鉄道と自転車でプチ冒険に出よう

主に鉄道で行く温泉を楽しみ、旅の記念にマンホールの捕獲を楽しんでいます。宿の宿泊記やマンホールカードを紹介しています。

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パタゴニア 風の大地の洗礼を受けながらパイネ国立公園ハイキング

2025年2月に南米のパタゴニアを旅しました。パタゴニアはアルゼンチンとチリの南緯38~55度至る広大な範囲で、面積は日本の約3倍という、広大な面積です。30の国立公園があり、天を衝くような岩峰や、青く輝く氷河など、日本ではお目にかかれない景色のオンパレードです。ツアーの最初に訪れたアルゼンチンでの観光を終え、私達はバスで国境を越えてチリに入り、パイネ国立公園にやってきました。

パイネ国立公園内の絶景宿に2連泊し、ハイキングを楽しみました。が、ここは風の大地とも言われるパタゴニア。ものすごい強風に見舞われ、風の大地の洗礼を受けながらのハイキングとなりました。

1本目:ノルデンフィールド湖からのトレイルハイキング

1本目のハイキングは当初はクエルノス・デル・パイネ(パイネの角)を望むクエルノス展望台に向かう予定でしたが、強風でトレイルがクローズとなってしまいました。途中の湖がこの通り白波だらけ。

強風で湖も白波

チリでのガイドさんが急遽別ルートを提案してくれ、強風の中、ハイキングスタートです。

強風だけど景色はばっちり

歩き始めてすぐ、ガイドさんが湖を指さしました。見るとつむじ風のようなものが湖面に見えます。水が吸い上げられているようです。ガイドさんによれば強風の時に見られる現象のようです。

湖につむじ風のような現象が見えた

このルートは多少のアップダウンはありますが、フィッツ・ロイのカプリ湖ハイキングに比べたら高低差はほとんどないコースです。ずっとパイネ・グランデやクエルノス・デル・パイネなどの山を見ながら歩けました。

絶景ハイキング

トレイルのすぐ横にはラクダの仲間のグアナコと思われる骨が・・・。そうなんです、この辺りにはピューマがいるんです。ガイドさんも藪の影にいるかもよ、なんて脅かすのです。

グアナコの骨

となりの湖まで、1時間ちょっと歩いて1本目のハイキングは終了。強風に耐えながらのハイキングで、距離の割に疲労感がありました。

1本目のハイキング終了

2本目:壁画トレイル

1本目が1時間ほどのハイキングで午前中の予定にまだ少し余裕があったので、ガイドさんが2本目のハイキングに連れて行ってくれました。公園の管理事務所みたいなものがあり、駐車場にはトイレもありました。事務所の中には地図が貼ってあり、感じとしては赤い丸の所が今いる管理事務所で、矢印のあたりを往復したのが2本目のハイキングだと思います。

事務所内に貼られていた地図

ハイキングコースの入り口に「ピューマ注意」の看板がありました。日本の「熊注意」と同じ感じしょうか。1本目のハイキングでピューマが食べたと思われるグアナコの白骨がありましたから、この辺りは野生動物の世界に私達がお邪魔するという感じです。

ピューマ注意の看板

ピューマに関するルールの看板もありました。プロのガイドに同行することとか、最低でも50mは離れなさいとのことですが、50m先にピューマがいたらメチャ怖いです。

ピューマ見物の注意書き

2本目のハイキングの目的地は、赤枠内の大きな岩です。ここには先住民が住んでいた痕跡があるようです。この岩をピストンします。

2本目のハイキングの目的地

急ではないけど上っているので、体が温まってくるはずですが、相変わらずのものすごい強風で、汗をかくほどではありませんでした。鼻水がズルズルするので鼻をかみたいのですが、ティッシュを出したとたんに飛ばされそうで、歩きながら鼻をかむのはあきらめました。

歩きだして10分くらい

アマルガ湖方面に向かうトレイルとの分岐点。私達は左の「PINTURAS RUPESTRES(洞窟壁画)」の方に向かいます。

左方向へ

おっと、ここでグアナコがいました。

グアナコに遭遇

強風なので、妹はガイドさんを盾にして歩いていました。賢い。

強風の中を歩く

尾根を越えて斜面の向こう側に行くと、ちょっと片側が崖っぽい所も歩き、ややスリリング。強風でバランスを崩して落っこちないように気を付けて歩きました。

落ちないように気を付けて歩く

出発して1時間ほどで目的地の岩に到着です。

壁画のある岩に到着

こちらが壁画です。

壁画

説明のボードも設置されていました。

説明のボード

来た道を引き返し、バスに乗って次のポイントに移動しました。

3本目:グレイ湖畔ハイキング

壁画トレイルのハイキングの後、午前中のハイキングには参加せず、絶景宿で体力を温存していたメンバーをピックアップして、3本目のハイキングに向かいました。グレイ湖畔のレストランでランチを食べてからのスタートです。

グレイ湖は湖の奥にあるグレイ氷河から流れ出た水でできた湖です。グレイ氷河はパイネ国立公園内最大の氷河です。下の写真の奥の方に氷河があります。ここのハイキングが、この日のトレイルの中で最も風が強くて難儀しました。歩くのは下の写真の中央部分に横たわる砂利の浜です。

グレイ湖

ズームしてみると、砂利浜の上を人が歩いているのがわかります。

砂利浜の上を歩く人の奥にグレイ氷河

ランチを食べたレストランからグレイ湖畔に向かう橋を渡ってハイキングスタートです。

トレイルの出発点

橋の横の看板は風速を示していて、この日は黄色。50km/h~80km/hが黄色の表示ですが、時速で言われてもピンときません。日本の天気予報で聞く風速は秒速です。秒速に直すと、10~20m/sくらいでしょうか。私が住んでいる場所で風速10m/sは台風の時くらいです。

強風で要注意の中、橋を渡ってハイキング

さぁ、砂利浜を歩きます。正面にはパイネグランデ、その隣にクエルノス・デル・パイネがよく見えています。

砂利浜を歩く

足元はこんな砂利でかなり歩きづらいです。

砂利浜は歩きにくい

目的地は展望台(Mirador Kago Greyという所)です。砂利浜を渡った先にあります。

 

パイネグランデとクエルノス・デル・パイネの絶景を見ながら歩けるコースではありますが、なんせ猛烈な風なのでなかなか前に進みません。

強風にあおられてなかなか進めない

湖も荒れていて、時々しぶきが飛んできます。穏やかな日はこの湖には遊覧船が出るようですが、今日は欠航です。

奥の氷河からの強風で荒れるグレイ湖

強風にあおられながら歩くこと20分。ようやく砂利浜を渡り切りました。下の写真の右に見えている丘のような場所の先端に展望台があります。

砂利浜を渡り切った

展望台に向かう道も強風にさらされています。しかものぼり初めは崖っぷちで柵もなく、バランスを崩して落っこちないように気をつけないといけません。上から下りてくる人とのすれ違いでは、山側に体を寄せないと、ホント危ない感じでした。危ないと感じたのか、ここで引き返すお客さんもいました。

展望台に向かうトレイル

眼下はこんな感じで、ちょっと上がっただけでも高度感があります。

展望台に向かう道から見下ろしたところ

展望台に向かうトレイルは小さな岩山にあり、林の中に入るとだいぶ強風がやわらぎホッと息をつけます。

林の中は強風が遮られて助かる

展望台に向けて歩き始めて15分ほどで展望台に到着です。

展望台に到着

グレイ氷河の展望台ではありますが、氷河まではだいぶ距離があるので、先日見たペリト・モレノ氷河ほどの感動はないのですが、とにかくここまで歩いてこられたことに満足しました。

氷河まではかなりの距離

この後は来た道をまた強風にあおられながら歩き、スタート地点まで戻りました。スタート前には、添乗員さんから往復3時間くらいかかるかもと言われていましたが、皆さん優秀で1.5時間で3本目のハイキングを終えました。

最後に飲んだコーヒーがとても美味しく感じました。

3本のハイキングの後のコーヒーは最高

絶景スポットで写真タイム

3本のハイキングを終えて、後はバスに揺られて宿に戻るだけですが、途中の絶景スポットで写真タイムを撮っていただけました。

パイネ川のほとり

場所は下の地図の途中にあるPuente Webwerという場所だと思います。

 

ここからはクエルノス・デル・パイネが奥に見え、手前のパイネ川のブルーとあいまって、素晴らしい眺めでした。

パイネ川ほとりからの眺め

ペオエキャンピング場から

先ほどの写真スポットから車で15分ほど走った所にあるキャンプ場にも寄りました。

ペオエキャンプ場

湖のほとりには水鳥の親子も。

水鳥の親子

青い湖の奥に、パイネグランデとクエルノス・デル・パイネ。本当に絶景です。

パイネ湖とパイネの山並み

この後はバスで宿に戻りました。

まとめ

今回のツアーはアルゼンチン入国から始まり、アルゼンチンの観光のあと、チリのパイネ国立公園にやってきました。風はものすごく強かったけれど、それもまたパタゴニアらしい、という感じです。見たかった景色の中を歩くことができて楽しい一日となりました。次の日はこの日の風がうそのような無風でその変化にも驚きました。

でもこのツアー、この日のハイキングが終わると、あとはもう日本に帰国するための移動が続くので、ホント、名残惜しいという感じでした。

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