鉄道と自転車でプチ冒険に出よう

主に鉄道で行く温泉を楽しみ、旅の記念にマンホールの捕獲を楽しんでいます。宿の宿泊記やマンホールカードを紹介しています。

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密を避けて温泉ひとり旅のルートをご紹介 陸羽東線・奥羽本線・北上線 ほっとゆだ駅には駅前足湯があった

GoToトラベルキャンペーンを利用し、密を避けて東北の温泉旅行に2泊3日で出かけました。JR東日本の株主優待券が手に入ったので、初めて使ってみました。私が使用したのは昨年までの冊子タイプで、有効期限は2020年5月31日まででしたが、新型コロナの影響で1年有効期限が延長されました。今の株主優待券はパスワード部分をコインで削るタイプのカードになり、券売機でも使用できるそうですね。

株主優待で購入した切符には、切符の右下に東-優4割53というスタンプが押されていました。最後の53ってどういう意味なんでしょうか?

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東京から大宮行くのに、株主優待使うの?と思われた方もいるかもしれませんが、このルートはかなり長い一筆書きのルートなのです。東京から上越新幹線で新潟へ。新潟からは特急いなほに乗車し、白新線・羽越本線で余目へ。余目から陸羽西線で新庄に出て、新庄からは奥羽本線で横手へ。横手から北上線で北上に出て、北上からは東北新幹線で東京に戻ってくるというルートです。1000km超えるルートです。これを2泊3日で楽しむ予定でしたが、出発直前に最上川が氾濫する大雨となり、予定ルートの陸羽西線が運休してしまい、出発当日の朝になっても運休のままだったため、ルートを変更しての旅路となりました。

当初のルートの見どころ

新潟から余目までは特急いなほを予約してありました。上越新幹線とセットで予約したので、乗り継ぎ割引が使えました。いなほで移動を予定していたルートです

新潟から余目までのルートの楽しみは、なんといっても日本海の絶景。いつもお得な切符情報や旅行記を参考にさせていただいているひささんのブログを読んで、行きたい路線の一つとなっていたのです。でも今回はドタキャンになってしまいすごく残念。

www.kzlifelog.com

余目からは陸羽西線で新庄駅に向かう予定でした。この路線の途中に宿をとっていました。最上川下りも楽しむ予定でしたが、こちらもドタキャンで残念。

 

www.blf.co.jp

下のツイートは私が宿泊を予定していた宿近くのドライブインのツイートです。最上川の水かさが増しているのがわかります。

 結局宿に被害はありませんでしたが、出発する日の朝になっても陸羽西線が運転再開とはならなかったため、予定していた宿をキャンセルし、行き先を急遽変更することにしました。魅力的な宿だったのと、キャンセル料は不要ですというあたたかい対応をしていただいたので、また別の機会に行こうと思います。宿泊を予定していたのはこちらの宿です。

www.mogamigawa-beni.com

変更後のルート

最初に乗車券を買った時に一緒に北上から東京までの新幹線の特急券も一緒に買ってありました。そうすると特急券も一緒に株主優待の割引が効くんです。新幹線の予約がそのまま使えるよう、後半を変更しないルートにしたかったので、古川駅を出発点にして、新庄、横手、北上線を通る乗車券に変更してもらいました。 

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変更後の乗車券

失敗に気づく

でもね、よく考えたら古川出発にするのなら、大宮で終了ではなく、東京まで買えば良かったんですよ。その方がより距離も長くなります。

過ぎてしまったことは後悔しても仕方ないので、これは学びと致します。ではたどったルートをご紹介します。

陸羽東線

古川駅から陸羽東線に乗車しました。グーグルマップ上に表現したかったのですが、うまく表示されないですねぇ。陸羽東線は宮城県の小牛田(こごた)駅と山形県の新庄駅を結ぶ路線です。途中に温泉地がたくさんあるので、「奥の細道湯けむりライン」の愛称がついています。

古川駅

東北新幹線を古川駅で降りて、陸羽東線に乗り換えます。古川駅は構内に食品のスーパーやタリーズがあり、ランチを食べるのは困りません。

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古川駅構内のタリーズ

ダイソーも駅構内にありました。駅にダイソーってあまり見かけたことないです。

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古川駅にはダイソーもある

古川駅は東北新幹線の駅ですが、ここに接続している路線は東北本線ではなく陸羽東線です。ほぼ直角に線路が交差している感じの駅です。ちょっと珍しいかも。

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陸羽東線のホームから

列車の本数はそれほど多くなく、乗り遅れると次の列車まで1時間以上待つ時間帯もあるので、時刻表を確認してから行きましょう。陸羽東線には紅葉が素晴らしい鳴子峡があり、一度乗ったことがあります。紅葉シーズンだったので車内はかなりの混雑でしたが、今回は梅雨空の平日、しかも海外からのお客さんもいないということで、車内はがらーんとしていました。

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車内は空いていた

私の乗った列車は2両編成。ワンマンなので無人駅では2両目のドアは開きません。降りる人は運転士に切符を渡すので、先頭まで移動が必要です。非電化路線なのでディーゼルエンジンのごぉ~っという音が心地よいです。

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非電化路線なので架線がない

鳴子御殿湯駅

1日目の宿の最寄り駅は鳴子御殿湯駅。古川駅からは40分程度です。江合川という鳴子近くを流れる川の鉄橋を渡って駅に到着です。意外に近い。 

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江合川を渡って鳴子御殿湯駅に到着

乗ってきた列車はワンマンで、下車する時に「途中下車です」と伝えましたが、特にスタンプみたいなのは押されませんでした。

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鳴子御殿湯駅

こちらの駅舎は2004年に新しい駅舎に生まれ変わりました。駅舎の中は天井が高く、待合室も広々。小さな駅ですが、トイレも男女別にウォシュレット付きの様式トイレが設置されていました。時間限定ですが窓口に人がいます。

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駅舎は新しい

駅舎の中には工事の様子なども展示されています。

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駅舎改築工事の様子を展示

鳴子御殿湯駅前には東鳴子温泉があり、旅館大沼に宿泊しました。重曹泉(炭酸水素泉)を無料の貸切風呂で何度でも楽しむことができます。 一つ隣の鳴子温泉に比べて小さくて静かな温泉場なので、人も少なく密を避けて宿泊できました。

www.frostmoonweb.com

鳴子御殿湯から新庄へ

東鳴子温泉に1泊したのち、鳴子御殿湯駅から旅を再開。列車は5分ほど遅れて到着しました。

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鳴子御殿湯駅ら陸羽東線に乗車

鳴子御殿湯駅を出発すると間もなく温泉街が見えてきます。次の駅はこの路線の中では乗降客が多いと思われる鳴子温泉駅です。いろいろな種類の温泉が楽しめる不思議な温泉地です。鳴子温泉駅近くの絶景ポイントと言えば紅葉の鳴子峡。2018年に訪れていて、リゾートみのりという観光列車で鳴子峡を通りました。紅葉の時期は観光列車以外も鳴子峡で徐行運転をしてくれましたが、今回はあっという間に通過してしまい、写真を撮る間もありませんでした。2018年の鳴子峡はこちらにまとめました。 

www.frostmoonweb.com

鳴子温泉駅ではあまり乗客はなく、車内は閑散としています。金曜日という平日だからかもしれません。

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空いていた車内

鳴子温泉の次の駅は中山平温泉駅。またしても温泉地らしい駅名。この路線が 「奥の細道湯けむりライン」という愛称があるのもうなづけます。こちらの駅にはSLが保存されていました。

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中山平温泉駅

次の駅は堺田駅。駅の手前で宮城県と山形県の県境を越えます。

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堺田駅

ホントはこの駅で途中下車したかったのですが、陸羽東線の鳴子温泉-新庄間は本数が少なく、うっかり下車してしまうと次の列車まで2~3時間待ちなんてこともあるので、途中下車は断念しました。なぜ途中下車したかったかというと、この駅の近くには分水嶺があるのです。表出している分水嶺って珍しいんだそうです。はてなブログのブロガーさんにもここを訪れたエントリを書いている方がいましたのでご紹介させていただきます。

www.itjigoku.com

車両の一番後ろから撮影しました。いかにもローカル線という雰囲気。

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陸羽東線

赤倉温泉駅の近くでは水連が満開でとてもきれいでした。

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赤倉温泉駅

最上駅では上り列車との列車交換。

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最上駅

最上駅から3つ目は瀬見温泉駅。ここにも温泉場があり、古風な外観の温泉旅館も見えました。

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瀬見温泉

あまり密になりそうにないので、泊まってみたい温泉地の一つです。

semi-onsen.com

写真中央の古い木造建築を有する旅館は「喜至楼」の日帰り湯のお客さん用のようですね。

www.kishirou.com

いつの間にか車窓に川が見えてきました。鮎を取るような仕掛けも見えました。

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車窓に川が見えてきた

やがて進行方向左手に山形新幹線の線路が見えてきたら、この列車の終点「新庄駅」ももう間もなくです。

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左に山形新幹線の線路が見えてきた

新庄駅

鳴子御殿湯駅から約70分で新庄駅に到着です。新庄から先、陸羽西線という路線が日本海側に伸びています。本当ならその陸羽西線で新庄に来るはずでしたが、それはまたの機会としましょう。新庄駅は山形新幹線の終点でもあり、駅には新幹線もいました。

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山形新幹線

山形新幹線を撮影したのち、その場で回れ右をすると奥羽本線の普通列車(右)と陸羽西線に向かう普通列車(左)がいます。当初の予定では左側の列車に乗って新庄に来るはずだったのに・・・。山形新幹線も路線としては奥羽本線ですが、新庄駅を境に線路の幅が異なるので、直通はできないんです。

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右が奥羽本線の普通列車

奥羽本線で横手へ

新庄からは奥羽本線の普通列車で横手に向かいます。ここからは電化路線で、ロングシートの車両でした。列車は快調に飛ばしていきました。

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ロングシート

新庄駅を出て6つめの駅は「及位駅」という駅なんですが、難読駅の一つです。「のぞき駅」と読みます。

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難読駅の「及位駅」

この後奥羽本線は峠越え。ディーゼルと違ってエンジンがうなる感じって感じませんが、急こう配なんだそう。そういう情報を私はこちらの地図帳で仕入れています。

車窓の景色は絶景路線というわけではないですが、こんなのどかな景色が広がっていました。

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のどかな車窓の景色

横手駅

新庄駅を出て1時間半ほどで横手駅に到着しました。

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横手駅に到着

横手駅周辺

12:53に横手駅に到着し、乗り継ぐ北上線の列車は53分後なので、駅周辺を歩いてみました。 横手駅の駅舎はまだ新しく広さも広いです。1階に下りると開放的なスペースの観光案内所もありました。

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駅1階には観光案内所

横手市はやきそばが有名なのかな?観光案内所内にこんな案内がありました。

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横手焼きそば

なんとなく飲食店に入るのを避けたくて、この日はパンを持参していました。なのでどこかに座って食べられれば良いなと思い、うろうろ。バスターミナルの前に横手市交流センターがあり、その1Fのカフェでアイスコーヒーを注文してパンを食べました。

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横手市交流プラザのカフェを利用

駅と交流プラザの間の道路上には横手市のデザインマンホールがありました。雪国らしいかまくらのデザインです。残念ながらマンホールカードは発行されていません。

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横手市のデザインマンホール

郵便ポストの上にもかまくらが乗っていました。

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かまくら on the post

横手市では冬にかまくら祭りがあるようです。冬に来るのも良さそうです。

www.yokotekamakura.com

横手駅にはコンビニも駅に併設されているので、こちらで食料や飲み物を調達できます。

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横手駅のコンビニ

北上線

横手駅を出発

横手駅からは北上線で2日目の宿があるほっとゆだ駅に向かいます。北上線は横手駅の1番線から出発します。ちなみに横手駅ではSuicaなどの交通系ICカードは使えないんだそうです。

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北上辺のホームへ

列車が入線してきました。北上線は非電化路線なので気動車です。

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気動車が入線

車内はボックスシートでローカル線の雰囲気です。ブラインドではなくカーテンなのもかわいい。車内は空いていてボックスシートに1人ずつという感じでした。

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北上線の車内

出発してすぐ右手には転車台が見えました。

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横手駅の転車台

横手駅を出てしばらくすると、だんだんと山の中に入っていきます。なんどか川を渡り、近くを川が流れているんだなと思うのですが、両脇の木々にさえぎられてあまりよく見えません。横手駅を出て33分でほっとゆだ駅に到着しました。

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ほっとゆだ駅に到着

温泉と足湯があるほっとゆだ駅

「ほっとゆだ駅」って、いかにも温泉がありそうな駅名ですが、なんと駅舎内に温泉があるんです。入り口に「ゆ」ののれんがかかっています。

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駅舎に温泉があるほっとゆだ駅

私は入らなかったのですが、こちらに中の様子も出ていたので参考にしてください。

www.nishiwaga.biz

入浴する時間のない方には駅前の足湯「ほっとゆだ 足湯っ子」がおススメです。

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ほっとゆだ駅前の足湯

寄付金を入れる箱が用意されているので、お掃除など維持管理費を入れましょう。

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寄付金を入れる

ほっとゆだ駅で下車した私は車で5分ほどの湯川温泉に宿泊しました。宿の宿泊記はこちらをご参照ください。 

www.frostmoonweb.com

ほっとゆだ駅から北上駅へ

旅の最終日は帰宅の途につきます。ほっとゆだ駅から再び北上線に乗り、北上駅へ。

 

ほっとゆだ駅を11:08発の列車に乗車しました。時刻表も列車にも「快速」の表示があるので、2両だと思っていたら1両編成でした。でも乗務員は運転士含めて3人も乗っていました。車内はセミクロスシートでした。1両だったのと土曜日だったせいか、車内は座席が8割ほどうまる乗車率でした。快速ですが、ほっとゆだ駅から北上駅の間は各駅停車です。

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1両のみの快速列車

ほっとゆだ駅を出発してからしばらくは和賀川と錦秋湖に沿う眺めの良い区間なので、空いていればボックス席の窓側が良いでしょう。今回は混んでいてすでにボックス席の窓側が埋まっていました。 

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川を渡ったり

 

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湖が見えたり

ここまで曇りだったり雨だったりとお天気がいまいちですが、最終日は青空が見えました。ほっとゆだ駅から50分弱で北上駅に到着しました。あっという間でした。北上駅のホームから乗ってきた列車をパチリ。奥の高架は東北新幹線のホームです。

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北上駅

北上駅

北上駅は北上線、東北本線、東北新幹線の駅がある大きな駅。駅横には立派なビジネスホテルもありました。駅前タクシーもズラリ。大きな町なんですね。

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北上駅前

新幹線への乗り継ぎ時間に余裕があったので待合室に座っていたら、見慣れない列車が到着しました。ジパングという列車です。快速扱いのようですね。青春18きっぷで乗れるわけですが、土曜日なのに車内はガラガラでした。

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ジパング

まとめ

木・金・土という平日主体で、非電化のローカル線をなるべく選んだおかげか、車内は新幹線も含めて空いており、密を避けて久しぶりに鉄道旅ができました。陸羽東線沿線は、さすが「ゆけむりライン」というだけあって、本当に温泉が豊富。鳴子温泉以外は静かな温泉場の雰囲気で、また温泉に入りに行きたいです。東北は紅葉のシーズンは混雑すると思うので、そういう時期を外すのも密を避ける方法だと思います。次回は雪景色の中を旅してみたいです。

今回途中下車した駅の中でほっとゆだ駅には駅前足湯がありました。足湯があるとついつい入ってしまいます。行ったことがある駅前足湯はこちらのエントリにまとめました。 

www.frostmoonweb.com

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