鉄道と自転車でプチ冒険に出よう

主に鉄道で行く温泉を楽しみ、旅の記念にマンホールの捕獲を楽しんでいます。宿の宿泊記やマンホールカードを紹介しています。

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志布志市志布志町志布志から大阪へ さんふらわあスーペリアレディースルーム乗船記

私の旅は鉄道旅が多いのですが、盲腸線に乗ってしまうと、終着駅からどう戻ってくるか?を考えなくてはなりません。来た道を引き返すのが一番簡単ではありますが、同じ経路を往復するのはやや味気ないと感じます。

今回は鹿児島県大隅半島を走る日南線に宮崎から乗り、終点の志布志に到着しました。さて、志布志からどう静岡へ帰ろうか、と調べてみると、大阪と志布志を結ぶフェリーがあることを知りました。今回はスーペリアルームという個室を選びましたので、お部屋の紹介もしたいと思います。2023年11月の旅です。記事内の金額や時刻は乗船当時のものです。

志布志はどこにある?

志布志は鹿児島県の大隅半島の付け根付近にあります。場所はこちら。

フェリーターミナルの住所が「鹿児島県志布志市志布志町志布志3292」と表示されていまして、どこで息継ぎしたら良いのか迷っちゃうような地名です。

私が志布志に行ったのは、日南線に乗ってみたかったからなのですが、日南線の終点の志布志にあるこちらの看板も見たかった、というのが志布志を訪れたもう一つの理由です。早口言葉のようです。

志布志市役所前の看板

志布志駅から志布志フェリーターミナルへのアクセス

志布志から大阪行きのフェリーは、志布志フェリーターミナルから出発します。駅からは、1.6kmと表示され、歩いても行けそうな距離でした。

が、ちょっと雨雲が近づいている感じだったので、駅前から路線バスを利用しました。バスは私が思っていた方向とは逆方向に向かったので、フェリーターミナルではない場所に向かってしまうのか? と不安になりましたが、私が乗った15:45発のバスはフェリーターミナルが終点でした。

ちょっと見にくいですが、下の写真が時刻表で15:34発だけは志布志港行き。私はこのバスに乗りました。その他のバスの行き先は志布志港入口になっていて、志布志港入口のバス停はフェリーターミナルとは全然違う場所なんです。他のバスに乗ってもフェリーターミナルに行けるのかどうなのか、わかりません。

15時34分発のバスはフェリーターミナルに停まりました

志布志駅に列車が到着する時間には、タクシーが1台とまっていましたが、列車のお客さんが去ってしまうとタクシーもいなくなってしまいました。常駐というわけではなさそうです。

バスに10分ほど揺られてフェリーターミナルに到着しました。

志布志港フェリーターミナル

建物の裏手にはドーンとフェリーが停泊しています。大きすぎてカメラに全体が収まりませんでした(笑)

フェリー

私が乗ったのは金曜日で、金曜日の出港時間は17:55です。乗船券の窓口での取り扱いは16時から始まり、乗船開始はだいたい17時頃と案内がありました。WEB予約の方は自動発券機での発券が可能です。

自動発券機

私は株主優待券利用で電話予約だったので、窓口での手続きです。

電話予約の人は窓口で手続き

窓口で自分の予約番号を伝えて手続きし料金を支払うと、お部屋のカードキーをもらいます。

そしてそして、ちょうどお誕生日企画をやっていまして、誕生日当日とその前後3日間に乗船する場合は、お誕生日プレゼントがあります。乗船後にレセプションにこのチケットを出すと、夕食券に交換してもらえるのです。夕食プレゼント、というわけですね。

お誕生日プレゼント

乗船

16時から乗船手続きをして17時から乗船だと、結構待ち時間があります。待合室内にも周辺にも、カフェのようなものはなく、待合室内に売店はありますが、お土産物にあまり興味ない私はほとんど座ったまま過ごしました。コーヒーマシンがあればコーヒー飲みたかったなー。

17時になると乗船開始のアナウンスがあり乗船口へ歩いて向かいます。

乗船開始

こちらにも「志」だらけの住所表記が。

志の町

タラップを上って船内に入ります。

船内へ

タラップを上がったところは4階で、6階がレセプション、私が予約したスーペリアというお部屋は7階にあります。4階から一気にエレベータで7階まで行っても良いのですが、エレベータは満杯だったので、エスカレータで上がることにしました。エスカレータは6階までです。

エスカレータで6階へ

6階に上がると、あらステキ。ちょっとしたホテルのエントランスのようです。フェリーと言うより客船といった趣です。

6階 アトリウム

パブリックスペースには外を眺められる窓にソファーなどの用意もあります。夜はプロジェクションマッピングやミニコンサートの催しがありました。そちらはのちほどご紹介します。

アトリウム

スーペリアルームのレディースルーム

今回は運賃にプラス7000円必要なスーペリアルームを予約しました。こんな通路を通ってお部屋に向かいます。(プラス料金は期間によって異なります)

船内の通路

こちらが私が利用したお部屋です。船の内側にあるお部屋なので窓はありません。2人でも利用でき、2人利用の場合は左側の椅子の部分がベッドになります。

スーペリアルーム

ベッド横の籠の中には、ナイトウェアや手ぬぐい、歯ブラシの用意があります。籠の中にはないですが、スリッパの用意もありました。

ナイトウェアなど

ナイトウェアはワンピース型でした。

ナイトウェアの用意もある

室内にはドレッサーもあります。

ドレッサー

レディースルームというだけあって、ドレッサー横にはスチーマーや三面鏡などの用意がありました。

レディースルームならではの備品

基礎化粧品類の用意もありました。助かります。さらに売店で200円以下のソフトドリンクまでいただけるのです。女性ならばレディースルームを予約するのも良いと思います。何部屋くらい用意があるのかな。

基礎化粧品類とソフトドリンク引換券

追加料金はかかりますが、このお部屋にはトイレがあるのでこちらのお部屋にしたのです。夜中にトイレに行くのはやや心配。船が揺れているとなお心配です。お部屋にトイレがついていれば、安心して眠れるというわけです。トイレはウォシュレット付き。

お部屋の水回り

シャワーもありますが、船内に気持ちの良い大浴場があるので、シャワーは使いませんでした。

シャワー付き

レストラン

船内にビュッフェスタイルのレストランがあり、夕食が1800円、朝食は750円(乗船当時)で食べることができます。レストラン入り口の券売機でお金を払ってレストランの中に入ります。

レストラン入り口

レストランの中は、海に面したカウンター席もあり、外が明るい時間帯だと、海を眺めながら食事も楽しめます。

レストランの中

お料理はビュッフェコーナーにあります。

ビュッフェコーナー

フェリーの中のレストランという、特殊な環境ですが、いろいろとお料理が並んでいて、美味しくいただきました。

まずは夕食。船旅には欠かせないカレーも、スパイシーな味付けのカレーと、お子様も安心なマイルドの2種類が用意されていました。私はマイルド。

夕食

デザートもフルーツにケーキ、アイスにシャーベットと盛りだくさん。コーヒーマシンもありますよ。

デザート

朝食もビュッフェスタイルです。朝食の営業時間は朝6時から7時までとやや短く、朝お風呂に入ったりしていると、あっと言う間にクローズ時間になるので要注意でした。クローズと言っても、7時でお料理が下げられるだけで、テーブルに持ってきたお料理を食べるのは7時すぎても大丈夫でした。

朝食はパンもご飯も用意があり、カレーもあります。

朝食もビュッフェ

大浴場

長距離フェリーには大浴場があるのが嬉しいです。夜中は入れませんが、乗船後から21時過ぎまで(終了時間は曜日によって異なります)、朝は6時(曜日によっては7時から)から7時半まで利用できます。窓があり外の景色が見える展望浴場ですが、この日は出航時点で外はもう暗かったので夜は景色は楽しめませんでした。朝は窓の向こうに海が見えます。

大浴場

展望風呂の方は夜中は入れませんが、その手前にシャワーブースがあり、こちらは24時間利用できます。タオルは用意されていないので、お部屋にタオルの用意があればそちらを持参する形です。脱衣所は鍵付きロッカーが40個くらいありました。湯船は3つに分かれていて、洗い場も15人分くらいあり、広々していて、とても快適でした。

大浴場は浴室内・脱衣所共に撮影禁止だったので写真はありません。

その他のパブリックスペース

デッキ

日没が迫っているので明るいうちにデッキに出てみました。8階のアトリウムの両サイドにドアがあり、デッキに出られます。デッキは広々としていて、座る場所もあり、洋上で風に吹かれてみたい感じはしますが、私が乗っている時には小雨まじりのお天気だったので、出航の時にデッキに出たのみでした。

8階にあるデッキ

ワンちゃんも乗船できるので、小さいながらもドッグランもありました。

ドッグラン

デッキから出航シーンを見ることもできます。出航15分くらい前になると銅鑼がなります。今年乗船したにっぽん丸でも出向前に銅鑼がなったので、これが船のルールなのかも。その後、汽笛がボーっと響き、岩壁のロープが巻き上げられ、船は岸壁を離れます。

ロープが巻き上がっていよいよ出航

写真が盛大にブレておりますが、スタッフの皆さんがライトを振ってお見送りしてくれます。スタッフにしてみれば毎日のことなのでしょうけれど、見送られる側は嬉しいです。私も手を振り返しました。

スタッフによるお見送り

空には月が。11月だと出港時間の17時55分は、西に位置する鹿児島県と言えども、もう夜なんです。

11月だと出航する時にはすっかり夜

プロムナード

レストランの手前にスペースがあり、窓際にテーブルと椅子が並んでいて、誰でもくつろげるようになっています。窓なし部屋や、大部屋の場合は、こういうスペースがありかたいと思います。

こちらであらかじめ購入しておいたお弁当屋おつまみを広げて、仲間と楽し気にプチ宴会されている方もいました。

プロムナード

売店

船内には売店があり、飲み物やお土産物を買うことができます。

売店

給湯室

グレードの高いお部屋だとお部屋に電気ケトルの用意があるようですが、スーペリアルームにはお湯をわかす設備はありません。でも同じ階に給湯室があり、ここでお湯も氷も手に入り、電子レンジもありました。ドリップバックとカップがあれば、コーヒー淹れられそうです。

給湯室

船内のお楽しみイベント

夜行フェリーなので、乗船したら夕食を食べ、お風呂に入りその後就寝。翌朝は起きたら目的地に到着、くらいに考えていましたが、夜はパブリックスペースでちょっとしたイベントがありました。

プロジェクションマッピング

アトリウムの天井に四季折々の美しい映像が映し出されます。10分程度なので立ち止まって見上げました。

アトリウムでのプロジェクションマッピング

ミニコンサート

プロムナードでは夜8時15分から、二胡のコンサートがありました。こんな船内イベントがあるとは知らず、フェリー旅もなかなかやるじゃんと思いました。

船内のミニコンサート

下船

志布志を出港してから14時間ほどで大阪に到着です。あいにくの雨で朝焼けを見ることかできませんでした。冬の間は夜が長いので、あまり外の景色を楽しんでいる時間がないのが、私には少々残念ではあります。

さて大阪の街が見えてきました。

大阪の高層ビル群が見えてきた

まもなく着岸です。奥には別府航路に使われるさんふらわぁのフェリーが停泊しています。

間もなく着岸

タグボートも着岸のお手伝いにやってきています。

タグボートが着岸のお手伝い

船がロープで固定されると、人が下りるためのタラップを取り付けたりするので、下船までには少し待ち時間があります。最初に出口から出て行くのは、トラックのドライバーさんでした。その後が徒歩乗船の人たち、という順番でした。

下船の前にお部屋の鍵を返却ボックスに返します。

鍵は返却ボックスに戻す

志布志からのフェリーは第二ターミナルに到着します。ターミナルビルの向こう側にはバスが用意されています。あのバスでトレードセンター前駅に直結しているATC(アジア太平洋トレードセンター)まで送ってもらいます。

第二ターミナルに到着

徒歩乗船の人の下船案内があってから、下船します。

下船

下船後はターミナルで待っていたバスに乗車して、ATCに向かいました。バスの車内からは別府行きのフェリー「むらさき」も見えました。こちらの船は2023年4月から営業を開始したまだ新しい船なんです。

別府行きフェリーの「むらさき」

歩いても行けそうな距離でしたが、トラックがたくさん止まっていて、駐車場内は歩行禁止なのです。大阪から志布志行きのフェリーに乗るには、ここからバスでターミナルに向かうことになります。

ATCに到着

建物の中は、土曜日の朝8時過ぎということでしーんとしていました。

ATC内

建物の中をテクテク歩いて、トレードセンター前駅へ。ここから無人運行されているニュートラムの乗車。帰宅の途につきました。初めて乗る乗り物でテンションがあがりましたよ。

ニュートラム

まとめ

大きな太陽がデザインされた船体は、私が子供の頃から記憶にあります。ネットで調べると1972年に初めて運行されているようです。北海道や別府に旅すると、停泊している船体を見かけたことがありましたが、乗船したのは今回が初めてです。

乗船時は低気圧の影響があり、やや海は荒れる予報で、確かにゆらりゆらりと揺れている感じはしましたが、酔うほどではありませんでした。

夜行フェリーは寝ている間に快適に移動できるので、私の感覚では寝台車よりも疲れが少ないです。それはそうですよね、レストランも大浴場もあるのですから。鉄道旅と夜行フェリーはなかなか良い組み合わせと思いました。

今年はにっぽん丸にも乗り、すっかり船の旅がお気に入りになってしまいました。

www.frostmoonweb.com

夜行フェリーは海上の景色を楽しむ時間が少ないのがちょっと寂しいので、次回は北海道と新潟を結ぶフェリーに乗ってみたいな、と思います。こちらのフェリーです。

www.snf.jp

公式サイト

こちらが関西と九州を結ぶさんふらわあの公式サイトです。

www.ferry-sunflower.co.jp

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