只見線はローカル線のなかでも超人気路線の一つ。ローカル線ランキングでも常に上位に入るし、中国では「もっともロマンティックな路線」としても知られているとか。只見線は新潟県の小出駅と福島県の会津若松駅を結んでいます。が、2011年に豪雨で橋脚が流失し、今は通しで乗車することができず、鉄道の不通区間はバスで代行運転です。こういうローカル線は予算がつかず、結局廃線、なんてこともあるので、まだ走っているうちに乗りに行くことにしました。ネットの情報を見ると2021年くらいに全線開通するようです。
憧れの只見線に乗車
乗車は計画的に
小出駅の時刻表はご覧の通りで一日4本しか走っていません。ちゃんと計画たてて乗らないと、その日のうちに会津若松駅にたどり着けないかも!本当は途中下車してみたい路線ですが、次の列車まで時間があきすぎるので、今回は一気に乗ることにしました。
この4本の列車のうち、待ち時間なく会津若松駅に向かうには、13:11発をチョイスするしかありません。そもそも7:58発には自宅からは間に合わないし、17:10発では当日中に会津若松駅にたどりつけそうにないので、効率うんぬんより13:11に乗るしかないのです。腹ごしらえは、小出駅前のお蕎麦やさん、富貴亭でお蕎麦を食べました。このお店以外には食事ができそうなお店は見当たらず、コンビニもないです。
いざ乗車
私が乗る列車が入って来ました。ローカル線ですが、2両編成ですね。
小出駅には転車台が残っていました。乗り鉄子するようになってから、ついつい転車台が気になってしまいます。私が住んでいる地域を走る東海道本線では転車台を見たことないです。あるのかな?
只見線のホームの屋根も古くて味がありますね。
只見線は非電化路線です。私が乗るのはキハ40という車両。気動車はごぉーっというエンジンがうなる音が良いんですよね。ローカル線という感じがします。
車内は4人がけのボックス席。GW最後の日曜日のせいか、乗客はまばらで、1つのボックスに1人がけという乗るにはちょうどいい状態ですが、全線復旧を応援するのなら、もっと乗客がほしいところなのかも。
小出駅は只見線だけでなく上越線も走っています。只見線は小出駅を出てすぐに右へカーブし、上越線と別れ、魚野川を渡ります。魚沼田中駅なんていう駅が途中にありました。魚沼といえば、魚沼産コシヒカリが有名ですが、この辺でとれるのかな?
ローカル線に乗ると見かける、杉板の外壁の家。餘部に行ったときにも、山陰本線沿いにたくさん見かけました。こういうお家を見ると、旅に出てる感があります。で、一度気になりだすと、人間の意識はその対象に向くようになるので、ついつい旅先で見る杉板のお家に注目してしまうのですが、実際はそんなに多くはないのかもね。
小さな鉄橋を渡る線路。
すでに絶景区間ですね。晴れて日が射していたらもっと緑がきれいなのでしょう。
川の名前は分からないけれど、川のほとりで一時停車。川を渡ってくる風が気持ちいい。対岸にはまだ雪が残っているのにびっくり。この先、雪は大量に残っていて、この路線は豪雪地帯を走っているんだな、と感じました。
ほら、こんなに雪が残っています。GW最終日ですよ。寒いので窓も閉めています。
只見駅からは代行バスに乗り換え
小出駅をでて1時間17分で只見駅に到着です。あっという間でした。只見駅にも私の大好きな転車台がありましたよ!昔はSLが走っていたのでしょう。この転車台は駅からだとちょっと見えづらいかも。只見駅に入る直前に、右側に見えます。
GW最終日だというのに、桜がきれい。自分が住んでいる場所と気候の違いを感じます。
駅前には雪の山が。貯蔵庫のテストをしているようです。
只見駅から会津川口駅の間は現在は不通のため、バスで移動です。駅員さんがホームから親切に誘導してくれて、乗り遅れる人がいないように配慮してくれます。確かに乗り遅れたら一大事!乗り換え時間は4分です。
バスから見える不通区間の只見線。この上を列車に揺られて走ってみたい。
こちらの鉄橋もいい感じ。乗っても良いし、撮るのも良さそうです。
上の2枚を繋げると、こんなステキなカーブを描く路線です。たまりませんね!
バスは只見線の駅を順に通っていきますが、乗り降りする人はほとんどいなくて、バスの乗客は私と同類の方々のようです。
流出した橋脚が見えました。工事しているようなので、元に戻るといいな。それにしても、川からかなりの高さです。本当に絶景路線ですね。
復旧したら乗ってみたいと思わせる橋脚。
只見駅からバスで約50分。会津川口駅に到着。駅のすぐ横は只見川です。
会津川口駅からは再び気動車で
会津川口駅から乗る列車はこちら。小出ー只見間の車両と色が違いますね。
車内も違います。こちらの車両は片側は一人がけ席ですね。
線路のすぐ近くまで川が迫っています。感動!
ダムがあったり
せせらぎが見えたり
鉄橋を渡ったり
変化に富んだ景色を眺めながら只見線は標高を下げていきます。会津川口を出て①時間52分で終点会津若松駅に到着。絶景路線と言われるだけのことはありますね。全線開通したらまた乗ってみようと思います。
会津若松駅に到着
会津若松と言えば白虎隊。駅前にはその銅像もありました。会津若松駅には地図やGoogleの写真を見ると扇形車庫や転車台がある様子。今回は時間がなくて駅周辺を歩けなかったけれど、また訪れて探索したいものです。
ところで余談。今回只見線に乗るため、東京から上越新幹線を利用。せっかくなので、引退が決まっている二階建て新幹線に乗りました。いろいろな新幹線のなかでも、お顔がユニークでにくめない顔をしていますね。
総2階建てはやっぱりでかい。壁って感じの車両です。
磐梯山温泉ホテルに宿泊
会津若松到着後は、星野リゾートの宿、磐梯山温泉ホテルに停まりました。駅から車で30分くらいかかるけど、無料送迎があるのは助かるし、翌日、五色沼への2時間くらいのツアーも無料で、意外にお得でした。スタッフも親切だし、お部屋も広い。温泉の大浴場に露天風呂はないけど、ゆっくり入って暖まりました。季節柄しょうぶ湯になっていました。
夕食はバイキング。種類も味もまずまず。「これだけはおすすめです」、なんてのもスタッフが最初に教えてくれます。デザートも種類豊富で、写真以外にもありました。
再訪したい絶景の五色沼
翌日はホテル主催の無料バスツアーで五色沼へ。片道40分くらいバスに乗りますが、無料でこの景色を堪能できるのはとてもお得なツアーです。
五色沼にはこんな美しい沼が点在。紅葉の時期に来ても良さそうです。
標高が高いので、ゴールデンウィークだと新緑にも早いくらい。けれど葉が茂っていないので、遊歩道からの沼の眺めがとても良かったです。
遊歩道の脇を流れる清流の水は澄んでいて美しい。
五色沼散策はまた来てみたいです。
送りは磐梯町駅へ
朝の五色沼散策を終えた後は、ホテルのシャトルバスで磐越西線の磐梯町駅まで送ってもらいました。なかなかモダンな駅舎です。
でも反対側の出入り口は古い感じがする駅舎なんです。
ここから磐越西線に乗り、郡山に出た後は、東北新幹線で帰宅の途につきました。
追記:周辺の宿情報
2021年1月に冬の裏磐梯を訪問。吹雪で周辺散策はできませんでしたが、「ホテリ アアルト」という素敵なホテルに滞在しました。部屋には源泉かけ流しの温泉が付き、食事も素晴らしい。猪苗代駅からの無料送迎があるので、アクセスも楽々。一人で籠るのにおススメのホテルです。