鉄道と自転車でプチ冒険に出よう

主に鉄道で行く温泉を楽しみ、旅の記念にマンホールの捕獲を楽しんでいます。宿の宿泊記やマンホールカードを紹介しています。

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ホテルなの?山小屋なの? 「美ヶ原高原ホテル山本小屋」に1人で泊まって確かめてみた

同じ日に2つの百名山を歩いたブログを先日upしました。 

www.frostmoonweb.com

2つも山に登った後に、1人で車を3時間も運転して帰るのはちょっと危ないと思い、美ヶ原に宿泊しました。美ヶ原には3軒の宿があり、私が行く日に1人で泊まれるプランがあったのは、美ヶ原高原ホテル山本小屋だけだったので、こちらの宿に決めました。名前だけ見ていると、この宿はホテルなのか、山小屋なのかわかりませんが、どなたかが「ホテルと思って行くとがっかりだが、山小屋だと思って行くと天国」みたいな表現をされていました。まったくその通りです。少なくともホテルという感じはありません。山小屋に近い宿と思った方が良いでしょう。でも一人泊でも個室だし、温泉の大浴場もあるし、食事は旅館並みで部屋ではテレビも見られるのです。旅館と山小屋の中間という感じかな。ということでご紹介します。

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今回泊まったお部屋

概要

客室数は27室。バストイレ付の部屋とバストイレ無しの部屋があります。この時期の旅は人との接触を減らしたいので、なるべくトイレ付きの部屋に泊まっています。今回もバストイレ付を選びました。が、共同のトイレの方がウォシュレットで快適だったので、バストイレ無しの部屋でも良かったかも、というのが結論です。

案内されたお部屋は4.5畳くらいの広さで(もうちょい広いか?)、床はカーペットでした。

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今回泊まったお部屋

窓の方から撮影すると、こんな感じです。壁が傷ついていたり、天井や壁には雨漏りの跡のようなシミもありましたが、特に宿泊に支障はありません。限られた資源で営業されているので仕方ないことと思います。

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お部屋を逆方向から撮影

山小屋風の宿ですが、一人泊でも個室だし、テレビも冷蔵庫も部屋にあります。冷蔵庫の中は空です。暖房器具はありますが、冷房設備はありません。窓には網戸が入っているので、暑い時には窓を開けると高原の風が入ってきます。

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テレビ、冷蔵庫あり

お湯のポットとお茶について

お茶のセットもあればお茶請けのお菓子の用意もあります。

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お茶のセットとお菓子

ポットは旅館とかで夜に冷水をサービスする時に使うようなポットで、保温機能のみ。部屋に常備ではなく、廊下にお湯を入れたポットが置いてあり、必要な人がそこから部屋に持っていくシステムでした。

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お湯のポットは廊下に用意されている

水回り設備

部屋のバス・トイレはこんな感じ。トイレはウォシュレットはなく、水を流した時の水流も弱くて、トイレットペーパーが流れないこともありました。部屋にトイレがあるせいなのか、消臭剤のようなにおいを居室にいても感じました。洗面台は歯ブラシを置いたりする台が顔を洗うには邪魔で難儀しました。洗面台の水栓はお湯とお水の2つあり、お湯の方は結構熱いお湯が出ます。シャワーがあるくらいですからね。洗面台には手洗い用の液体せっけんが用意されていました。

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部屋のバス・トイレ

アメニティ

部屋には浴衣の用意があり、体を洗うタオルも、バスタオル、歯ブラシも用意があります。こういうアメニティがある点も山小屋よりは旅館レベルと思います。

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浴衣などのアメニティ

山小屋に近いことは公式サイトからも承知していたので、布団のシーツやまくらカバーはどうなんだろう?と実はちょっと心配していました。今回は車で行ったので荷物の量を気にする必要もなかったので、インナーシーツ持参で行きました。こういうやつです。

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インナーシーツ

畳むとコンパクトになり、重さも130gと軽いので、車でなくても持っていくことはできますね。素材は一応シルクです。

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畳むとコンパクト

用心のために持っていきましたが、敷布団用のシーツは新しいものが用意されていました。掛布団と枕はすでにカバーがついた状態で押し入れに入っていて、毎日交換されているのかどうかわからなかったので、一応インナーシーツを使って休みました。

 

インナーシーツはモンベルなどからも発売されていますが、私がこちらの商品を選んだのは、山と温泉をこよなく愛されている月山ももさんのブログを見て決めました。山道具・旅道具とも、かなりももさんのブログを参考にしています。

www.yamaonsen.com

Wifiやコンセント

Wifiはロビーと食堂では使えましたが、部屋では使えませんでした。私はdocomoですが、4Gでの通信は部屋でも可能です。部屋に冷蔵庫やテレビがあるくらいなので、コンセントもあり、デジタル機器の充電も問題ありません。

温泉に入れる大浴場

こちらの宿には男女別の大浴場があります。

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男女別の大浴場がある

しかも温泉なんですよ。美ヶ原の宿の中で温泉の認定を受けているのはこちらの宿だけとのこと。源泉の温度は10.6度と冷たく、溶存物質量も73.9mg/lと少ないのですが、鉄イオンが16.8mg、メタケイ酸が9.3mgと記載されているので、温泉の認定を受けているのでしょう。湯につかるとちょっと金気臭がしました。

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温泉分析書

お風呂は内湯のみですが、ガラス張りで外の光が差し込み、日が出ているうちに入ると明るく開放的です。草原の景色もなかなか良いです。どうせ向こうには人もいないでしょうから、覗かれる心配もなさそうです。カランにはシャワーもありシャンプーするには問題ない水圧でした。

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大浴場

脱衣所はこんな感じ。コロナの時期は3人くらいで利用するのが良さそうです。ドライヤーもありました。

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脱衣所

食事

夕食・朝食ともに食堂でいただきます。隣のグループとはビニールで仕切られていましたが、平日だったせいか定員の半分くらいのお客さんで、お客さん同士の間隔は保たれていました。ただ、外の景色を見るのに、振り返る方が背後にいて、マスクしないまま「わー、夕焼けねー」などと叫んでいて、思わず「しゃべるならマスクして下さい」と言いそうになりました。人は気を付けていてもこういうところでほころびが出るものです。自分も気を付けよう。

夕食

夕食のメインはすき焼きです。この品数と内容を見ると、食事は山小屋というより旅館です。

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夕食

予約の時に牛肉、馬肉、カモ肉からチョイスしておきます。私は牛肉にしました。鍋の中には味のついた割り下が張ってあり、火をつけているとだんだん濃くなりますが、埋めるためのお湯もポットで提供されています。

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私は牛肉をチョイス

こちらの宿で嬉しかったのは、ノンアルコールのドリンクメニューが豊富だったこと。コーラやウーロン茶以外に、いろいろなフルーツのジュースがメニューにありました。

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飲み物のメニュー

今回はこけもものジュースを注文しました。

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こけもものジュース

珍しいメニューとしては、五平餅が提供されました。固形燃料のコンロで焼いてからいただきます。

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五平餅

夕食は品数も多くて、おなかいっぱいになりました。

朝食

朝食はこちらです。パンとスープと牛乳はお代わり自由なのがとても嬉しいです。卵料理は自分で目玉焼きにしたり、かき混ぜてスクランブルエッグにしたりと自分で調理するスタイルです。

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朝食

無料の朝ツアーには是非参加しよう!

こちらの宿では翌朝に無料ツアーを実施しています。一つはご来光を見るツアーで徒歩20分くらいで到着できる山頂へ向かうツアー。こちらはご来光が目的なので、7月だと4時半くらいの出発になるので私はパス。もう一つは朝6時出発で、朝食前に戻ってくるバスツアーです。こちらに参加しました。マイクロバスで王ヶ鼻まで連れて行ってくれます。景色も良いし、自力で行くには時間がかかるので、是非参加しましょう。

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無料ツアーの案内 ご来光と王ヶ鼻の2つがある

宿のご主人が運転手兼ガイドさんでマイクロバスで出発です。出発してすぐ、宿で飼っているポニーに朝ご飯をあげていました。

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宿のポニーに朝ご飯をあげる宿のご主人

王ヶ頭に近づいてきました。昨日はこの道を往復1時間半くらい歩いたのですが、バスだとあっと言う間ですね。王ヶ鼻までもちろん歩いて行くことも可能ですが、この手軽さを考えると、この朝のツアーは超おススメです。

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王ヶ頭に向かう道

王ヶ頭をすぎてさらに西に進んだところでバスを降りて、歩いて王ヶ鼻に向かいます。歩く距離は200mくらいでしょうか。

山本小屋の無料バスツアーで行く王ヶ鼻-2021-07-30 / ままこさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ

歩く間、宿のご主人が花の名前や、地名の由来などを教えてくれます。下から見たこの付近の景色が王ヶ頭は冠をかぶった王の顔、王ヶ鼻は王の鼻先のように見えるのでこの地名がついたとのこと。鼻先なので崖っぷちなんでしょう。

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歩いて王ヶ鼻へ

到着です。

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王ヶ鼻に到着

王ヶ頭よりも崖っぷちにあるせいか、眺めが良いように思います。この日は晴れていたけど雲も多く、南側はあまり眺望が良くなかったのですが、穂高連峰と槍ヶ岳が見えて感動しました。槍ヶ岳を生で見たのはこれが初めてだったかもしれません。

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穂高と槍ヶ岳

こちらは八ヶ岳。晴れていれば八ヶ岳の右側に富士山が見えるはずですが、この日は見えませんでした。八ヶ岳の左手に蓼科山があり、富士山の格好に似ているので、富士山が見える!と思っていたお客さんもいました。遠くから来た方は富士山が見えたか見えなかったかは重要だと思います。蓼科山は諏訪富士の別名があるので、富士山と思っていても良いのかも。

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八ヶ岳 富士山は見えず残念

王ヶ鼻の足元は崖です。特に柵とかないので、落っこちないように気を付けましょう。

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足元は崖

眺望が良いので、美ヶ原にある宿3軒とも、朝のツアーを実施しているようです。少しずつ時間をずらしてきているようで、一番早く到着していたのが、今回泊まった美ヶ原高原ホテル山本小屋のツアーでした。私達が王ヶ鼻で写真を撮り終える頃、王ヶ頭ホテルのツアーがやってきました。そうなると王ヶ鼻は結構な人数になります。私達がバスに乗って宿に戻るころ、山本小屋ふる里館のバスがやってきました。写真撮影は人が増える前に終えた方が良さそうです。

コロナ禍で定員を半分にして運営していて先着順です。チェックインする時に忘れずに予約しましょう。

アクセス

車の方はビーナスラインを利用すれば、宿の前まで車で入れます。最後400mくらいは未舗装路で、大きな水たまりがあったり、道路が傾斜していたりするので、改造して車高を極端に低くしている車は避けた方が良いですが、普通車であればゆっくり走れば問題ありません。

公共交通機関の場合、事前予約制ですが松本駅からの送迎があるとホームページに出ていました。

utsukushigahara.com

予約や料金について

私はたいていは楽天トラベルから予約しますが、こちらの宿は楽天からはできません。宿の公式サイトかじゃらんのみです。今回は平日の夜に1人でバストイレ付きの部屋に泊まって、1泊2食で15,000円くらいでした。

まとめ

我が家からだと、霧ヶ峰と美ヶ原は日帰りでも行けるコースですが、冒頭に書いた通り安全のために、美ヶ原に泊まることにしました。泊まると2000mの高地での夕焼けや日の出、また空が晴れていれば満天の星空も楽しめます(今回は星空は見えなかった)。

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宿泊するから楽しめる高原の夕暮れ

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美ヶ原の夕暮れ

宿の名前からはホテルなのか山小屋なのか迷いますが、泊まってみて答がでました。今回はバストイレ付きの部屋にしましたが、共同のトイレの方がウォシュレットだし、お風呂も温泉の大浴場があるので、次回泊まるのならバストイレ無しでも良いかなと思いますが、次回は誰か誘って王ヶ頭ホテルに泊まりたいです(高いけど・・・)。

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