2023年10月に出雲方面に2泊3日の旅に出かけました。出雲周辺にはいくつか温泉がありますが、その中の一つ、美人の湯で有名な玉造温泉に宿泊しました。私が玉造温泉に泊まるのは今回が2回目です。前回は日本一大きな露天風呂が有名な大型旅館に泊まりましたが、私はこじんまりした宿が好みです。前回玉造温泉に来た時に見つけた小さな宿、「湯元 玉井館」に宿泊したので、宿泊記をまとめました。
普段ひとり旅が多い私ですが、今回は夫婦2組計4人での旅です。
湯元 玉井館の概要
- 客室数は6室のみ
- 古い木造3階建で、音が響くことから宿泊は大人のみ
- 部屋食が基本だが、4人だと食事処でいただく
- Wifiはロビー付近のみとのことだったが、客室でも十分使えた
- チェックインは16時から、アウトは10時
- 土曜日の夜に1部屋に2人で宿泊して2食付き1人27,500円
宿の公式サイト
今回宿泊したお部屋
今回は2組の夫婦で出かけたので、2部屋予約し、それぞれの夫婦ごとに泊まりました。私が泊まったのは2階の一番奥の「藤」というお部屋です。食事は4人で食事処でいただいたので、チックインした時にはすでにお布団が敷いてありました。事前にお布団が敷いてあることは、3日前に予約の確認電話をした時に確認済です。通りに面して広縁があり、テーブルと椅子の用意があります。お部屋には個別にエアコンがあるのも嬉しいポイントです。
もちろんテレビもあります。
お部屋にはトイレと洗面がついていて、洗面台はお湯も出ます。
お部屋には冷蔵庫、電気ポットやお茶セットがあり、冷蔵庫の中にはペットボトルではないのですが、ボトルに入った水が用意されていました。こちらはお茶請けのお菓子。安来節のどじょう掬いのお菓子でした。
クローゼットの中には、浴衣やタオル類の用意があります。バスタオルは1人に2枚用意があり、何度も温泉に入ることを想定された用意で助かります。足袋はありませんでした。いつも不思議に思うのですが、あの足袋って使い捨てなんでしょうか?もし使い捨てならもったいないので、自分の靴下をはけば良いと思います。
こうした歴史ある旅館の場合、気になるのがお部屋のコンセントの数。今回宿泊したお部屋も空いているコンセントは居室内には1か所でした。
コンセントは1つしかありませんでしたが、ちゃんとテーブルタップが用意されていて、こちらに複数の差し込み口があり、2人で泊まってもスマホやデジカメの充電は問題ありませんでした。こういうお気遣いは大変嬉しいです。
自家源泉の温泉を楽しむ
玉井館の浴室は「玉の湯」と「夢の湯」の2か所があり、時間帯によっと男湯と女湯が入れ替わります。チェックインした時には内風呂のみの「玉の湯」が女湯でした。
半地下のお風呂の玉の湯
こちらの浴室は半地下に湯船があるので、脱衣所から数段階段を下ります。古い旅館の浴室はたいていこうした半地下にあることが多いと感じます。
湯船はコンパクトですが、もともと客室数が少ないのと、新鮮なお湯をかけ流しで使うには、このくらいの大きさが適切なのでしょう。
湯口付近には温泉の成分がびっしりと析出していて、いかにも温泉という感じがします。お湯の温度も熱すぎずぬるすぎず、じっくりと体を沈めていることができました。こういう温泉大好きです。湯上りはお肌つるつる、さすが美人の湯です。
洗い場はカランとシャワーが3つありますが、椅子は2つでした。3人だと確かに窮屈かも。シャンプー、コンディショナー、ボディソープ、洗顔フォームが揃っています。
露天風呂付の夢の湯
男女の暖簾が夜10時頃入れ替わり、夢の湯が女湯になります。夢の湯には内湯の奥に露天風呂がついています。
お湯の温度が玉の湯よりちょっと熱くて、内湯は私にはじっくりつかれる温度ではなかったのが少し残念。体が湯の温度になれればもう少し入っていられたかも。露天風呂の方がやや温度が低く感じたので、露天風呂で温まりました。露天風呂は一応外にありますが、塀に囲まれているので、眺望はありません。屋根がついているので雨の日でも大丈夫です。
泉質
こちらの宿は、自家源泉を所有しています。宿の情報では敷地内から湧いているそうなので、鮮度は抜群ですね。温泉の成分分析表の掲示があり、源泉名は「玉井館」と明記されています。泉質は単純温泉と表記されていました。源泉の温度は41.8℃とのこと。季節によっては加温していることもあるようです。湧出量の記載はなかったのですが、宿のサイトには源泉かけ流しとありました。
浴室の外にはこの日のお湯の温度が掲示されています。
お部屋のInformationの中には古い温泉分析書のコピーもありました。なんと手書きです。この分析表には水素イオン濃度(つまりpH)が8.1と記載されていました。
嬉しい湯上りサービス
こちらの宿ではチェックインの後から夕方6時まで、生ビールのサービスがあります。お酒を飲む方には嬉しいサービスです。
加えてコーヒー牛乳のサービスもあります。
さらにさらに、アイスのサービスもあるのです。2種類のフレーバーが用意されていました。
お食事
基本は部屋食ですが、今回夫婦2組計4人での旅だったので、お食事処に用意していただきました。
夕食
まずは飲み物を注文。飲めない人にもご当地サイダーがありまして、嬉しいです。
まずは前菜から。
前菜の奥にはお造りが。
黒毛和牛ステーキ付きのプランにしたので、テーブルには見事な牛肉が用意されています。こういうメインは食事の後半に出てくることが多く、すでにお腹がいっぱいで食べ残す、ということも多いのですが、こちらの宿では真っ先に牛肉を焼くコンロに火をつけて下さり、前菜の後に食べることができました。
他にも酢の物や茶碗蒸しも用意されています。
お肉を食べ終わった頃、煮魚としてのどぐろの煮つけが、1人付1匹まるまる運ばれてきました。
続いて蓋がついた器が運ばれてきました。茶碗蒸しは先ほど食べたので、こちらは何だろう?と思ったら、ポークシチューでした。意表をつく一品でびっくり。
さらに蒸し物としてこちらのお料理が運ばれてきました。
最後にお食事です。つやつやのご飯が美味しかったです。デザートは湯上りコーナーのアイスをどうぞ、ということでした。
朝食
朝食は他のお部屋の方も皆さん食事処でいただきます。食事の時間に合わせて、1人一つのお釜で炊いた炊き立ての仁多米を頂きます。なので食事の時間は守って下さいとのこと、納得です。
おかずは焼き魚や温泉卵が用意された、いかにも旅館の朝ごはんという感じで美味しかったです。食後のコーヒーはないので、コーヒー飲みたい方は持参しましょう。
食事処はこんな感じで掘りごたつ式。足が下せるので、お部屋で食べるより食べやすいかも。
建物や館内など
玉井館の建物は木造3階建てで築100年と歴史があり、味わい深く感じます。
部屋数はホームページでは6室と案内されていますが、このようなレイアウトです。私達が宿泊した時には、3階のお部屋は使用されていない感じでした。
館内はお掃除が行き届き、旅館のご主人の目と気配りが行き届いている印象を受けました。こういう旅館は泊まって間違いない宿です。
玉造温泉は中央の川沿いに温泉街があり、足湯もあります。夕食前に散策に出かけようとしたら、スタッフの方が足湯用にタオルが入った小さな湯籠を貸してくれました。お客さんの行動をさっと先読みして、柔軟に対応して下さるのはプロフェッショナルなおもてなしです。
温泉街の中に足湯は3か所ありましたが、真ん中の足湯は超熱くて、私は足をつけらませんでした。川沿いで気持ちよさそうなんですけどね。
温泉街には出雲にまつわる神話をモチーフにした像があります。こちらはヤマタノオロチ退治の像。
夜はスポットライトが当たっている像が宿の近くにありました。
散策から戻ってきたら、お部屋ごとにきちんとスリッパが並べられていました。スリッパクリップがなかったので、実はちょっと心配だったのですが、さすが老舗旅館のおもてなしです。
散策に行く時には自分の靴を出してもらって出かけたのですが、ちょっとそこまで出かける時に便利なサンダルは、嬉しいことに鼻緒有りの草履と、靴下でも履けるサンダルタイプと両方用意があります。地味なことですが、私には大変嬉しい配慮です。私は足袋があまり好きではなく、いつも自分のソックスを履いているのですが、指が分かれていないソックスなので、鼻緒の草履だと履けないんですよね。
このサンダルを履いて、夜も外に出てみました。夜の玉井館は明かりが灯ってやわらかい空気に包まれています。
温泉街の中もなかなか雰囲気があります。
まとめ
玉井館は大型旅館が多い玉造温泉の中では珍しい小規模旅館です。古くからの温泉旅館らしい木造3階建ての建物を大事に使われている感じがしました。宿のご主人の目が行き届くサイズの温泉旅館は、泊まって間違いがありません。つかず離れずの心のこもった接客は大変心地よいです。今回は夫婦2組で泊まりましたが、平日は1人でも泊まれる宿です。玉造温泉に来るのなら、是非また宿泊したいと思える、お湯良し食良しサービス良しの宿でした。
注意点としては、館内には自販機がないので、夜に何か飲み物を、という方は事前に温泉街で購入しておくのが良いと思います。
前回玉造温泉に来た時には、日本一の大露天風呂が評判の長楽園に宿泊しています。
この宿に宿泊した時の旅行記
玉造温泉に泊まった時の旅行記はこちらです。全体では2泊3日の行程で、足立美術館、石見銀山、出雲大社、日御碕などかなり盛りだくさんの行程です。
宿周辺のポケモンGo情報
私は暇の時にはポケモンGoで時間をつぶすことが多いのですが、宿のお部屋にいながらポケストップもジムにもアクセスできました。