JRの運賃はなるべく長い距離を乗るのがおトクなので、鉄道旅を考える時には、単純往復ではなく、ぐるりと周遊するコースを考えるようにしています。その方が車窓の景色も被らないですからね。2023年5月の連休明けに、静岡から有馬温泉、天橋立、舞鶴港、敦賀を回って米原までを1枚の乗車券にしました。乗車券購入時に、新幹線や在来線特急券も一緒に購入すると、料金券にもジパング割引が適用になります。が、福知山-宮津間の特急券は乗車券購入と同時には買えませんでした。そういう場合もあるのだ、と勉強にもなった旅でした。
今回の旅の一筆書きルートと購入時のエピソード
こんなルートを1枚の乗車券で乗っています。赤は新幹線、緑はJR在来線、青は京都丹後鉄道です。トータルで750キロくらいかな。
京都丹後鉄道は連絡運輸がある
上記ルートだと、途中にJR線ではない京都丹後鉄道の区間が含まれます。具体的には、福知山駅から宮津駅を経由して西舞鶴駅までは京都丹後鉄道と言う私鉄の区間ですが、京都丹後鉄道とJRの路線は連絡運輸の取り扱いがあり、乗車券を通しで購入可能です。
事前に購入できない特急券があった
前述の通り、JR線ではない京都丹後鉄道区間が含まれていても、連絡運輸のおかげで乗車券は通しで購入できましたが、福知山から宮津までの特急券は乗車券と同時には購入はできませんでした。なので、福知山から乗車した特急はしだての車内で、車掌さんから特急券を購入しました。また、福知山から乗車した日は、天橋立に行きたかったので、宮津と天橋立の乗車券も特急はしだての車内で購入しています。(ピンボケですみません)
乗車券と同時に購入できなかった事情としては、特急「はしだて」の乗車区間の福知山-宮津間にJRの駅が含まれていないことが要因のようです。
一筆書きの乗車券とは別に、JR山陰線の綾部から宮津までの乗車券を購入すれば、綾部-宮津間の特急券も購入することができるとのことでしたが、綾部-宮津を追加で購入すると、3,180円もかかっちゃうし、もともと綾部-宮津は一筆書き乗車券でカバーされているので、追加で買うと運賃はダブりになりもったいないので、当日列車内で購入することにしました。でも特急「はしだて」は全席指定の列車です。繁忙期だと乗ったら全部席が埋まっていた、ということがないとも限りません。今回は平日の乗車だったので、それほど混んでいないだろうという予測の下、当日購入としました。
いろいろな乗り物に乗ったよ
その1 神戸ポートライナー
いきなり一筆書き乗車券の範囲外の乗り物です。今回の旅の初日は、有馬温泉に宿泊します。有馬温泉の最寄りの新幹線の駅は新神戸駅。新神戸駅に到着したのはまだお昼前だったので、三ノ宮駅に移動して、ポートライナーに初乗車しました。ポートライナーは無人運転なんですが、Wikiによると、世界初の無人運転システムらしいですよ。
後方展望席が空いていたので後方の景色を楽しみました。
神戸空港に行きたかったのは、実はマンホールカードをもらおうと思ったからです。空港ターミナルビル1階の案内所でいただくことができます。
ランチの時間帯に空港に到着したので、空港内でお昼を食べました。神戸空港は滑走路とターミナルビルが近くて、飛行機ウォッチングが楽しめます。
私が神戸空港に行った日は空港内は空いていましたが、前日はこちらの珍しい機材が到着していて、かなりの混雑だったと思います。私もベルーガ見てみたい気持ちはありましたが、混雑は避けたいので、一日ずれていて良かったのかも。
#神戸空港 に珍しい✈飛行機✈が
— NHK神戸放送局 (@nhk_KOBE_) May 10, 2023
ヘリコプター運搬のために神戸空港へ#ベルーガ
見た目がシロイルカにそっくりです pic.twitter.com/rjGriHEcHB
西日本のホームドアがロープで感動
神戸空港からポートライナーで三ノ宮駅に戻り、JR神戸線で六甲道駅に向かいました。その時に見かけたホームドアがJR東日本では見かけないスタイルで興味深かったです。
ドアは横にスライドするという先入観があるので、このロープ式の柵がどのように開くのか、想像つきませんでしたが、上に上がることでお客さんが乗り降りできる仕組みでした。ホームドアもところ変われば、ですね。
その2 六甲ケーブルと有馬ロープウェイ
三ノ宮から六甲道に移動した後は、路線バスでケーブルカー乗り場へ移動し、ケーブルカーで六甲山に上ります。レトロなデザインの車両もかわいいです。
公式サイトはこちらです。いろいろなパターンのセット乗車券があるので、ニーズに合わせて購入しましょう。私は六甲山の上を走るバスと有馬温泉に向かうロープウェイもセットになった乗車券を購入しました。乗車券の種類は公式サイトをご覧ください。
続いて有馬ロープウェイ。温泉街に向かって下る時は、かなりの急こう配です。ゴンドラの前後は足元までガラス張りで、かなりスリリング。高い所が苦手な方は、ゴンドラのまん中あたりに乗った方が良いかもしれません。
その3 播但線を走る気動車特急「はまかぜ」
有馬温泉の宿をチェックアウトした後、新神戸から新幹線で姫路に移動し、姫路からは播但線を走る特急「はまかぜ」に乗車しました。播但線はまだ乗ったことがなかったのと、JR東日本ではお目にかかれない気動車特急ということで、今回の旅に組みこみました。
ルートは以下の地図の通り、姫路駅と和田山駅を結びます。特急「はまかぜ」は姫路が始発ではなく、大阪からやって来て、姫路からは進行方向を変えて進んでいきます。そのため姫路から乗ると、乗客の皆さんで座席を転換する作業が始まります。
エンジンをうならせて姫路駅を出発すると、進行方向左手には姫路城が見えました。
播但線は絶景路線ではないですが、時々川を渡り、川に沿いながら走る区間もあり、車窓には自然の景色が流れます。
やがて竹田駅を通過する頃になると、進行方向左手の山の上に石垣のようなものが見えました。竹田城跡でしょうかね。
播但線の終点は和田山駅ですが、特急「はまかぜ」は和田山駅の先まで行きます。行き先は香住駅だったり浜坂駅だったり。私は和田山駅で降りました。
和田山駅の前には古い赤レンガ造りの建物や給水塔があり、かつてはここに機関区があったことを彷彿とさせます。何度かこの駅を通った時にいつも気になっていた建物です。この日は駅のホームからじっくり眺めることができました。
和田山駅からは特急「きのさき」に福知山駅まで乗り、福知山駅からは特急「はしだて」に乗り換えて天橋立まで行きました。この特急「はしだて」の特急券を事前に購入できなかったのが、冒頭のお話です。
その4 天橋立観光でケーブルカー・モノレール・リフト・観光船に乗る
日本三景の一つ、天橋立は少し高い所から見下ろすとその形がよくわかります。ということで展望台に上るわけですが、ケーブルカーにモノレール、リフトといろんな種類の乗り物を体験できて楽しい観光でした。詳しくはこちらにまとめました。
その5 観光列車に乗る
天橋立駅から西舞鶴駅まで、京都丹後鉄道の人気の観光列車、くろまつ号に乗車しました。ちょうどお昼時だったので、ランチコースの便に乗車しました。乗ってみると、車窓を眺めながらランチ、というわけではなかったのですが、美味しい食事も景色も楽しむことができました。詳しくはこちらにまとめました。
その6 舞鶴港観光船に乗る
舞鶴港は日本海側にある海上自衛隊の基地で、いろいろな護衛戦が停泊しています。観光船の乗って護衛艦を間近で眺めることができるのです。船のガイドのおばちゃんがとてもよく情報収集されていて、とても楽しい35分間でした。
詳しくはこちらにまとめました。
小浜線と敦賀駅
舞鶴港の観光船を楽しんだ後は、東舞鶴駅から小浜線で敦賀駅へ。小浜線も初めて乗る路線でした。沿線には高浜とか美浜とか、原子力発電所のある街がある路線です。てっきり非電化路線かと思っていたら、全線電化路線でした。
車内はセミクロスシート。折り返し運転の車両なので、座席の方向転換は自分で背もたれをバタンと倒して向きを変えました。
日本海が見える区間もありそうなルートです。
こんな具合に進行方向左手に海が広がる区間もありました。晴れていれば海も青くてきれいだったかも。これは小浜市の境い目あたりです。
ワンマン運転の2両編成なので、後ろの車両に乗ると、後方展望を楽しめました。単線でローカル線ぽいね。
小浜線の車窓としては海も良いのですが、乗り物好きの私としては、北陸本線のループ線を見たいなと思っていました。西敦賀駅を過ぎた辺りで見えるようですね。
ループ線は海とは反対側の窓からでないと見えないので、席を移動しました。間に民家がありますが、ちらりと線路が見えました。帰りはあのループ線を特急「しらさぎ」で通るので、「しらさぎ」からも見えると良いなと思いましたが、指定席の座席が反対側で見えなくて残念でした。
やがて新しい高架が小浜線の横に見えてきました。これは北陸新幹線でしょうか。2024年春開業ですから、もうすぐです。
敦賀駅に到着すると、在来線ホームの隣に巨大な新幹線駅ができていました。開業が楽しみです。
今回は敦賀駅から特急「しらさぎ」で米原に向かい、米原から東海道新幹線で静岡に戻りましたが、次回敦賀駅に来た時には、北陸新幹線で東京経由で帰っても良いなと思いました。
敦賀駅は待合スペースも新しくしたのかまだきれいでしたが、その片隅にふぐの自販機があってびっくりしました。お土産用? あるいは新幹線の中で食べたい人向けなのかな。
宿泊情報
今回の旅は3泊4日で、点々と移動しながら旅しているので、3泊とも異なる宿に泊まっています。
1日目の宿泊は有馬温泉の花小宿
有馬温泉では全9室と言うこじんまりした宿に宿泊しました。食事も美味しく、金泉は貸し切りで楽しめるという、素晴らしい宿でした。詳しい宿泊記はこちらをどうぞ。
2日目はオーベルジュ天橋立に宿泊
天橋立でも温泉旅館に泊まりたかったのですが、予算オーバーの宿が多かったので、こちらの宿に宿泊しました。金曜日の夜に1人泊で、1泊2食で16,000円くらいでした。私はダブルのお部屋にして、トイレ付きでしたが、シングルだとトイレは共同と言うお部屋もあります。
ダブルのお部屋の面積が9.6㎡ということで、ほとんどベッドで占められたお部屋でしたが、まぁ、寝るだけならね。トイレもついているし。
3日目は舞鶴市のホテルベルマーレに宿泊
東舞鶴駅から徒歩15分ほどの海沿いにあるホテルです。結婚式場もあるようなホテルなので、アパや東横インといった駅前のチェーンホテルよりはもう少し格式あるホテルという感じです。
1人でも室内は広く、コンセントの数や水回りも特に不便なことはなく、快適でした。
夕食付きのプランがなかったので、朝食のみつくプランで土曜日の夜に1人で泊まって7,040円でした。夕食は雨が降っていたのでホテル内のレストランで食べましたが、これが美味しくて、かなり感動。2,200円だったので、宿泊費のトータルは1万円しません。とてもコスパの良いホテルでした。
まとめ
一筆書き乗車券の分が750キロほど、最後に米原から静岡に戻るのに250キロほどなので、トータル1000キロほどの鉄道旅でした。1000キロを3泊4日だったので、朝から晩まで鉄道に乗っているという感じではなく、適度に観光ができ、温泉も楽しめ、何よりいろいろな乗り物に乗れる楽しい旅となりました。一筆書きルートはピストンルートに比べて車窓の景色が被らないので楽しいです。また計画したいと思います。
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