福島県の郡山駅と新潟県の新津駅を結ぶ磐越西線。以前郡山と会津若松の電化区間は乗車したことがあったのですが、会津若松から新津間は未乗車だったので、2020年8月の終わりに、途中の温泉にも泊まりながら乗ってきました。車窓からは磐梯山と阿賀野川の景色を楽しめ、マンホールカードを2枚もゲットでき、楽しい鉄道の旅となりました。この路線は季節によってはSLが走り、沿線に温泉や景勝地があるので、また行きたいと思える路線でした。
今回の旅のルート
東京から郡山までは東北新幹線を利用しました。お先にトクだねスペシャルのおかげで通常8,340円のところ4,060円ですみました。郡山からは磐越西線に乗車し、会津若松へ。
会津若松に向かう途中、猪苗代駅で途中下車してプチサイクリングを楽しみました。
会津若松駅からも磐越西線で旅をし、新潟県の新津駅へ。
新津駅からは信越線と上越新幹線を乗り継いで東京に戻るルートです。途中水上で一泊し、最終日はSLにも乗りました。
郡山駅から磐越西線で旅をスタート
郡山駅には新幹線の改札の中に蕎麦スタンドがあるんですね。ちょっとお昼を食べるということができそうです。
ここから利用する切符はこちら。郡山を出発し、磐越西線で新津まで行き、その後信越線・上越線を経由して東京に戻る切符です。在来線の改札を通っていざ出発です。でもこの切符、落としちゃったので一緒にいた時間はとても短かったです。
磐越西線の起点は福島県の郡山駅。この駅で東北新幹線と接続しています。終点は新潟県の新津駅で、距離は175.6 kmです。駅は43駅あります。郡山を11:39に出発する普通列車に乗車しました。磐越西線は郡山~喜多方駅の間は電化されています。
平日の昼間の時間帯ということで、車内は空いていました。ボックスシートを1人で占有できる程度の乗客数でした。椅子の感じが新しいです。郡山駅は東北新幹線と磐越西線以外に、磐越東線、東北本線、水郡線が乗り入れている主要駅。窓の外には他の路線を走ると思われる列車もいました。
磐越西線は出発すると東北新幹線をくぐり、西に向かいます。出発して10分もしないうちに、車窓には稲穂が実る田園風景が広がります。列車の窓に色がついているのか、写真を撮るとちょっと青みがかった感じがします。
磐梯熱海駅
列車は快調に進み、郡山駅から4つ目の駅は磐梯熱海駅。
熱海と言うと静岡県の熱海を静岡県人の私は思い浮かべますが、ここにも熱海という地名があるのですね。山の中なかなのに熱海という名前は不思議ですが、磐梯熱海温泉旅館組合のサイトによると、「源頼朝の奥州平泉征伐後、安積郡を支配することになった伊東氏が、自らの生まれ育った伊豆国を偲び、熱海の名を用いて、この地を磐梯熱海温泉と名付けた」とありました。pH9.1というアルカリ性の温泉とのことなので、そのうち来てみたいと思います。
中山宿駅
次の駅は中山宿駅。
なんのへんてつもない、山の中の駅にみえますが、かつてはスイッチバックの駅でした。今でもそのなごりが駅周辺に残っているそうです。時間に余裕があれば途中下車して歩いてみたかったのですが、この日は猪苗代駅でマンホールカードをもらいに行く、という予定があったので見送りました。こちらの方が旧駅を訪問した時の様子を詳しく紹介されています。
しばらくすると、車窓には雄大な磐梯山が見えてきます。磐越西線はなかなかの絶景路線です。
猪苗代駅で途中下車。サイクリングしながらマンホールカードをもらう
郡山駅を出発して35分。列車は猪苗代駅に到着しました。こちらの駅横の観光案内所で自転車を借りて、駅周辺をサイクリングしながら、猪苗代町のマンホールカードをもらいました。


その時の模様はこちらに
猪苗代駅付近は磐梯山がとても大きく見える区間です。
快速は通過しますが、猪苗代駅の隣の駅である翁島駅を過ぎると、列車はくねくねと方向を変えて進みます。この時は「あれ?さっきまで右に見えていた磐梯山が左に見える」なんてことになり、自分が方向音痴になったような気がしました。
磐梯町駅
猪苗代駅を出た快速列車が次の停まるのは、磐梯町駅です。この駅は2017年に利用したことがあります。その時は只見線に乗るのが目的で、只見線ももちろん堪能しましたが、宿泊した翌日に出かけた五色沼の絶景にも感動しました。こちらにまとめてあります。
磐梯町駅を過ぎると、眼下に会津盆地が見えてきます。この盆地に向かって高度を下げていくんですね。
会津若松駅
磐越西線の列車は郡山と新津を乗り換えなしで走る列車はなく、ほとんどが会津若松駅で乗り換えです。会津若松と言えば白虎隊や鶴ヶ城が有名。大河ドラマでは「八重の桜」の舞台にもなりました。そんなわけで駅舎はお城風です。駅舎の前には白虎隊の銅像があります。
さらにさらに、SLの動輪も設置されていました。
駅舎の中には売店、お蕎麦屋さん、コンビニがあり、食料・飲料の補給ができます。
会津若松市のマンホールカード
会津若松市ではマンホールカードを発行しています。この日は平日だったので、市の上下水道局庁舎1階での配布です。市の水道局庁舎は駅からはちょっと距離があります。しかもあまり目印もない田んぼの中を進むので、歩いて行くには少々ハードルが高い。
こちらがマンホールカードを配付してくれる上下水道局庁舎。
会津若松駅に到着した時には切符紛失でばたばたしていたので、翌日の朝、レンタサイクルを借りてもらいに行こうと思っていましたが、とんでもない猛暑にあたり、結局宿からタクシーで駅に行く途中に寄ってもらいました。
休日は会津若松市役所で配布となります。平日と休日では配付場所が異なるので気を付けましょう。
カラーのマンホールは会津若松のシンボル、鶴ヶ城の敷地内に設置されているのだそうです。今回は鶴ヶ城には行かなかったので、モノクロ版を捕獲しました。
レンタサイクルは駅レンタカーで貸してくれます。電動自転車がそろっていました。4時間1000円というのもなかなかリーズナブル。


転車台と扇型車庫
会津若松駅には転車台と扇型車庫があります。車庫は結構立派なんですよ。レンタサイクルで回っていたら見に行ったと思いますが、今回は新津へ向かう列車から眺めました。時々SLが走るので、転車台はその時に使用されるのでしょう。
航空写真で見ても転車台と扇形車庫がしっかり写っています。
会津若松に泊まるのなら「向瀧」がおススメ
会津若松駅で下車して初日は東山温泉の「向瀧」に宿泊しました。こちらの宿、日本の名旅館みたいな特集ではたびたび登場しますが、噂通りの名旅館です。その割にお値段はリーズナブルなので、皆様にも是非訪れていただきたい旅館です。
会津若松駅から新津まで
新型の気動車で出発
磐越西線は郡山-喜多方の間は電化されていますが、喜多方-新津間は非電化路線です。喜多方から先も走る列車は気動車です。てっきり古いJRの気動車に乗るのだと思っていたら、こんなにきれいな新型車両でした。
GV-E700という車両で、ディーゼルなのに電気式という私にはちょっと不思議な車両でした。非電化路線なのに、どうして電気式?と思いましたが、ディーゼルエンジンで発電した電力でモーターを回して走るんだそうです。車のe-powerみたいなものですかね?
私は11時1分出発の快速あがのに乗車。会津若松駅始発となります。10:45分頃ホームに入ってきました。入線してきてすぐに乗ったので、ボックス席を1人で座ることができました。ただこの列車は、郡山から会津若松に10時55分に到着する普通列車に接続しているので、その普通列車から乗り継ぐ人がいます。ボックス席の窓際を確保するのなら、入線してきたらまず乗り込んで席を確保するのが良いと思います。車両の撮影などはその後にするのが良さそうです。車内はセミクロスシートで、片側が4人掛けのボックス席。反対側は1人席でした。
会津若松駅を出るとのどかな田園風景が広がります。
喜多方駅
ラーメンで有名な喜多方駅にも快速あがのは停まります。
マンホールカードコレクターの私としては、喜多方市のマンホールカードももらいに行きたいところですが、今回は断念。
www.city.kitakata.fukushima.jp
阿賀川(阿賀野川)の景色
山都駅を過ぎると進行方向左手に阿賀川が見えてきます。この川は新潟県に入ると阿賀野川という名前に変わります。
水量が豊富で川幅いっぱいに水が流れている様子はとても美しいです。何回か鉄橋を渡ります。もし前方(あるいは後方)かぶりつき可能な車両に乗っているのなら、運転士目線で前方(後方)の景色を楽しめます。私もそうしたかったのですが、かぶりつきの位置にてっちゃんが陣取っていて、今回は断念。
途中岩がせり出して渓谷風の個所もありました。
津川駅
12時19分、津川駅に到着しました。列車交換があるので13分間停車します。


乗車時間が長いので、乗客の皆さんはホームに出て写真を撮ったり体操したりして過ごします。このホームにはSLばんえつ物語のゆるきゃら「オコジロウ」のおうちがあります。


詳しくはこちらをご覧ください。車窓の景色が素敵なので、SLの旅も楽しそうです。冬に乗ってみたいなー。
上り列車が到着したので、こちらも出発します。


この後列車は徐々に標高を下げ、里に下りてきます。
まもなく私の下車駅の新津です。列車はこの先、信越線を走り新潟まで走ります。
新津駅1分で特急しらゆきに乗り継ぎできるのか?
私の旅は新津で特急しらゆきに乗り継ぐプランです。新津駅には13:19に到着。特急しらゆきは12:20新津駅発なんです。えきねっとでこのプランを出してくるのだから、乗り換え可能なんだろうとは思いましたが、階段上って隣のホームだったらどうしよう・・・と内心ひやひやしていました。でもその心配は不要でした。快速あがのからホームに降りると、反対方向から特急しらゆきがアプローチしてくるのが見えました。あがのが到着したホームの反対側に特急しらゆきが到着し、無事乗り換えできました。
ただ単線の路線は反対方向の列車が遅れたために、列車交換に時間がかかりこちらも遅れる、なんてことがあります。乗り継ぐ相手が特急だとこちらの遅れのことなんておかまいなしに出発しそうだし。それがちょっと心配ではあります。
指定席を取っていたのですが、乗ってみたら平日のせいか、1両まるまる貸切でした。
私はこの後長岡駅で上越新幹線に乗り換え越後湯沢まで移動しました。上越線への乗り換えに時間があったので、駅前足湯にでも入って時間をつぶそうと思ったら・・・。
温泉管故障により、足湯ではなく足水になっていました。「涼をお楽しみください」には思わず笑っちゃいました。寒くなるまでには温泉管が直ると良いですね。
まとめ
郡山と新津を結ぶ磐越西線は磐梯山、阿賀野川の景色を楽しめる絶景路線でした。一日で乗り通すのも良いですが、途中には温泉場もあるので温泉を楽しんだり、磐梯山麓の五色沼に行くなど、泊りで楽しむのも良いと思います。次回は雪の季節に乗ってみたいです。