80歳になった母がもう一度上高地に行きたいと、ということで妹家族と共に車で上高地へ出かけました。一人旅が多い私には珍しく5人での団体旅行となりました。日帰りは年寄りにはきついので、上高地に泊まることに。温泉につかりたかったので、上高地温泉ホテルをチョイスしました。温泉、食事、サービスすべてでとても良いお宿でした。以下宿泊のデータは2018年9月1日~1泊2日です。
上高地と言えば、穂高連峰をバックに梓川にかかる河童橋と赤い屋根が特徴の帝国ホテルが有名ですね。私が行った時は曇りときどき雨で穂高連峰は雲の中で絶景とはいきませんでした。
上高地温泉ホテルに泊まる
上高地温泉ホテルへの道のり
沢渡駐車場に車を停めたらバスかタクシーで上高地に向かいます。上高地温泉ホテルへは帝国ホテル前でバスやタクシーから降り、帝国ホテル横の道を徒歩で向かいます。10分くらいかな。道は平坦です。
梓川にかかる橋を渡ります。
橋を渡ったら、梓川に沿って上流方向に向かい5分ほど歩くと、上高地温泉ホテルに到着。
上高地の温泉宿は2軒のみ。こちらの上高地温泉ホテルと隣の上高地ルミエスタホテルです。上高地温泉ホテルの方がややお値段が安いのでこちらに決めました。チェックインは15時からですが、チェックイン前でも荷物を預かってもらえるので、散策に出掛けられます。河童橋まで20分くらいでしょうか。
こんなお部屋。鍵は2本貸してもらえる
母と二人で泊まったお部屋は6畳プラス縁側。小さいけどテラスもあります。テレビ、冷蔵庫、金庫もあります。嬉しいことに、お部屋の鍵が2本頂けます。母と別行動するときに便利です。こう言うサービスはとても嬉しい。
テラスからはこんな眺め。梓川と正面には六百山が見えます。最上階の4階の部屋だったので眺めが良いお部屋でした。
妹の家族は眺望が良い角部屋。梓川側にベランダ、焼岳側に縁側があり、雲が晴れた時に焼岳が見えました。私の部屋からは焼岳は見えないので、外に散歩に出た時にパチリ。
お部屋に入ると係の方がお茶を持ってきてくれました。部屋にはお茶のセットと電気ポットがありますが、お茶っ葉は緑茶のみです。私としてはほうじ茶もあると嬉しいのですが。
浴衣は部屋にはなく、1階のフロントの横にサイズ別に積んであるので、チェックイン後にお部屋に向かう時に取って行きます。部屋のアメニティはブラシ、歯ブラシ、ハンド兼フェイス用の石鹸です。化粧水や乳液は大浴場にあります。
お布団は食事中に敷いてくれてありました。
3つの源泉がある温泉
温泉は、脱衣場・浴室ともに撮影ご遠慮くださいだったので、写真はありません。 大浴場は「焼の湯」と「梓の湯」があり、時間帯で男女入れ替えです。他に貸切湯もあるようですが、こちらは露天はなく、有料です。
大浴場内には、内湯が1つ、露天風呂としては岩風呂1つ、樽風呂2つで、この樽風呂が良いんだな~。とても良いお湯でした。大浴場は「焼の湯」と「梓の湯」があり、時間帯で男女入れ替えです。他に貸切湯もあるようですが、こちらは露天はなく、有料です。
このホテルには敷地内に3本の源泉があり、前述の樽風呂には3号泉の温泉が注がれています。この3号泉はちょっと白濁していて、温泉らしいにおいもあり、入っただけで「あ、これ他のお湯と違う」とわかります。樽風呂なので、大男が手足を伸ばして入るのは難しいかもしれませんが、私みたいな小柄な人ならせいせいと入れます。ただ1人入っていたら、もう1人が樽の中に入るのは難しいので、お風呂が混んでいる時は、入れないかも。お湯は源泉かけ流しで気持ちいいです。
浴室に掲示されていた温泉分析書。誰もいなかったのでパチリ。樽風呂には3号泉が使われていることが明示されています。
こちらのホテルでは日帰りでこの温泉を楽しむことができます。ホテル玄関の右手に売店があり、その隣にこんな券売機があり、券を買って入るシステムのようです。大人は800円。
私がお風呂に行く時はいつも誰か入っていたので、浴室の写真は撮りませんでしたが、私がお宿情報を参考にさせて頂いている月山ももさんのブログで詳しく紹介されているので、リンクをはっておきます。
無料の足湯もあります。歩き疲れた時に足湯に入るとほっとしますね。
足湯があると入らずにはいられない。今回は貸切の足湯。
食事は品数豊富で美味しい
食事は最初、部屋食でお願いしていたのですが、高齢の母には椅子の方がよさそうだったので、急遽食堂に変更してもらいました。急なリクエストにも快く応えて下さり、本当に気持ちのお宿です。食事は品数豊富で美味しいです。料理を持ってきてくれるスタッフも親切で気持ち良く食事できます。
なんとなく馬刺しが食べたくて、追加注文したら、結構な量でした。肉厚も厚い。
ちなみに朝食はバイキング形式です。品数はまずまず、と言ったところでしょうか。すんごい豊富ではない。たとえば冷たい飲み物はリンゴジュースと牛乳のみ。でもこれで十分です。卵もスクランブル、目玉焼き、温泉卵。パンも何種類かありました。私は納豆にご飯、みそ汁にしましたが、みそ汁美味しかったです!
スタッフのサービスがとても良い
上高地温泉ホテル、温泉も良いし、食事も良いうえに、スタッフの方がとても親切なのが印象に残りました。先ほどの食事を部屋食から急遽食堂に変えてくれるのもパパッと手配してくれたし、近くにちょっと散歩に出て戻ってきたら「〇〇さま、お帰りなさいませ」と名前で呼んでくれました。チェックアウトの後、河童橋へ母を連れて行くのに、何か良い手立てはあるか?と聞くと、朝9時までならホテルの玄関前までタクシーが来てくれることを教えてくれて、すぐ手配をしてくれました。河童橋まで1キロちょいの道を母が歩いていくのは難しかったので、とても助かりました。こんな具合にこちらの困りごとをすぐに解決してくれるスタッフには本当に頭が下がります。
歴史あるホテル
温泉に行く階段の壁に、このホテルの歴史や、宿泊した著名人の紹介がされています。1830年には温泉宿の前進みたいなものがあったようですから、ずいぶん前から上高地に温泉があったのですね。
この宿に泊まった著名人には、作家の芥川龍之介、詩人の高村光太郎、ウェストン碑で有名な登山家のウェストンなど数々。著名人も温泉で疲れを癒していたのかも。
河童橋はかつて跳ね橋だったのはなぜ?
ところで、上高地と言えば河童橋。
宿の歴史を紹介する写真の中に、河童橋の写真がありました。河童橋はこれまでに何度か架け替えられていて、今の河童橋は5代目なのだそうです。最初の橋は、今のような吊り橋ではなく、跳ね橋だったとあり、写真もあったのですが、なんと、上手にとれず、これでは跳ね橋なのかどうかがわかりません!
なぜ跳ね橋だったのだろうか? 翌日河童橋に行った時にインフォメーションセンターで聞いたけれどその理由はわかりませんでした。土石流みたいなのが流れてきた時に、跳ね橋の方が都合が良いからかしら? だれか理由をご存じの方がいたら、教えてください。
上高地のマンホール
上高地のような山の中の景勝地では、生活廃水の処理はどうしているのでしょうか。その答えは調べなかったけれど、遊歩道にはマンホールがありました。ネットで検索してみると、下流に下水処理場があるようです。宿泊客がいない冬の下水量はゼロですが、トップシーズンは急激に増えるので、しっかり管理しないといけないようです。快適な滞在も見えないこうした施設や努力に支えられているんですね。
てまりのデザインマンホールも遊歩道には設置されていて、上高地って松本市なんだ、と改めて感じました。マンホールでどこの都市かを感じるって、ちょっとオタクっぽいですね。
上高地へ向かう道すがら
上高地に向かう時にお蕎麦屋さんに寄りました。当日がプレオープンデーで、メニューはざるそばしかなかったけれど、1人前500円とお得でした。
古民家風のお蕎麦屋さんでした。店内には大きな古時計がありました。振り子は動いていなかったけれど、時間はあっていたので、なんちゃって振り子時計なのかな?
おそばはなかなか美味しかったです。
松本インターから上高地へは国道158号線を岐阜に向かって上っていきます。途中から梓川に沿う山岳ルートになり、時には大きなアーチ式ダムにでくわします。最初に見えるのは稲核ダム(いなこきだむと読みます)で、こういう建造物好きな人はついついよそ見してしまうかも。次に現れるのは、トンネルを抜けてすぐに梓湖というダム湖が見える奈川渡ダム。ここは左手に駐車場があるので、車を停めて道路の反対側に渡るとご覧のようなダムの光景を見ることができます。なかなかの迫力。
まとめ
今回、お天気はイマイチだったけれど、宿泊した上高地温泉ホテルでの滞在がとても満足できるものだったので、良い旅になりました。母も喜んでくれてなにより。こちらの温泉にはまた来たいです。