「お先にトクだ値スペシャル」の恩恵を受けて、この1年間に4回も乳頭温泉を訪れているのですが、今回初めて鶴の湯系列とは異なる宿に泊まったのでご紹介します。「妙乃湯」という宿で、女性に人気がある宿です。私にしては珍しく女二人旅で訪れました。
妙乃湯の概要
- 全16室。部屋にトイレあり
- 部屋でWifi利用可。コンセントも問題なし。部屋ごとに温度調整可能な冷暖房あり
- クレジットカード使用可
- 男女別大浴場、無料の貸し切り湯あり
公式サイトはこちらです。
妙乃湯にチェックイン
秋田県の乳頭温泉郷にある全16室の旅館です。ひなびた宿が多い乳頭温泉郷の中ではモダンな感じがする宿です。車で到着すると番頭さんが駐車場まで荷物を取りに来てくれて、部屋まで運んでくれます。
チェックインは、ダイニングのテーブルに座って行われました。宿帳を書いたり、お風呂や食事の時間について説明を受けました。この時にお茶とウェルカムスィーツが運ばれてきました。
スタッフが多くてお出迎えも丁寧。一つ一つにお心遣いを感じますが、このチェックインがちょっと慌ただしくて、宿帳の記入が終わり、お風呂と食事の説明が済んだら、「ではお部屋へ」と言われたのですが、まだお茶も飲みきれていないし、さつまいもも1切れ残っている状況。ちょっとせかされた感じがしました。
お部屋
案内されたのは1階にある2つのお部屋のうちの一つ「山百合」でした。階段の上り下りがなく、お風呂にも食堂にも行きやすいお部屋でした。他のお部屋は階段の上にあるようだったので、こちらのお部屋で良かったです。
お部屋は10畳ほどの広さがあり、大きく取られた窓があり明るいです。オットマン付きのチェアもあり、くつろげます。大きな座椅子はリクライニングします。
窓側から撮るとこんな感じです。
窓からは近くを流れる渓流を眺めることができます。泊まった日は夜中から大雨になり、翌日は濁流になっているのも見えました。
どのお部屋にもトイレがついているのがありがたいです。洗面台のスペースも広くて、椅子までありました。電気のスイッチの下にある網籠の中はドライヤーです。
部屋には浴衣、お風呂で使うタオル、バスタオルは1人につき3枚、歯ブラシなどのアメニティが用意されています。こちらの露天風呂は混浴ですが、女性はバスタオルを巻いて入ることができるので、バスタオルの枚数が多いのでしょう。湯籠があるのは嬉しいです。


チェックインの時にお茶とスィーツをいただいたばかりですが、お部屋にもお菓子の用意がありました。
お部屋には沸かす機能がついた電気ポットと、氷水が入ったポットが用意されていて、飲み物もティーバッグ式のお茶とドリップバッグのコーヒーが用意されていました。コーヒーが用意されているので、もちろんコーヒーカップの用意もあります。


お部屋の冷蔵庫は小型タイプで中には何も入っていません。
Wifiはpwを入力するタイプで、お部屋でサクサク使用できます。コンセントも客室内に複数個所あるので、2人で泊まってもスマホやデジカメの充電も問題なくできました。
温泉
乳頭温泉というと鶴の湯に代表される白濁の硫黄泉をイメージしてしまいますが、妙乃湯の温泉は、金の湯という鉄分を含んだ褐色の温泉と、銀の湯という無色透明な温泉の2種類です。
男女別の内湯があり、どちらの内湯にも金の湯、銀の湯を楽しめる浴槽があります。暖簾が夕食時間中に入れ替わります。なので、夕食前に一回入っておかないと、異なる趣のお風呂を楽しむことができません。
渓流を眺められる露天風呂は基本的に混浴ですが、バスタオル巻きOKなのと、女性専用時間もありました。
半露天の貸し切り湯もあり、貸し切り湯はチェックインの時に時間を予約するシステムです。貸し切り湯は銀の湯が投入されていて、カランとシャワーが1か所設置されています。
こちらの宿の浴室はちょっとレイアウトが複雑です。私が貸し切り湯を利用した時は、黄色のゾーンが女湯、ブルーのゾーンが男湯でした。青い丸の部分は、男湯から男性がオレンジの部分の露天風呂に行く人が素っ裸で歩いてくるゾーンなのですが、この青い丸の部分を通って貸し切り湯に行きます。宿の方からは貸し切り湯の中に脱衣所があるので、服を着たまま黄色の女湯のゾーンを通って、貸し切り湯に行ってくださいと案内されました。私が貸し切り湯に行く時には、青い丸の部分で男性が出て来てちょっとびっくりしました。
お食事
夕食・朝食ともに食事処でいただきます。どちらのお食事も見た目も味もとても良かったです。
夕食
今回は渓流に面した横並びの席が用意されていました。本日の献立はこちらです。鍋物として、きりたんぽ鍋とありますが、私たちはこの鍋を牛しゃぶに変更しています。
席に着くと食前酒や前菜がセットされていました。前菜の中では右下の小鉢に盛り付けられている「みずこぶ醤油漬け」がシャキシャキと口当たりも良く、美味しかったです。私が食べられないです、とネット予約のコメント欄に書いた食材がのっていました。
前菜の後は、お造りや茶碗蒸しなどが順番に出てきます。一つずつ出てくるので、できたてを食べられて良かったです。




鍋物は予約の時に、きりたんぽ鍋に変えて、牛のしゃぶしゃぶにしましたが、お肉がとても柔らかくて美味しかったです。
食事が出た後は、デザートで締めくくりです。
味も見た目も良く、一皿ずつ提供してくれるので、温かいものは温かく、冷たいものは冷たいままいただけるのも良かったです。
朝食
朝食は夕食とは異なる会場でいただきました。もしかしたらお客さんを2つに分けて、それぞれ朝と夜とでは異なる会場に案内しているのかも。グループごとに仕切りがあり、御覧のように外を向いて並んで食べる席もあれば、テーブルに向かい合う方式もありました。
朝食もなかなか品数が豊富で楽しめました。丸干しはコンロであぶりながらいただきます。手前の卵は温泉卵ですが、ここでもやっぱり温泉卵は冷たいままなのが少々寂しい。


アフタヌーンティのケーキスタンドのような食器に乗っている藁苞は大館納豆です。ネギととんぶりを混ぜていただくスタイルで、ご飯が進みました。


陶板の中はベーコンと温野菜。
大根を煮たお皿も温かい一品。
最後は朝のフルーツにブドウが出てきて、コーヒーで締めくくりです。朝食も何度かできたてのお料理が運ばれてきて、温かいものは温かく、冷たいものは冷たい状態でいただくことができました。お腹いっぱいです。


アクセス
今回は行程の都合で盛岡駅でレンタカーを借りてやってきました。盛岡駅から1時間ちょいで、道中は空いていて、ストレスなく運転できました。田沢湖駅まで新幹線で来て、田沢湖駅で駅レンタカーを借りる手もあるでしょう。レンタカーがあると周辺観光に便利です。この時の旅では、田沢湖、抱返り渓谷を回りました。
公共交通機関のみで行く場合は、田沢湖駅から乳頭温泉行のバスがだいたい1時間に1本くらい出ています。宿の前が「妙乃湯温泉」というバス停なので、とても便利です。田沢湖駅からはバスで45分くらいです。
まとめ
女性に人気があると聞いたことがありますが、部屋の設えや用意されているアメニティ、食事の内容を見ると、確かに女性に人気があるのも頷けます。スタッフの数が多く、館内の清掃や到着・出発時の対応含めて、いろいろと行き届いた印象です。廊下で会う都度挨拶していただけるのも好感が持てました。温泉も異なる泉質のお湯を楽しめました。気になった点としては、チェックインの時にウェルカムドリンクとスィーツでもてなしてくださるのですが、お茶を飲み切らないうちに、さぁお部屋へとなってしまい、ちょっと慌ただしかったこと、浴室のレイアウトが複雑で、素っ裸の男性と鉢合わせしそうになったのに戸惑いました。また事前にお伝えしていた苦手な食材は、特に配慮なく提供されていたのも、ちょっと残念。平日に2人で泊まっても1人2万円以上する宿なので、こちらの期待値も高くなるのです。今回は前日に鶴の湯の本陣に2人で泊まって、1人13,000円ほどでした。同じ乳頭温泉郷の宿ですが、コンセプトの違いを感じられました。
もう一軒、鶴の湯別館山の宿は、静かに過ごしたい大人向けの宿です。お値段は1人2食付きで2万円くらいとすこしお高めです。