毎年秋はどこかに紅葉見物と温泉を楽しみに夫婦で旅にでるのですが、今年は東北に出かけました。岩手県花巻温泉郷にある大沢温泉山水閣に宿泊したので宿泊記をまとめました。2024年11月の旅です。
大沢温泉の概要
花巻温泉郷には12の温泉があり、大沢温泉はその中の一つです。
- 大沢温泉という宿には、いわゆる旅館タイプの山水閣と、湯治客向けの湯治屋がある。今回は山水閣に宿泊
- 本館・新館併せて客室数は57室(公式サイトより)。
- お部屋でWifi使用可。コンセントもある(新館。本館は宿泊していないので不明)
- アルカリ性の温泉でお肌ツルツル
- 木曜日の夜に2人で宿泊し、2食付きで1人23,000円くらい
公式サイト
宿泊したのは新館の渓流側のお部屋
山水閣には本館と新館がありますが、新館の方が新しい分快適かな、と思い、新館で渓流側のお部屋を選びました。新館は新しいけど、2間続きのお部屋も多く、夫婦2人で泊まるにはちょっと広すぎました。
まず本間が12.5畳あります。
隣には4畳半の和室も。2人だと全然使いませんでした。
部屋の前には豊沢川が流れていて、対岸は紅葉が始まっていました。対岸は森になっているので視線を気にしなくても良いので、カーテンを開けてお部屋で紅葉を楽しめます。
2人で泊まると鍵は2本貸してくれました。とても助かります。
お部屋にはお茶のセット、お茶請けのお菓子に冷水の用意があります。
小さな冷蔵庫があります。中は空です。
お部屋にお風呂はありませんが、お風呂がたくさんある宿なので問題なし。こちらはと洗面台で奥に洗浄機能付きのトイレがあります。
浴衣やタオル類。バスタオルは一人につき2枚用意されています。何度もお風呂に入るのでバスタオル2枚はありがたいです。
大浴場に行った時に、スリッパがわからなくならないよう、スリッパクリップの用意がありました。
6つのお風呂
大沢温泉には山水閣の本館・新館、湯治屋にも内湯や露天風呂があり、全部で6か所のお風呂があります。源泉はどれも同じですが、雰囲気が異なるのと、結論から言ってしまうと、湯治屋のお風呂が一番温泉らしかったです。
山水閣の大浴場「山水の湯」
山水閣の2階にある大浴場で、男女別に内湯と内湯から直接出られる露天風呂があります。新しいので脱衣所も洗い場も広々していて快適でした。
無料の家族風呂
山水の湯の隣には、空いていれば自由に内鍵をかけて使うことができる無料の家族風呂が3つあります。私が行った時はたまたま1つ空いていたので利用しました。
浴室内はカランとシャワーが一つに、源泉があふれる浴槽が一つ。2人用といったサイズでしょうか。
身体を洗って入ろうとしたら、浴槽の湯がメチャ熱くて。そういえば入り口にこんな貼り紙がしてありました。迷わず水を入れて調整しました。
豊沢の湯
山水閣から湯治屋に向かう時に、山水閣のはずれにあるお風呂です。夏場はガラスが取り払われて半露天風呂になるようですが、11月中旬ではガラスが入って内風呂になっていました。きっと新館ができるまではここが旅館の大浴場だったのでは、と思える大きめのお風呂でした。
薬師の湯
湯治屋にあるお風呂です。昔ながらの温泉宿は、たいてい浴槽が一番低い所にありますが、この薬師の湯もそんな感じです。
暖簾をくぐったら、階段で下の階に下ります。
階段を下りて行くと浴室がガラス張りで中が見えます。幸い独泉できそう。
左側の浴槽がぬるめ、もう一方は熱めと温度設定が買えてあるのも良いです。私はぬるめの浴槽に長いことつかっていました。ものすごく気持ちの良いお湯で、私が利用した浴室の中ではここが一番だと思いました。人も少ないしね。宿のサイトによると、こちらのお湯は源泉かけ流しとのことです。
かわべの湯
湯治屋にある半露天風呂で、このお風呂は女性専用です。大沢温泉は川沿いの大きな露天風呂が名物ですが、そちらは混浴なので、女性も気兼ねなく利用できるようにしてあるのでしょう。
薬師の湯のすぐ近くにありますが、つながっていないので、移動の際には服を着る必要があります。
野趣あふれる感じ。こちらはつかるのみ、という感じでした。公式サイトによると源泉かけ流しとのこと。湯治屋のお風呂は深夜時間帯は入浴できません。建物が木造で足音が響くので、深夜時間は利用できないようにしているようです。
名物大沢の湯
大沢温泉と言えば、川沿いの大きな露天風呂が有名です。ただこの露天風呂、20-21時以外は混浴です。外から丸見えのお風呂なので、20-21時の女性専用タイムに利用するしかなさそうです。
女性専用時間が1時間しかないと、女性がその時間に集中するのは予想できたので、私は大沢の湯には行かず、その時間帯は薬師の湯にのんびりつかっていました。独泉でした。
泉質
大沢温泉の泉質はアルカリ性単純温泉で、これと言って特徴がないのが特長という感じの温泉です。pHが9.0とアルカリ性が強く、そのせいかお肌がつるつるします。肌触りがよく、優しいお湯という感じがしました。
使用状況を見ると、消毒処理はごくまれに行っているとのこと。湯量の記載はありませんでしたが、たくさんの湯船を満たせるだけの湯量があるのでしょう。
お食事
夕食・朝食ともに山水閣2階の食事処でいただきました。グループで来ているお客さんには個室の宴会場が用意されていましたが、私達のような夫婦旅は食事処のテーブル席でした。隣のテーブルとの仕切りはなかったですが、窓際のテーブルがアサインされたこともあり、他のお客さんの会話や気配は気になりませんでした。
夕食
夕食の時間は、17:00/17:30/18:00から選択でした。内容は温泉旅館らしい夕食という感じ。席に着くと、テーブルにはすでにこれだけのお料理が並んでいます。
お品書きはこちら。半分くらいは最初からテーブルに用意されていますが、この後は温かいお料理が運ばれてきます。
食事の時のドリンクはちょっと残念で、ノンアルメニューはほとんどなく、旦那さんはコーラ、私は頼みたいものがなく、結局お水にしてしまいました。花巻温泉郷にはいくつも温泉旅館があるので、皆さん共同で花巻温泉サイダー(中身は普通のサイダーでも)用意してくれれば、注文する気になるんですけど・・・。
お吸い物が運ばれてきました。
焼き物と煮物。
前沢牛は自分でお好きな焼き加減に焼きます。サシが多くて私にはtoo much。残してしまいました。
最後にご飯とお味噌汁、その後デザートで夕食は終了です。
一般的な温泉旅館料理ですが、だんなさんは味はとても良いとほめていました。
朝食
朝食も同じ食事処でいただきますが、テーブルは自由席です。たまたま昨夜と同じ窓際のテーブルが空いていたのでそちらでいただきました。
朝食はビュッフェです。品数はメチャ豊富というわけではないけれど、ご飯もパンもあるし、リンゴジュースが美味しかったです。温泉卵もありました。
館内
ロビーではコーヒーのサービス
バスや車で到着して玄関を入ると、目の前が3階となり、フロントとロビーがあります。ロビーの向こう側には川が流れていて、窓いっぱいに紅葉の景色が広がっていました。
ロビーにはセルフでいただけるコーヒーマシンがあります。お部屋にはお茶のみなので、ロビーにコーヒーがあるのはありがたいです。チェックインから夜は10時まで、翌日は朝7時半から使えます。
湯治屋
大沢温泉の山水閣は2食付きの旅館ですが、長期滞在して湯治をしたい人のために湯治屋があります。素泊まりが基本ですが、食堂があるので、自炊しなくても過ごせます。トイレが共同ですが、そこが気にならないのなら、連泊して温泉三昧というのも良いかもしれません。
湯治屋にあるお風呂に行く時にはこんな通路を通って向かいます。
湯治屋にある売店の品ぞろえがなかなか素晴らしかったです。
菊水館はギャラリーに
大沢温泉旅館には、山水閣、湯治屋に加えて菊水館という建物があります。菊水館はかつては旅館として使われていましたが、今はギャラリーとして使われていました。私達が滞在している時には「鈴木敏夫とジブリ展」が開催されていました。
古い建物がいい感じ。ここに泊まって温泉を楽しみたかったわ。
企画展以外にも館内には大沢温泉に宿泊された有名人の色紙がたくさん展示されていました。
今回の旅の行程
今回の旅は紅葉を愛でる旅で、毎年この時期に夫婦で出かけています。今回は一ノ関駅でレンタカーを借りて、中尊寺に寄ってから大沢温泉にやってきました。11月中旬でいつもなら紅葉は終わりの時期と思いますが、今年はちょうど見ごろでした。
大沢温泉をチェックアウトした後は、釜石線の宮守橋梁を訪れました。隣の道の駅でマンホールカードがもらえます。
この後は新花巻駅でレンタカーを返して、宮城県鎌崎温泉でもう一泊しました。
まとめ
古くから当時宿としても営業してきた大沢温泉は、さすがに温泉が素晴らしかったです。特に気に入ったのは、湯治屋にある薬師の湯。やっぱり古くからあるお風呂の温泉は新鮮で良いなと思いました。
お部屋は思っていた以上に広くて、夫婦2人で泊まるには広すぎました。次回泊まるのなら一間のみのお部屋にしようと思います。一人で来るのなら、湯治屋という手もあるなと思いました。