2024年2月に新潟の宿に泊まった後、静岡に戻る途中で温泉に寄りたいと思い、散々迷った挙句、まだ一度も行ったことがない、伊香保温泉に行くことにしました。伊香保温泉は長い階段の両側に旅館や飲食店、お土産物屋さんが並ぶ温泉街が有名で、宿もたくさんあります。どこにしようか迷いましたが、伊香保温泉の黄金の湯を貸し切りで楽しめる洋風旅館ぴのんという宿に泊まりました。階段のある温泉街からはちょっと離れていますが、よく温まる黄金の湯をいつでも貸し切りで楽しめるのは大変良かったです。
洋風旅館ぴのんの概要
- 部屋数20室。一人用のお部屋もあり1人泊可
- お部屋でWifi使用可。ベッドの枕元にコンセントもある
- 2024年2月から館内のお風呂はすべて貸し切り利用
- 金曜日の夜に1人で泊まって2食付き、18,000円くらい
公式サイト
宿泊したお部屋
こちらの宿にはツイン、ダブル、シングルという3種類のお部屋があります。ひとり旅なのでシングルでも良かったのですが、圏外から渋川市に来ると2000円いただけるということで、ゆったり寝られるダブルのお部屋に宿泊しました。
部屋にはダブルベッド、バストイレ、窓の近くのカウンターがデスク替わりというシンプルなつくりで、ビジホのような感じですが、椅子の上に湯籠があるのが温泉宿らしいです。
カウンターの上にはWifiの案内とタブレット。こちらの宿には4か所浴室があり、そのすべてを貸し切りで利用できるのですが、空き状況をタブレットから確認できます。
枕元にはコンセントや照明スイッチがまとまっていて、ベッドに入ってから照明を消したり、充電しつつ寝ながらスマホも問題なくできました。よく考えられています。
ホテルスタイルなので、お部屋にはバスとトイレがありますが、24時間いつでも貸し切りで利用できる浴室があるので、お部屋のバスは使いませんでした。
洗面台には基礎化粧品の用意もありました。
お部屋には電気ポットもカプセル式のコーヒーメーカーもあります。
写真を撮っていませんが、カウンターの下には小型の冷蔵庫がありました。温泉街で買ってきたプリンを冷やしておいて、夜いただきました。
チェックインする前に伊香保温泉の温泉街を歩いて少し疲れていたので、まずはお茶とお菓子で一休み。
そのあと浴衣に着替えて、温泉を楽しみに向かいます。お部屋に用意された湯籠を持って温泉に向かいます。こちらの宿は姉妹館の松本楼のお風呂も利用できます。松本楼に行く時にこの湯籠がぴのんの宿泊者の目印になるのでしょう。
すべて貸し切り利用の浴室
こちらの宿にはもともと大浴場として2つ、貸し切り湯として2つ、計4つの浴室がありましたが、2024年2月1日から4つともすべて貸し切り利用に変更されました。私が宿泊したのは変更された直後で大変ラッキーでした。
お部屋のタブレットでどの浴室が空いているかはもちろん、今使用中の人がどれくらいの時間使用しているかの情報が一目でわかるようになっていて、とても便利です。
黄金の湯に空きがあるので早速浴室へ。お風呂は4つとも地下にあります。エレベータで地下に向かいます。
地下2階と言っても、屋外と通じているので、冬場は通路がとーっても寒いです。浴衣1枚で向かうと寒いです。
黄金の湯
各浴室とも使用する時には内鍵をかけます。おそらく鍵がかかるとタブレットに信号が送られる仕組みなのでしょう。
黄金の湯の浴室はもともと大浴場として活用されていた感じがあり、脱衣スペースは余裕の広さです。床暖房が入っている感じがしました。
黄金の湯という名称からも分かるように、お湯に色がついています。鉄分が豊富なのでしょう。黄金の湯の浴室には洗い場も3人分ついていました。
温度はそれほど熱くなかったので、のんびりお湯につかって温泉街を歩いて疲れた足を癒したり、冷えた体を芯から温めたりできました。湯口には温泉成分が析出していました。
黄金の湯の泉質
茶褐色の湯はほとんどの場合、鉄分を含んでいるということは、経験上想像がつきます。あらためて成分表を見てみます。
泉質はカルシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉(低張性中性温泉)と表示されています。使用状況は加水・循環・消毒なしですが、加温はありとのこと。つまり源泉かけ流しということですよね。
白銀の湯
伊香保温泉に湧くもう一つの温泉、白銀の湯もこちらの宿では貸し切りで楽しめます。
こちらは最初から貸切風呂として作られていたのでしょう。湯船も2人用な感じですし、洗い場も1か所でした。
白銀の湯は循環・消毒ありなんです。浴室に入ったとたん、塩素の臭いがツンとする感じで、ちょっとつかっただけで出てきてしまいました。ぴのん滞在中はこの時以外はずっと黄金の湯を利用していました。
白銀の湯の成分表はこちらです。メタケイ酸が多い以外は、○○塩泉という感じではないですねぇ。伊香保の白銀の湯って、どこもこんな感じなのかな・・・。だとしたら宿を選ぶ時にも黄金の湯に入れる宿がいいわぁ、と思いました。
湯上りサロン
お風呂のある階には湯上りサロンという、冷水器が用意された休憩場所もあります。通路は外気に面していて冬は寒いですが、湯上りサロンの中は暖房が効いていてほっとできました。
お食事
こじんまりした宿なのですが、レストランには力を入れている感じがします。洋風旅館ということで、お食事は洋食のコース料理でした。夕食・朝食ともにレストランでいただきます。浴衣にスリッパでも良いとのこと。助かります。
夕食
まずはドリンクメニュー。ノンアルカクテルのカシスを注文しました。ノンアルドリンクのメニューが豊富なのはありがたいです。ノンアルメニューがウーロン茶・オレンジジュース・サイダーのみの宿がまだまだあるけど、是非ノンアルドリンクメニューの工夫をして売り上げ増を考えてほしいと思います。
こちらが夕食のメニューです。魚料理と肉料理の間にはお口直しのシャーベットも入っています。
洋食ですが、お箸でもいただけるのが嬉しい。
まずは前菜から。鴨は自家燻製と書いてありました。
メニューにはないですが、サービスの一品ということで、ミネストローネスープが運ばれてきました。この辺りでパンも出てきました。
続いて魚料理です。サフランソースが菜の花色で春を感じます。
お肉料理の前にはお口直しのシャーベット。
続いてお肉料理です。なかなかボリュームがあります。
お料理はテンポよく出てくることもあり、あっと言う間にデザートでした。でも1時間以上は座っていました。
朝食
朝食は和・洋・中3種類からのチョイスで、夕食の最後に係の人に伝えておきます。私はふわふわオムレツがいただける洋食を選びました。
アクセス
伊香保温泉の最寄り駅は渋川駅です。渋川駅には新幹線の駅がないので、高崎駅で在来線に乗り換えるか、もうひたすら在来線に乗ってやってくるのも良いのかも。あとは上野から特急がありますね。
渋川駅からは路線バスが1時間に3~4本くらい出ていて、便利だと思いました。ぴのんの最寄りのバス停は、見晴下というバス停です。乗車時間は30分くらいかな。
バス停からは250mほどです。タクシー会社の角を曲がります。
私はチェックイン前に伊香保の温泉街を散策していて、行きは温泉街から歩いて向かいました。温泉街からだと下り基調で歩きやすいです。
まとめ
伊香保温泉の黄金の湯を貸し切りで楽しめて、お料理も美味しく、スタッフも対応も良く、シングルルームがあるので、平日に限らず週末も一人泊ができるという、ひとり旅派には大変ありがたい宿だと思いました。お部屋はやや狭いけれど、必要なものはそろっているし、お値段を考えたら十分だと思いました。伊香保温泉の石段からは少し距離がありますが、その分静かに過ごせる感じがします。
伊香保温泉は首都圏からも近いのに、なぜかまだ一度も行ったことがありませんでした。新幹線の駅がないからなのかもしれません。今回は前日に新潟県南魚沼市にある里山十帖に宿泊していました。里山十帖をチェックアウトしたあと、上越線の列車に乗り、多くの人が越後湯沢で新幹線に乗り換えますが、私はそのまま上越線で渋川駅へ到着したのです(途中水上で列車の乗り継ぎがあります)。
上越線の越後湯沢と水上駅の間には日本一のもぐら駅やループがあったりして、鉄道ファンには人気の区間。走っている列車本数が少ないので、なかなか乗る機会がなく、今回は伊香保に宿をとったので、久しぶりに湯檜曽ループを堪能しました。
この区間を楽しむ時には、湯檜曽や水上温泉、湯沢温泉に泊まっていましたが、伊香保も良いなと思いました。伊香保温泉の黄金の湯は最高です。また入りたいと思える温泉でした。