守っていたように思います。
各所に人力車がいまして、こういう乗り物でお花見も良いですね。女性が車夫を担当している人力車もありました。
桧木内川のソメイヨシノ
武家屋敷通りから徒歩10分程度の場所を流れる桧木内川の土手には約2キロにわたって、上皇様お誕生記念として植えられたソメイヨシノが咲き誇っていました。しだれ桜よりやや遅れて咲くので、まだ咲いていないかなと思いましたが、今年は数日の違いだったそうで、運よく武家屋敷のしだれ桜と両方を楽しむことができました。
雨で空が青くないのが残念ですが、前日はお天気が良かったそうで、青空に雪が積もった山並みを背景にして、素晴らしい桜並木の景色が広がっていたことでしょう。
堤防の上は遊歩道になっていて、桜のトンネルの下を散歩できます。ここも密を避けるために上流から下流方向への一方通行になっていました。
食事処・カフェも多い
武家屋敷通りは800mくらい、そこから桧木内川の堤防まで歩いて折り返してくると、ちょっと休憩したくなりますね。武家屋敷通りの界隈には秋田名物稲庭うどんやきりたんぽを食べさせるお店や、カフェも多く、桜を楽しみつつお茶することもできます。
アクセス
鉄道の最寄り駅は角館駅。秋田新幹線が停車します。東京からだと3時間くらいです。この日は大人の休日倶楽部パス期間中だったこともあり、こまち号はほぼ満席状態でした。
駅から武家屋敷の入り口までは歩いて15分くらいです。
前泊は田沢湖をドライブして鶴の湯に宿泊
静岡からはるばる出かけた私は日帰り旅ではもったいないので、2泊3日の行程にしました。初日は角館よりも一つ手前の田沢湖駅で下車し、駅レンタカーを借りて田沢湖をドライブ。その後、乳頭温泉の鶴の湯に宿泊しました。
田沢湖
田沢湖は日本で一番水深の深い湖です。乳頭温泉に路線バスで向かうと、田沢湖畔にもバスは寄りますが、たつ子像があるのはその反対側のため、一度もたつこ像を見たことがなかったので、今回はレンタカーを借りて行ってみました。たつこ像が立つ場所に行くと、背後に秋田駒ケ岳がどーんとそびえていて、なかなかの絶景。この日は風が強くて湖が波立っていましたが、鏡のような水面であれば、逆さ駒ヶ岳が映っていたことでしょう。田沢湖の周囲は約20キロ。レンタカー借りて乳頭温泉に向かうのなら、一周ぐるりと回ってから向かってもそれほど時間はかかりません。今はシーズンオフだからなのか、金曜日だからなのか、ほとんど車も人も見かけませんでした。
鶴の湯の新本陣に宿泊
鶴の湯は実は昨年12月に1人で本陣に宿泊しまして、なるほど人気ナンバーワンなのもうなづけると思える素晴らしい宿です。お湯良し・味よし・スタッフ良しと何拍子もそろう宿ですっかりお気に入り。3月には別館の山の宿にも泊まっているので、この半年に3回も来ていることになります。それほど良い宿というわけです。今回は新本陣に宿泊しました。新本陣のお部屋はいろりがある部屋とない部屋があり、私が泊まったのはいろりのないお部屋です。
いろりのない部屋だと、イワナの塩焼きや山の芋鍋はどのように提供されるのだろう?と思いましたが、特に卓上コンロなどの用意はなく運ばれてきました。なので熱いうちにいただきました。いろりがあると炭火で保温できるので、最後に食べても温かいですね。
鶴の湯には前年12月に本陣に泊まり、宿泊記をこちらにまとめています。
後泊は強首温泉の樅峰苑でヨウ素泉を楽しむ
角館で桜を楽しんだ後は、秋田新幹線と奥羽本線を乗り継いで峰吉川駅まで行き、強首(こわくび)温泉の樅峰(しょうほう)苑に宿泊しました。 こちらも鶴の湯と同じく「日本の秘湯を守る会」の会員宿です。鶴の湯ほどメディアで見かけなかったので、どんな宿だろう?とおもいつつ宿泊しましたが、こちらもお湯良し、味良し、スタッフ良しのとても良い宿でしたので、詳細は別エントリで紹介できればと思いますが、こちらではサクッと概略をご紹介します。
とても濃い温泉
こちらの温泉は「含よう素-ナトリウム-塩化物教塩温泉」というちょっと珍しい温泉です。お湯は茶褐色のにごり湯で、温泉成分が1kgに22gも入っているめちゃくちゃ濃い温泉で、ものすごく塩辛いです。男女別の内湯とは別に、貸切できる露天風呂が2か所あります。
内湯にはカランとシャワーがあります。露天風呂は湯船のみです。ドライヤーは内湯の脱衣所に用意がありました。
お食事
食事は近くを流れる川でとれた川カニや鯉など、地元の食材を使ったこの宿らしいお料理がいつくも提供され、とても美味しくいただきました。
お部屋
今回は旦那さんが一緒だったこともあり、ちょっと奮発して特別室に泊まりました。こちらは10畳2間の広いお部屋です。エアコンもWifiもありますが、テレビはありません。
宿には特別室含めて全部で7部屋あり、一人旅用の部屋もあります。全部屋ともトイレは共同です。特別室の真正面がトイレだったので特に困りませんでしたが、部屋によってはトイレが遠い部屋もあるかもしれません。また歯磨きする洗面所はトイレの手洗い場を使うしかなく、1か所しかないのでちょっと不便かも。客室数が少ないので、他のお客さんにトイレで会うことはありませんでしたが、洗面台はもう少し広いスペースがあると嬉しいです。建物が古く趣があるのでなかなか改築は難しいのでしょう。あと支払いは現金のみです。
宿泊記をこちらにまとめました。
アクセス
公共交通機関利用の場合、鉄道の最寄り駅は奥羽本線の峰吉川駅です。事前に電話しておけば、無料送迎してもらえます。送迎バスでやー駅から宿まで10分くらいでしょうか。また秋田空港にも近く、空港への送迎もしてくれます。
まとめ
角館の桜はしだれ桜もソメイヨシノも桜の木が大きく見ごたえがありました。静岡からは距離があり、移動に費用も時間もかかるので、日帰りはもったいないと思います。私は前泊・後泊で2泊3日で回りましたが、角館の近くには人気の温泉地も多いので、温泉とともに楽しむことができる旅行先ですよ。