旭岳温泉は、北海道のほぼ中央に位置する大雪山系の旭岳の麓にある温泉です。旭岳周辺は日本で一番早くに紅葉が楽しめることでも人気で、ロープウェイで上がると、旭岳の山腹から勢い良く噴気があがり、噴気孔に近づくと硫化水素の匂いが漂います。今回宿泊したホテルベアモンテはそのロープウェイ乗り場から徒歩2分と言う近さで、広々としたシングルルームがあり、1人旅にも優しいホテルでした。2022年6月にリニューアルオープンと言うことで新しく、スタッフの対応も良くて気持ち良く滞在できました。
ホテルベアモンテの概要
- 部屋数は56室。シングルからスイートまであり、一人旅でも泊まれる。
- 食事は夕食・朝食ともにビュッフェで、夕食はメインディッシュはキッチンで調理したものをテーブルに運んで来てくれる
- お部屋でWifiが使える。部屋にデスクがあるので、PC作業もできる。
- 2022年10月の紅葉シーズンの土曜日の夜に1人で泊まり、夕食はポークを選んで、2食付きで26,000円くらい。オフシーズンの平日なら2万円くらい。
公式サイト
お部屋はリラックスシングル
シングルルームがあると聞くと、ビジネスホテルのシングルルームをイメージしてしまう私には、かなりびっくりの広さのシングルルームでした。ホテル側がリラックスシングルと呼ぶのにも納得です。入り口のドアをあけると・・・。入り口の左側がバス・トイレ。右側はクローゼットになっていて、奥がお部屋です。階段が見えますね。
窓側から撮影すると、こんな感じで、こちらのシングルルームはメゾネットタイプなのです。ソファのサイズを見てもわかる通り、ビジホのシングルとは大違いの広さで驚きました。
デスクの用意もあり、PC持ち込んでの作業も快適そう。デスクの左端に乗っている黒くて丸いものはスピーカーです。Bluetooth接続で自分のスマホから好きな音楽を流すこともできます。もちろんWifi完備です。
ベッドは階段を上った2階にありました。ダブルサイズのベッドで、広々としていて快適でした。お布団もよくベッドの下にシーツを入れ込んで、足下が窮屈な宿が多いのですが、こちらのお布団は足元も緩くて私好みだったのも良かったです。
枕元には部屋の照明スイッチも、コンセントも、枕元灯もあるので、本を読みながら寝落ちしたり、寝ながらスマホもできますし、部屋の照明を消すためにいちいちベッドから立ち上がる必要もなくて、よくできていると思いました。枕元灯が上の写真だと枕の左側にあって、そのスイッチは枕の右側にあるということだけが不思議でしたが、使用に困ることはありません。2階にテレビもあるので、テレビを見ながらゴロゴロしたい人も大丈夫です。ベッドがある2階から下をのぞくとこんな感じに見えます。
お部屋にはミニキッチンがあり、売店で冷凍のやきそばなどの食材も販売しているそうです。長期滞在のお客さんを意識している感じがします。
冷蔵庫の中には大雪旭岳のミネラルウォーターが1本サービスされていました。
お茶類はコーヒーも含めて用意があります。ただこちらのホテルは2階のライブラリーに宿泊客が自由に飲めるコーヒーのサービスがあるので、お部屋のコーヒーやお茶は使いませんでした。
お部屋の水回りはユニットバスタイプ。お風呂は温泉の大浴場があるので使用しませんでした。トイレはもちろん洗浄機能付きです。お手洗い用にミニタオルがあるのは助かります。
シャンプーやボディーソープの用意があり、大浴場もこちらと同じブランドのものが揃っています。
基礎化粧品や、歯ブラシ、ヘアブラシなどのアメニティは部屋に用意はなく、フロントの前に用意されていて、必要なものを自分で取っていくスタイルです。基礎化粧品類は雪肌精が用意されていました。
お部屋には浴衣ではない、上下セパレートタイプの館内着の用意もあります。レストランも館内着とスリッパでOKです。
大浴場
チェックイン前に旭岳に登ってきたので、もうヘロヘロで、お部屋で一息ついたら、まずは温泉で汗とほこりを流して、手足の筋肉を休めたい気持ちでいっぱいでした。お部屋からタオルを持って大浴場へ。日帰り温泉も営業しているので、日帰り登山の方も利用されているようですが、5人くらいしかいなくて思っていたより空いていました。大浴場は男女ともに1階にあります。
スリッパクリップの用意もありました。スリッパラックの収容量が大きいのですが、これくらいのお客さんがコロナ前には入っていたのでしょうか。
こちらは脱衣所。貴重品を入れるロッカーもありました。
脱衣所内の洗面コーナー。ドライヤーもあります。
浴室内には他のお客さんがいたので写真はありませんが、浴槽が2つあり、40度と42度に調整されていました。ぬる湯が好きな方、やや熱めのお湯が好きな方、それぞれが好みの浴槽を選べるのは嬉しいです。
温泉の泉質は、カルシウム・マグネシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉という泉質です。
お湯の使用については、循環と加水はなしですが、加温と消毒はありとのことです。
お湯は無色透明で匂いもせず、ちょっと意外でした。というのも、旭岳を歩いている時には硫化水素の匂いがプンプンしていたので、てっきり硫黄がたくさん含まれた泉質だと思っていたのです。
お食事
お食事は夕食・朝食ともにレストランでいただきます。一人旅用にパーテーションがある、というようなレイアウトではないですが、この日はそれほど人がいなくて、適度な間隔を空けて座れました。夕食は指定席ですが、朝食では好きな席を選んで座ります。
ビュッフェスタイルで、夕食ではメインのお料理だけはキッチンで作ったものをテーブルまで運んで来てくれます。
メインは私はポークをチョイスしましたが、ビーフもあります。予約する時のプランで選ぶ形式でした。
こちらは朝食のビュッフェ。
ライブラリー
2階にライブラリーがあります。
コーヒーマシンもあるので、こちらで本を読んだり、パソコン広げて作業したりできそうです。お天気が悪くて出かけない時でも、ずっと部屋にこもっていることなく過ごせるスペースがあるのは雨女の私にとっても嬉しいです。
過ごし方
ロープウェイで姿見駅周辺をハイキング
北海道の最高峰、旭岳に向かうロープウェイ乗り場に最も近い宿なので、お天気がよければ是非ロープウェイで姿見駅まで行ってみましょう。姿見駅周辺はすでに森林限界を超えているので、絶景が楽しめます。整備された遊歩道があるので、スニーカーでも歩けます。姿見駅周辺の遊歩道のみなら1時間ほどで回ってこられます。
遊歩道の途中には姿見の池や夫婦池、勢いよくガスが噴き出る噴気孔などの見どころも多いですし、遠くには十勝連邦も。
北海道最高峰の旭岳に登る
普段から山に登っている人なら、この機会に北海道最高峰にチャレンジするのも良いと思います。ただガチ登山なので、登山の装備と計画書を忘れずに。私は登ってきましたが、下山の時に足元が滑って苦労しました。こちらにまとめてあります。
ホテル周辺の遊歩道
ロープウェイに乗らなくても、ホテルの近くにも遊歩道があります。詳しくはホテルの隣にある旭岳ビジターセンターのサイト内の周辺コースに地図があります。30分くらいのコースから3時間のコースまで紹介されていて、時間の余裕と体力でコースが選べます。
アクセス
ホテルの前にバス停がありますので、マイカー・レンタカー以外ならば路線バスでのアクセスがおススメです。路線バスは旭川駅・旭川空港を経由しながらロープウエイ乗り場まで、1日4往復走っています。ホテル前のバス停は終点の一つ手前の「ホテルベアモンテ前」です。
バスは旭川空港を経由するので、チェックイン当日に東京から旭川空港に到着後、バスに乗ってホテルまで来ることもできます。ただ飛行機が遅れてもバスは待っていてくれません。私はそういうリスクを避けたいので、チェックイン前日は旭川駅前のビジネスホテルに泊まり、当日の朝、旭川駅からバスに乗り、旭岳に登ってからチェックインしました。帰りは13時半くらいに旭川空港を出発する飛行機を予約してあり、11時にチェックアウトして、11時半のバスで旭川空港に向かいました。時間が有効に使えてとても良かったです。バスの時刻表などはこちらのサイトをご覧ください。
まとめ
ホテルベアモンテは2022年6月にリニューアルオープンということで、館内や設備が新しく快適でした。一人用のお部屋もあって、一人旅をいつでも受け入れていただけるのも大変ありがたいです。ロープウェイまで徒歩2分だったので、旭岳下山後にヘロヘロになっていた私にはとても助かりました。
旭岳の山腹からガスが勢いよく出ているだけあって、麓には旭岳温泉を楽しめる宿が何軒かあります。私にとって旭岳温泉は実は2回目。前回は旦那さんとレンタカーで来て、ラビスタ大雪に宿泊しましたが、チェックイン当日も翌日も濃霧でまったく見えず、ホテルに泊まっただけで終わってしまいました。今回は旭岳にも登って絶景を楽しめたので、旭岳温泉はこんな素敵な場所だったのかとわかりました。登山やハイキングと温泉との組み合わせがとても良い場所です。初夏には高山植物が、冬にはスノーシューでの散策もできるようなので、是非また訪れたいと思います。