JR東日本の株主優待券が手元にあったので、活用して旅に出ました。ルートは熱海から、熱海---(東海道線)---新宿---(中央線)---松本---(篠ノ井線)---長野---(飯山線)---越後川口---(上越線)---浦佐---(上越新幹線)---東京 というルートで旅をしました。切符を買う時に失敗したことや迷ったこともあったので、次回のためにも書き残しつつ、楽しめた車窓や温泉、マンホールカードなど、楽しかった思い出も紹介します。
JR東日本の株主優待券の概要
- JR東日本の株を100株持っていると1枚もらえる。メルカリなどでは1枚3000円程度で売買されている。(2022年3月時点)
- 1枚で40%オフ。運賃だけでなく、特急券やグリーン券も一緒に買えば、特急料金もグリーン券も40%オフだけど、グランクラスは適用外。ほかにも乗り継ぎ割引などもともと割引されている切符は適用外。株主優待についての詳細はこちらをご確認下さい。
失敗したこと・迷ったこと
- 「えきねっと」で購入しようしましたが、思い描いていたルートが出てこなくて断念。みどりの窓口に出向いて購入しました。なので切符を買いに行くための費用がかかりました。
- 長野から飯山線で越後川口を経由して浦佐に行く際に、長野から豊野までは「しなの鉄道」のため、乗車券を通しで購入できず、①熱海から長野までと②豊野から浦佐までに分断されました。株主優待券が1枚しかなかったので、優待の効力を発揮できたのは、①熱海から長野までの区間のみとなってしまいました。
- 長野から飯山まで新幹線を利用すれば熱海から浦佐まで通しの乗車券を買うことができたと思いますが、乗車券は4割引きですが、長野-飯山間の新幹線代が追加になるので、通しで買う方が得なのか、乗車券の割引はないけれど、特急料金がかからないのと、どっちが得なんだろう? とっさに計算できませんでした。でも今回は飯山線完乗も目的の一つなので、乗車券が分かれるルートにしました。
- 鉄道に関係ないけど、宿にスマホを忘れて戻る失態。お正月にも腕時計を宿に忘れて戻りました。こういう忘れ物が増えたのは年をとったせいなのか・・・。これからも気を付けよう。
楽しめたこと
熱海から新宿まではJRE POINTでグリーン車に乗る
今回の旅の起点は熱海駅。まずは新宿まで移動するのですが、案外時間もかかります。なので快適なグリーン車に乗ることにしました。いつもお得な切符情報や鉄道旅の情報を提供して下さるひささんのブログのこちらの記事を読み、私もたまっていたJRE POINTでグリーン車に乗ってみました。
新宿に向かうには小田原で湘南新宿ラインを走る快速に乗り換えです。Suicaでグリーン車乗り継ぐ時には、最初の列車を降りる前にタッチ、乗り換えた後の列車でもタッチの儀式を忘れないようにしないとね。
東京までは新幹線を利用することが多いので、東海道線の車窓はなかなか新鮮です。大船の観音様も新幹線では拝めません。
昼間の時間帯だったので、普通車両もそれほど混雑していませんでしたが、リクライニングするクロスシートに座って行けるのは、長く乗る時には快適でした。
株主優待で特急あずさのグリーン車に乗車、中央線初乗車区間を楽しむ
株主優待券の割引は特急料金やグリーン券にも適用が可能です。今回は行きのあずさのグリーンに活用しました。
グリーン車は1両だけで、席数もそれほど多いわけではありません。あんまり利用者いないのかな。この日は私含めて5人のお客さんが利用していました。フットレスト、コンセント、カップホルダー、テーブルがあり、前後の間隔も広いです。
静岡県東部に住む私にとって、中央線の新宿-甲府間は乗る機会がほとんどありません。長野に行くのなら、身延線の方がお安いのです。今回は新宿-甲府間に乗ることも目的でした。車窓が楽しみです。新宿を出てからは市街地を走行していましたが、だんだんと山間の景色なりました。
勝沼を過ぎると進行方向左手に甲府盆地が見えてきました。
富士山も山の向こうに顔を見せていました。
甲府を過ぎると、右手には八ヶ岳、左手には南アルプスの景色のはずですが、南アルプス側はガスがかかり、甲斐駒ヶ岳などの名峰は拝めず残念。
お正月に乗った時にはカッコイイ山の姿を拝めました。
日本三大車窓の一つ、姨捨からの善光寺平の景色を楽しむ
松本の浅間温泉で1泊した後、松本から篠ノ井線で長野に向かいました。この途中には日本三大車窓の一つ、姨捨からの善光寺平の眺めを楽しむことができます。と、その前に松本駅を出発してしばらくは、北アルプスの眺めも大変すばらしい。
北アルプスから離れると、篠ノ井線は峠越え。やがて善光寺平が眼下に見えてきます。この日は春霞でもやっていました。
この日は特急しなので駆け抜けてしまいましたが、普通列車だと姨捨駅でのスイッチバックも楽しめます。普通列車で訪れた時の様子はこちらです。
千曲川・信濃川の流れとともに進む飯山線の車窓
長野からはしなの鉄道を経由して飯山線で越後川口まで乗車しました。長野-豊野間は前述の通り、通しで購入できなかったので、券売機で切符を購入。
飯山線は日本一長い川「千曲川(新潟県に入ると信濃川)」に沿っての鉄道旅です。長野駅から乗車する場合、進行方向に向かって右側に信濃川が見えます。ぜひとも右側の座席を確保したくて、特急列車で長野まで来て良かったです。行列の先頭に並ぶことができ、無事右側の席を確保できました。出発前は学生を含めて結構並んでいました。
長野駅を出る時には周辺に雪はなかったのですが、時間がたつにつれ、徐々に雪が増えてきました。旅に出たのは3月24-26日。地元では桜が咲ていてたので、こんなに雪が残っていることに驚きです。
進行方向右手にはずっと千曲川(信濃川)が流れていますが、見ているとかなりくねくね曲がりながら流れています。
やがて新潟県との県境が近い、森宮野原駅に到着。この駅には日本最高積雪地点の標柱があります。さすが豪雪地帯です。
この日は越後田中駅で途中下車して、近くの温泉宿で一泊しました。
翌日も越後田中駅から飯山線に乗りましたが、信濃川の座席はすでにお客さんがいたので山側の席に座りました。飯山線の列車は山側が4人掛けのボックス席、信濃川側が2人掛けの向かい合わせ席なのですが、2人の向かい合わせの席は、向かい合わせ側の席に荷物を置いて座る人が多く、実質1人で占領しているんです。こういう利用の仕方は、どうかと思います。私も前日は2人の向かい合わせ席でしたが、荷物は網棚にあげて、もし誰かが川の景色を楽しむのに向かい側に座るのなら座れるように座席はあけておきましたが、誰も座りませんでした。なかなか見知らぬ人の真向かいの座る人はいないのかも。
無事越後川口駅に列車は到着し、飯山線完乗旅も終わりです。
今回利用した温泉宿
浅間温泉 和泉荘
今回は2泊3日の旅でした。1泊目は松本の浅間温泉にある「和泉荘」に宿泊しました。客室数は36室と中規模の温泉旅館です。
お部屋は8畳プラス広縁で、お部屋にトイレもあり、1泊2食で17,000円ほどでした。
食事は夕食も朝食も完全個室でいただきます。
品数も多くて美味しくいただきました。
こちらの宿は、特別ここが素晴らしい!!というわけではなかったのですが、対応してくれた若い女性スタッフがとても気が利く方で、快適に過ごせました。
松本駅から浅間温泉までは路線バスで向かいました。下浅間広場というバス停のすぐ横にあるので、便利です。浅間温泉行の路線バス情報は、静かな温泉旅を楽しまれているゆうさんのブログがとても参考になりました。
越後田中 しなの荘
飯山線の途中にある越後田中駅から徒歩5分ほどの場所にある「しなの荘」です。客室数は11室とこじんまりした一軒宿です。宿の目の前を信濃川が流れていて、お部屋からも見えました。
温泉は少し硫黄の香がする茶色っぽいお湯で、pHが9.2とアルカリ度が高く、とろっとした感じがしました。源泉の温度が低いので沸かしているそうですが、かけ流しのお湯で、あまり熱くないので長湯できました。
お料理は地元の食材を使った温泉宿らしい食事で、量も多すぎず少なすぎず、美味しくいただけました。
こちらの宿は日本秘湯の会の会員宿でもあります。秘湯の会のサイトからならスタンプ帳にスタンプの押印をしてもらえるのですが、トイレ無しの部屋しか出てこなかったので、宿の公式サイトから申し込みました。公式サイトはこちらです。
最寄り駅の越後田中駅から歩いて5分なのは大変便利なのですが、チェックアウトした後、乗れる列車は上りも下りも12時過ぎなんです。でもチェックアウト12時プランがあり、こちらを予約。ギリギリまで温泉に何度も入って満喫しました。
なお先ほど浅間温泉行のバス情報を紹介して下さったゆうさんもこちらの宿に宿泊されていて、宿泊記がブログにありました。私もこちらの宿泊記を拝見し、この宿に泊まってみたいと思った次第です。
マンホールカード
私は旅の記念にマンホールカードをいただくことがありまして、今回も駅の近くで配布されているマンホールカードをもらってきました。
ゴジラのデザインは新宿区
特急あずさ乗車前に、新宿駅の改札を出てすぐの所にある新宿観光案内所でもらえるマンホールカードです。実物の蓋も設置されているので、次回は実物も見に行こうと思います。
長野市のマンホールカードは長野駅の観光案内所で配布
もう1枚は長野市のマンホールカードです。信州リンゴがデザインされています。駅の善光寺口の交差点を渡った所に実物の蓋の設置があります。
まとめ
JR東日本の株主優待券は1枚で4割引きと割引率が大きいのが魅力です。ちなみにJR東海の株主優待は1枚で1割引き、同時に2枚まで使用可なので、2割引がMAXです。JR東日本は長距離路線もあり、これからも利用したい優待なのです。「お先にトクだ値スペシャル」なら半額ですし、「大人の休日倶楽部パス」は4日間乗り放題なので、お得度はかなわないですが、株主優待は利用期間や座席数に制限がなく、いつでも使えるのが魅力です。今回は一筆書きで乗車券も4割になってお得かも~と思っていたのが、間にJRではない路線が入っていて失敗しました。次回使う時にはすべてJRで完結できるルートで株主優待の効力を活かしたいと思います。今回は温泉も楽しめ、3月も下旬だというのに思いがけず雪見鉄も楽しめ、マンホールカードも2枚ゲットできて良い旅となりました。