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主に鉄道で行く温泉を楽しみ、旅の記念にマンホールの捕獲を楽しんでいます。宿の宿泊記やマンホールカードを紹介しています。

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玉造温泉 日本一大きな露天風呂がある長楽園

美人の湯で有名な島根県の温泉、玉造温泉にある長楽園という宿に宿泊しました。こちらの宿のウリは日本一大きな混浴露天風呂です。このお風呂に入ってみたくて宿泊しました。こちらの旅館は日帰り入浴を受け付けていないので、大露天風呂に入るには宿泊するしかないのです。どんなお宿だったのか、ご紹介します。

長楽園概略

玉造温泉の中を流れる玉湯川沿いに立つ旅館で、明治元年には「長楽園」の屋号で旅館業を始めた老舗旅館です。昭和天皇や常陸宮様もご宿泊されたことがある、名門旅館でもあります。

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長楽園正面玄関

客室数は67室あり、玉造温泉の中でも立派な建物の旅館です。建物は玄関がある「大泉閣」、大泉閣から直角の位置にある「華清閣」、大泉閣の左側にある「玉泉閣」の3棟の鉄骨の建物と、露天風呂付の離れの客室が庭園の中に点在しています。今回宿泊したのは、「華清閣」の2階のお部屋でした。

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長楽園の外観図

大型旅館ですが、館内にはカラオケとか卓球場といった娯楽施設がないので、泊まってみると夜は静かに過ごせました。通りから敷地に入っていくと係の方が出迎えてくれて、フロントでチェックイン。係の人がお部屋まで案内してくれます。

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玄関には常に係の方がいました

お部屋

案内されたお部屋は、まず2畳程度の次の間があり、その奥に8畳の本間と広縁があるお部屋でした。

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8畳の本間

広縁からは旅館の敷地が見える位置。 

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本間から広縁方向

このお部屋がある「華清閣」の1階には男女別の内湯があり、近くの階段を降りるとすぐお風呂があるお部屋だったので、とても便利でした。部屋には洗面と洗浄機能付きのトイレがついています。

お茶とお菓子など

お部屋には一人につき1本のミネラルウォーターと、お茶請けのお菓子が2種類置いてありました。お茶は部屋に案内してくれた係の方が淹れて持ってきてくれました。

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サービスのお水とお菓子

ここでちょっと不思議に思ったのがミネラルウォーターです。ラベルを見ると、採水地は山梨県と書かれていました。ここより我が家からの距離の方が近いじゃん、という感じですが、玉造の地に湧く清水ではないんですね。

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採水地は山梨県というミネラルウォーター

部屋には電気ポットにお茶のセットが用意されています。お茶のセットは緑茶のティーバッグでした。

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ポットとお茶のセット

部屋の冷蔵庫は広縁に設置されていて、冷蔵機能のみのタイプでした。

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部屋の冷蔵庫

浴衣など

浴衣はチェックインした後、部屋に向かう前に自分で選ぶ仕組みでした。あらかじめ部屋に用意しておくと、サイズ違いで交換という手間が発生する可能性がありますが、その交換の手間を防ぐ合理的な方法ですね。部屋には半纏、足袋、バスタオルとお風呂で使うタオル、歯ブラシやひげそり、ビニールの袋が用意されています。

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足袋やタオル類

タオルは浴室の前にバスタオルもお風呂で使うタオルも用意されているので、部屋のタオルを持ち出す必要はありません。お風呂用のタオルはビニール袋に入れたままお持ち帰りですね。

クローゼットはこんな感じで、中に金庫が設置されています。湯籠も一つ用意されていました。

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クローゼット

部屋の設備

Wifiはpwアリのタイプで部屋に案内があり、接続したらサクサクつながりました。本間で使用できるコンセントは1か所のみ。今回は2人で泊まったので、スマホも2台、デジカメも2台で、デジタル機器をたくさん充電するには少々不便な印象です。そんなこともあろうかと、私はいつも2口タップを持ち歩いています。

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コンセントは1つ

エアコンは各部屋に独立して設置されているので、好きな温度に調整できました。

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エアコンは独立タイプ

お部屋にドライヤーの用意はなく、必要な方はフロントで借りるシステムです。借りたら割と大型タイプのドライヤーでした。

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部屋にドライヤーの用意はない

 部屋の洗面台です。ハンドソープと、男性用化粧品は用意がありますが、女性用の化粧水や乳液の用意はありません。チェックインの際、女性にはDHCの1泊2日セットを渡してくれました。

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部屋の洗面台

温泉

部屋で一息ついたらお風呂に行ってみましょう。長楽園は園内の表示によると、自家源泉を5本もっていて、露天風呂も内湯も化粧水のような温泉を楽しめるとのこと。浴室内は撮影禁止なので浴室内の写真はありません。詳しい写真は宿の公式サイトをご覧ください。

www.choraku.co.jp

日本一大きな混浴の露天風呂

浴室内は写真が撮れませんが、庭を散歩していたら、ちょっとのぞけるポイントがありました。確かに広いですね。120坪なんだそうです。

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120坪の大露天風呂

露天風呂は客室のある建物の外にあるので、露天風呂に向かう玄関から一度外に出ます。雨が降っているとちょっと面倒かも。

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露天風呂に向かう玄関

露天風呂に向かう玄関を出てまず左手に男性の脱衣所。その先に女性の脱衣所があります。そうなんです、こちらの露天風呂は混浴なんです。でも男女ともに湯あみ着着用なので、安心して入れますよ。女性の脱衣所の奥には「水晶の湯」という岩風呂の内湯があり、そこで湯あみ着を着て露天風呂に向かうようになっていました。

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脱衣所の入り口

下の写真は翌日の朝、露天風呂の塀の外から撮ったのですが、湯気がたくさんあがっていますね。

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朝は湯気もうもうの大露天風呂

お湯の温度は熱すぎずぬるすぎず、ゆっくり入っていられる湯温で、2か所の内湯と入り比べると、こちらの露天のお湯が一番新鮮に感じました。源泉のパイプがお風呂の中に沈められていて、その周辺は熱いお湯になっていましたが、なんせ面積が広いので、端っこの方はちょうど良い湯加減でした。湯船を囲む建物の一部をスクリーンにして玉造温泉にまつわるお話を映画のように投影して、長湯しても飽きないように工夫されていました。

宝川温泉 汪泉閣より大きい?

入浴していてふと思ったのは、群馬県宝川温泉の汪泉閣にも大きな露天風呂があったけれど、どっちが大きいんだろう?ということ。宝川温泉のサイトを確認すると「天下一の大露天風呂を愉しむ」と書かれています。日本一と天下一、どっちが大きいんでしょうね?汪泉閣には大きな露天風呂が4つあり、公式サイトでは一番大きいのが200畳とありました。200畳だとだいたい110坪くらいでしょうか。やや長楽園の方が大きいということですね。

www.takaragawa.com

内湯

内湯は「華泉」と「恵泉」というお風呂があり、男女入れ替え制です。チェックインした時には「華泉」が女性、2つの浴槽の「恵泉」が男性です。

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内湯への入り口

長楽園のお風呂はこのようにお風呂の入り口にバスタオルとお風呂で使うタオルが積んであり、毎回新しいタオルを使えるのが嬉しいです。

「華泉」には内湯が2つ、そのうち1つは下からブクブク泡が出てくる気泡の浴槽です。露天にはヒノキの浴槽と岩風呂の2つの浴槽があり、ヒノキの浴槽はややぬるめのお湯になっていました。岩風呂には打たせ湯もあります。「恵泉」は内湯に1つ、露天も岩風呂が1つです。

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内湯のラインナップ

泉質と活用状況

こちらは脱衣所に掲示されていた温泉成分表です。泉質は「ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉」という割と良く見る泉質でした。源泉の温度は69.6℃と結構高いです。メタケイ酸は温泉1kg中102mgと結構多いですね。これが美人の湯と言われるゆえんかもしれません。

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温泉成分表

成分表の一番下に使用状況が表示されていて、こちらの表によると塩素消毒あり、循環ろ過あり、加水ありとのことでした。消毒なし、循環なしのお湯の方が新鮮に感じるのは気のせいでしょうか。

食事

夕食、朝食ともに食事処でいただきます。食事処内は特に衝立などはなく、適度な距離を置いてのレイアウトでした。 

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食事処

夕食

18時か18時半からのチョイスでした。

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夕食 最初に並んでいたお料理

今夜の献立はこちらです。最初のお料理以外には、揚げ物、炊き合わせ、ご飯にお澄まし、デザートが出てくるようです。

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今夜の献立

旅館らしいお料理でおいしかったです。カニは一人につき1/2杯提供されました。

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お料理の数々

朝食

朝食は7時半、8時、8時半からのチョイスでした。温泉卵も入り、温泉旅館らしい朝ご飯です。

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朝食

その他お宿の設備など

ロビー

フロント横のロビーは広々しています。ロビーには無料の給茶機があり、緑茶、法事者などがホット・アイス共に提供されています。

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ロビー

 お持ち帰り温泉

化粧水のような温泉をお持ち帰りできるよう、噴泉塔が玄関の左手に用意されいます。

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温泉お持ち帰り可能

こちらの看板には150円のボトルを買って、とありましたが、ロビー内にご自由にお持ちください(1人1本まで)とボトルが用意されていたので、私も持って帰ってきました。5日ほどで使い切って下さいとのことです。

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温泉をボトルにつめてお持ち帰り

天皇陛下がお泊りになった場所

長楽園には昭和天皇が宿泊されていますが、宿泊場所は一般の人が泊まる建物とは全く別の場所にありました。庭園内の洞窟を抜けた先でした。

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昭和天皇がお泊りになった建物

アクセス

鉄道でアクセスする場合、最寄り駅は玉造温泉駅です。駅名から察するに、駅前に温泉街がありそうですが、実はちょっと離れているんですね。駅から歩くと温泉街まで30分くらいかかりそうです。

 長楽園は、駅と宿の間を結ぶ無料のシャトルバスサービスがあるので、鉄道で行く方はこのシャトルバスを利用するのが便利です。ただすべての列車に対応しているわけではないので、時間を確認しておくのが良いでしょう。このシャトルバスは長楽園と玉造温泉駅間だけでなく、グループのホテルである玉造国際ホテルにも寄ります。

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無料のシャトルバスサービスがある

飛行機や寝台特急サンライズ出雲で島根まで来た方はたいていが午前中には出雲に入っていますね。そうするとどこか観光してから玉造温泉に行くのだと思います。私もこのパターンで、出雲空港からまず松江城に観光に行きました。玉造温泉には松江市内から路線バスで向かいました。JRの玉造温泉駅の駅構内には入らないのですが、駅の入り口にはバス停があるので、シャトルバスのサービスがない宿の場合は、この路線バスを利用するのが良さそうです。宿の最寄りのバス停は、「温泉上」というバス停です。

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長楽園最寄りのバス停は「温泉上」

松江からのバスは1時間に1本程度あるのですが、玉造温泉と出雲市駅や出雲大社を結ぶ路線バスは朝に1本あるだけ、というのがちょっと不便でした。

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玉造温泉から出雲大社に直通で行けるバスは朝に1本

玉造温泉駅に出て山陰線で出雲市駅に行くか、松江に出て、松江しんじこ温泉駅から一畑電車で出雲大社に行くのが良いか迷いましたが、前日松江に寄っていたので、出雲市駅に出て、そこから一畑電車で出雲大社に行ったのでした。直通のバスがあると利用するお客さんもいそうですが、そういうルートで回る観光客はいないのでしょうか。 

まとめ

美人の湯で名高い玉造温泉だったので期待して温泉に入ったのですが、うーん、期待値が高すぎたせいか、それほどツルツルピカピカという感じがしなかったのがちょっと残念。宿のお湯より、宿近くにあった川沿いの足湯の方がツルツルピカピカする感じがしました。

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宿近くの足湯

とはいえ、天皇陛下もお泊りになった由緒正しき老舗旅館だけあって、スタッフの教育なども行き届いていて、皆さん親切です。老舗だけあって建物はやや古く、カーペットにシミがあったりしますが、滞在には問題ありませんが、一点だけ気になったことが。部屋のトイレの汚物入れに前の人のごみが残っていたんです。これにはさすがに興ざめでした。部屋も広くて快適だったので、残念なことです。お正月期間中に2人で泊まって1人2万円以下で済んだので、コスパ的にはまずまずと思います。

出雲は静岡空港からのアクセスが抜群に良いので、出雲・松江周辺の鉄道旅や観光でまたこの近辺を旅する機会がありそうですが、私は基本的には部屋数の少ない宿に静かに泊まりたい人なので、次回はもっとこじんまりした宿を選んでみようと思います。たとえば、温泉街を歩いていたらこんな宿がありました。こちらは6室と小規模な宿ですが、建物に趣があり私好みです。

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客室数が少なく古い建築の玉井館

また玉造温泉よりもう少し出雲寄りに「湯の川温泉」という温泉があります。出雲に来るまで知らなかったので、玉造温泉より静かな温泉地かもしれません。次回はそちらの温泉も候補です。

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