鉄道と自転車でプチ冒険に出よう

主に鉄道で行く温泉を楽しみ、旅の記念にマンホールの捕獲を楽しんでいます。宿の宿泊記やマンホールカードを紹介しています。

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鳥取県の東郷温泉「水明荘」はGW連休中でも一人泊OKで2食付13,000円以下、穴場の宿です

2019年のゴールデンウィークは10連休で、うかつに出かけると大混雑に巻き込まれそう。混雑は極力避けて静かな一人旅を楽しみたい私としては、どこならそれほど混雑せずに鉄道旅を楽しめるかを考えました。思いついたのが、山陰本線完全乗車旅と沿線の温泉に泊まるプランです。山陰本線は場所によっては列車の本数が少ない、ということは、人がいないだろう、という予測です。トップシーズン中に一人泊OKの宿があるかが心配でしたが、楽天トラベルで検索したらありました! 東郷温泉の国民宿舎「水明荘」という宿です。2食付いて12,579円! 駅から徒歩5分という嬉しさ。一人部屋は温泉宿と言うよりビジネスホテルのシングルルームでしたが、連休中にお安く泊まれて、温泉にも入れる、湖のほとりで景観も良く、スタッフも親切という、とてもコスパの良い宿でした。

東郷温泉

東郷温泉、私は初めて名前を聞く温泉でした。鳥取県の中ほどに位置し、最寄駅は山陰本線の「松崎駅」。だいたいの場所はこちらの地図をご覧下さい。

東郷温泉は「東郷湖」という湖のほとりの温泉です。近所に「はわい温泉」があり、こちらの方が有名かも。

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宿の前は東郷湖。向こうに見える建物が「はわい温泉」の宿

下の地図で①が最寄駅の「松崎駅」。②が今回宿泊した「水明荘」。③が「はわい温泉」です。 

最寄駅の「松崎駅」は無人駅で乗降客も少なく、駅前もGWとは思えないような静けさ。一方で期待通りで、嬉しくなってしまいました。松崎駅(下の地図A)から歩いて宿(下の地図の①)に向かいましょう。

駅前の「歓迎 東郷温泉」のゲートをくぐります。ゲートの奥には東郷湖の水面が見えます。

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このゲートをくぐって先に進む

地図③には「湯の華慈母観音」がいらっしゃいます。観音様の足元には足湯のようにお湯がたたえられていますが、ここは足湯ではありません。足を入れたらやけどします。かなり熱いお湯がたまっています。こんな熱いお湯が出るとはなかなか良い温泉地なのかも。

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湯の華慈母観音

観音様がいる交差点を、湖に向かって左折するとすぐにバス停があります。斜め右に入っていく道を進みます。

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バス停の横断歩道を渡って公園の方へ

右手(湖側)には公園(地図の②)があり、ここに足湯があります。下の写真のオレンジの丸が足湯。緑の丸は宿の「水明荘」です。足湯は後ほど紹介します。

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公園

特徴的な外観

こちらが国民宿舎「水明荘」の建物です。なんとなく中国の建築のような外観です。

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中国風建築の建物

一人旅プランの場合、宿泊するのはビジネス客が泊まる棟です。(下の写真の緑の丸の棟)

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一人旅は左側の棟

お部屋

チェックインはフロントで行い、カギを渡されたら自分で部屋まで行きます。上の写真の通り、一人旅用の部屋は本館から少し離れていて、エレベーター下りてから、数段の階段を下りたり、歩いたりします。方向音痴だと最初は迷うかも。

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エレベーター下りてから一人部屋のある棟に向かう階段

今夜のお部屋は351号室でした。

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宿泊した部屋

一人用のお部屋はビジネスホテルのシングルルームという感じです。シンプルで清潔なお部屋です。

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宿泊したお部屋

窓の外はやっぱり眺望はなし。玄関が見えるのみです。けれど2人以上で泊まれば、湖に面したお部屋が用意されるはずです。

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窓からの景色

部屋にバスはないですが、ウォシュレット機能付きのトイレが室内にあります。トイレの中にタオルがかかっているのは便利です。

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室内にウォシュレット付きトイレ

洗面台も室内にあります。お湯は出ません。手洗い用のフォームはありますが、その他のアメニティはまったくありません。くし・ブラシもありません。

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部屋の中の洗面台

ドライヤーは部屋に用意されています。

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ドライヤーはある

浴衣、半纏、バスタオル、お風呂用タオル、濡れたタオルを入れるのに便利な黄色のビニール袋が用意されています。

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浴衣類

冷蔵庫は小型の冷蔵機能のみのタイプで中は空っぽ。買ってきた飲み物を自由に入れられるタイプですね。

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冷蔵庫は空

ビジネスホテル風ですが、お茶請けのお饅頭が用意されていました。ちょうどお腹が空いていたので早速いただきました。お茶っ葉は緑茶のみでティーバッグ式です。

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お茶セット

ポットは電気式で沸かす機能と保温機能のついたタイプ

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電気ポット

さらに氷水が入ったポットまで用意されていて、お値段の割に行き届いている印象です。湯上りとかには冷たい水が嬉しい。部屋はビジネスホテル風でもサービスは温泉旅館と言う感じがします。

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氷水が入ったポット

残念ながら部屋でWi-fiは使用できません。ロビーでは使えるとのことでした。テーブルのコンセントは電気ポットやテレビに冷蔵庫に使われタコ足配線状態。

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テーブルのコンセントはもういっぱい

窓の下に空いているコンセントが2口。

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コンセント

あとは洗面台の鏡横に1口あります。これだけあればスマホやカメラの充電は問題ありません。

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コンセント

温泉

東郷温泉は、湖底と湖畔から温泉が湧いているのだそうです。温泉は男女別に大浴場が一か所、露天も一か所あります。貸切風呂もありましたが有料のようでした。お風呂は夜11時から翌朝5:30の間は使用できません。

大浴場

女性の大浴場は4階、男性用は2階にあります。

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大浴場

脱衣所には無料の鍵付きロッカーがあります。

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大浴場の脱衣所

脱衣所内の洗面台です。ドライヤーはありますが、クレンジング・化粧水などのアメニティはありません。

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大浴場の洗面台

浴室内はいつもお客さんがいたので写真は取りませんでした。洗い場は5か所くらいあり、シャワーの水圧も良かったです。浴槽は5~6人入るともう足をのばして入るのはちと厳しいかも、という広さでした。

お風呂からは東郷湖を眺めることができて、解放感があります。無味・無臭・無色のお湯なので特徴がないと言えばないのですが、温度もほどよく調整されていたし、芋の子を洗うような状況でもなく、ゆっくりのんびり入ることができました。

露天風呂

露天風呂は本館の5階にあります。大浴場とはフロアが異なるので、大浴場から直に行くことはできません。脱衣所は大浴場より狭く、洗面台もシンクが2つくらいだったかな?朝5時間から入れるので6時前には行ったのですが、結構混んでいました。

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露天風呂は5階

水明荘のHPの写真を見ると、露天風呂につかりながら沈む夕日を眺められそうですが、女性用は周囲を囲まれているので、お湯に入りながら夕日や湖を眺めるのはちと難しいです。

泉質

泉質は「含弱放射能-ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉」です。放射能という文字が入った泉質の温泉には初めて入りました。温度調整のために加水しているものの源泉かけ流しと表示されていました。湧出量が1分間に257リットルあって、湯量はなかなか豊富です。

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温泉分析表

足湯

宿の足湯ではありませんが、宿の横の公園に足湯があります。湖に近く、とても気持ち良い足湯でした。東郷湖周辺には何か所か足湯があり、こちらは「毘沙門天の湯」という足湯です。真ん中に鯉の像がたっているので「鯉の湯」とも呼ばれていて、鯉を恋にかけて、恋愛成就の足湯なのだそう。利用時間は朝10時から夜9時まで。翌朝行ってみると、まだお湯が溜まっていなかったので、毎晩お湯を抜いているようです。宿泊した時にはチェックインした日に入りに行くのが良いです。

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毘沙門天の湯

足湯の隣には温泉卵を作れるようになっていて、近所の方なのか観光客なのかわかりませんが、作っている方がいました。

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温泉卵を作る装置

 泉温が63~90℃とあったので、温泉卵ができそうですね。

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温泉分析書のような看板

飲泉

東郷温泉は飲用にも適しています。ホテル玄関横には龍の形の飲泉塔がありました。飲んでみるとややしょっぱいかな。

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玄関横の飲泉塔

食事

夕食・朝食ともに1階のレストランでいただきます。

夕食

夕食は会席コースで12品目が提供されます。珍しいとか特別美味しい食事というわけではないですが、2食付でGW中に13,000円というお値段を考えると十分だと思います。

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夕食 最初に並んでいたもの

飲み物はビールや日本酒などアルコールは何種類かありました。ソフトドリンク系はウーロン茶とかオレンジジュース・コーラという一般的なメニューのみで、ノンアルコールカクテルはありません。

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お造り

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牛肉のすき焼き

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揚げ物

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茶わん蒸し

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焼き魚・・・だと思う

朝食

朝食は夕食と同じレストランでバイキングです。レストランは広くないので、時間帯によっては座る場所もないくらいで、お料理を取るのも行列ができていました。7時とか7時半という区切りの良い時間は混雑するので10分くらいずらすと幾分違うと思います。

宿周辺の散策

早朝に宿周辺の散歩をしてみました。宿に無料のレンタサイクルもあるので、借りようとしたら、うまく鍵がはずれず使えなかったので、歩くことにしました。下の地図のような所を歩いてみました。

 宿の目の前はこの湖の景色。お天気もよくて気持ちいい。釣り人がいました。

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静かな東郷湖

歩いていくと、珍しい設備が。これ地熱発電所なんです。中国・四国地方初と書かれています。地熱発電所を見るのは初めてですが、意外にコンパクトです。温泉水の熱を活用していると説明板に書かれていました。

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温泉の熱を利用した地熱発電所

おっ、デザインマンホールがありました。このあたりは湯梨浜町という自治体なのですね。温泉の絵柄です。

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湯梨浜町のマンホールその1

もう一種類デザインマンホールがありました。梨の町と書かれています。このあたりは二十世紀梨が特産品なんです。ご当地マンホールという感じがします。

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湯梨浜町のマンホールその2

川も流れがゆるくて穏やか。その先に東郷湖。

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東郷川

さらに進むと、中国を思わせる大きな建物。日帰り温泉施設です。

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ゆアシス東郷 龍鳳閣

さらに進むと、またしても中国風の建物。なぜこの辺りには中国風の建物が多いのでしょう?ちなみにこちらは中国庭園 燕趙園と言い、入場料が必要です。まだ開園前なのでスルー。

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中国庭園 燕趙園

おや、パンダがたくさんいますね。

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パンダがたくさん

湖の方に歩いていくと、これは万里の長城を模して造られた遊歩道のようです。パンダの広場やこのあたりは入園料不要でいつでも入れるようになっていました。

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万里の長城風の歩道

ほとんど人に会いません。連休中でもかなり空いている印象の東郷温泉の朝は、とても静かでした。

水明荘のまとめ

10連休の大型連休中だったので、山陰本線の出発駅である京都駅はかなり混雑でしたが、東郷湖の湖畔はとても静か。連休の最中なのに一人泊OKで、2食付きのお値段も12,579円とものすごくコスパ良いと思いました。一人旅だと部屋からの眺望がないのは残念だけど、ウォシュレット付きのトイレが室内にあり、沸かす機能がついたポットも冷水ポットも用意されていて、サービスは思いのほか良かったし、スタッフも優しくて親切です。食事はお値段相応ですが、悪いわけではありません。東郷湖はぐるっと回れるようになっているので、早くついてサイクリングしながら足湯めぐりしたり、カフェで休憩したり、という過ごし方もできそうです。意外な穴場的な温泉で得した気分になれました。 

水明荘の公式HPはこちらです。

https://www.suimeiso.jp/

周辺の足湯情報はこちらのサイトで紹介されています。

tripnote.jp