四国愛媛県を走る観光列車「伊予灘ものがたり」に乗車しました。「伊予灘ものがたり」には2016年に乗車していて、今回は2度目の乗車です。前回乗った時から車両が新しくなっています。前回はランチコースでしたが、今回は夕暮れを楽しみたいと思い、八幡浜から松山に向かうデザートコースで予約しました。2024年12月の旅です。学生時代の友達3人で2泊3日で四国旅に出かけた時の一コマです。
伊予灘ものがたりの概要
- JR四国が運行する観光列車で、全席グリーン扱い
- 松山駅と大洲駅または八幡浜駅間を走る
- 進行方向と食事やデザートの組み合わせで全4コース
- JR四国ツアーの商品に申し込むと、1か月前よりもさらに前から予約ができる(ただし座席確保は出発の1か月前)
公式サイト
八幡浜駅から「道後編」に乗車
私達が乗車したのは、八幡浜から松山に向かう「道後編」というコースです。八幡浜駅を16時14分に出発します。まずは松山から八幡浜まで走ってくる伊予灘をホームでお迎えしました。15時50分の到着です。
お客さんを下ろした後、しばらく車内清掃と道後編のためのテーブルセッティングなどに20分ほどかかります。この間は乗車はできず、ホームで写真撮影タイムです。跨線橋の上から撮ったり。隣のホームからもカメラに収めます。
隣のホームからもカメラに収めます。車体は赤から黄色へと色合いが変化しています。私達が乗車するのは赤い1号車で、松山に向かう道後編では最後尾の車両となります。
松山方向の車体は黄色です。こちらの車内は個室になっています。
車内清掃が終わり、16時10分頃になると「道後編」の乗車がスタートします。
車内はこんな感じで、松山に向かって右側(大洲城側)に2人用のテーブル、左側(海側)に4人掛けテーブルが並んでいました。奥の方には並んで座れるカウンター席もあります。私達は今回3人で予約していて、1号車の一番はじの4人掛けのテーブルが私たちの座席でした。
テーブルの上のセッティングはこんな感じ。みかんは近隣の農家からの差し入れのようで、皮が薄くて甘みがある○○さんち(←お名前忘れました)のみかんとのことでした。
メニューの中には乗車中にオーダーできる飲み物やお土産が表示されています。
いよいよ出発です。駅のホームから駅員さんやスタッフが手を振ってお見送り。観光列車あるあるシーンです。
「伊予灘ものがたり」は駅を出発した後も、沿線にお住いの方や普通に通りを歩く人も列車に向かって手を振ってくれるんです。しかもなかなかの気合の入れよう。こちらのお宅は私が2016年に乗車した時にも、ワンちゃんとともに手を振ってくれたのを覚えています。写真枠に入っているワンちゃんもいて、時間の経過を感じました。
こちらは通学中の男子学生お二人。このくらいの年頃の男の子が手を振ってくれるとは、ちょっとびっくり。この後も河川敷でサッカーの練習中の男の子たちも手を振ってくれました。
沿線で手を振ってくれる人がいると、アテンダントさんが漏らさず紹介してくれます。乗客も手を振り返さねば、と思うので結構慌ただしいのが楽しかったです。
さて、車内ではお食事の準備が始まります。「道後編」は夕方の出発なので食事はアフタヌーンティーセットという位置付けです。まずは水引があしらわれたカトラリーセットと、ティーカップが用意されます。ティーカップは一人一人異なるデザインでした。
進行方向右手に大洲城が見えました。石垣の上では観光客の方も交えて、旗を振って歓迎してくれています。寒いのにありがたいことです。
大洲の辺りから、お食事が始まります。この日のメニューはこちらです。
デザートコースなので、紙の箱に入ってくるかと思いきや、オシャレな陶器製でした。
蓋を開けるとこんな素敵なスイーツやサンドイッチがぎっしり。
紅茶はポットでのサービス。大きめのカップでしたが、たっぷり2杯はありました。
ところで「道後編」の楽しみはスイーツだけではありません。「道後編」に限らず「伊予灘ものがたり」のウリは、車窓から見える伊予灘の眺めです。私達が夕方の時間帯の「道後編」を選んだのは、夕暮れの伊予灘の景色を楽しみたかったからなのですが、残念ながらこの日は曇り空。夕焼けになることもなく日没となってしまいました。
下灘駅の手前で高さのある鉄橋を渡ります。ここは絶景ポイントの一つで、列車も速度を落として走行してくれますが、外が暗く、車内が明るいので、外の景色を撮るのはなかなか難しいです。
下灘駅
下灘駅は「伊予灘ものがたり」の停車駅です。下灘駅と言えば、青春18きっぷのポスターのロケ地になったことでも有名な駅としても有名です。前回乗車したのはランチコースだったので、明るい時間に下灘駅に来ましたが、今回はもうほとんど夜でした。暗がりに「伊予灘ものがたり」の車体がライトで浮かび上がるのもなかなか素敵ではあります。
停車時間が10分ほどあるので、お客さんが外に出て思い思いに記念撮影します。
駅のホームには地元の方もお出迎えにきてくれていて、記念写真用の旗を貸してくれたりします。こんなに暗くて寒いのに…。「伊予灘ものがたり」は地域の皆さんにも愛されているのね。
下灘駅で記念撮影する時には、是非駅名も入れてと観光協会の方からアドバイスいただきました。楽しみにしていた夕焼けは遠くの方にかすかに見える。下灘駅で夕焼けを楽しみたいのなら、11月下旬くらいに来ないと無理そうです。駅よりもずいぶん離れたところに沈む感じがしました。
下灘駅を出たのは17時半くらいでした。出発時間が近づくと、列車がメロディを流してくれるので、それを合図に車内に戻ります。
せっかくなので、メニューにある飲み物を注文してみました。アルコールもありますが、私はのめないので、下灘駅で見えなかった夕焼けをイメージして、こちらをいただきました。
「道後編」の松山駅到着は18時17分です。定刻通りに到着しましたが、私は松山駅でびっくり。だって高架の新しい駅になっていたのです。実は私は松山に来るのはこの年2回目です。夏に来た時にはまだ地上のホームだったのに。聞けば9月に新しいホームになったのだそう。いやぁ、感激しました。
予約方法
JR四国の観光列車なので、駅の窓口で予約ができますが、e5489のようなネット予約では予約ができません。駅の窓口での予約となると、乗車日の1か月前の10時から予約となりますが、確実に取れる保証はないのが困りもの。
そこで私はツアー商品を利用しました。ツアー商品の場合は、①八幡浜から松山までの乗車券 ②八幡浜から松山までのグリーン券 ③道後編のアフタヌーンティーセット券(3500円) に加えて④松山から八幡浜に戻るための乗車券と特急券 がセットになっています。私達の場合、松山から八幡浜に戻る必要はないので④の切符は無駄になってしまいますが、ツアー商品だと乗車日の1か月前よりさらに前から申し込みを受け付けてくれます。座席が確定するのは、乗車日の1か月前ではありますが、ツアーで申し込みができるのであれば、ほぼ乗車は可能と思います。
駅の窓口で購入する場合は、お食事券は購入できないので、別途注文する必要があります。もちろん食事なしで乗車して、車内メニューを頼むという方法もあります。
まとめ
2016年に初めて乗車した時にも、食事のクォリティとアテンダントさんのサービスが手厚くて、素晴らしい観光列車だなと感動しましたが、今回もとても良かったです。ただ下灘駅を出た後は、辺りはすっかり夜となってしまい、車窓の景色を楽しむことはできません。観光列車は車内のお食事も楽しみですが、車窓が見えないのは少々残念です。女子旅はおしゃべりに花が咲きました。
今回の旅は全体としては2泊3日の行程で、高知から四万十市を経由して宇和島までレンタカーで走り、宇和島から八幡浜まで鉄道で移動して、「伊予灘ものがたり」に乗車しました。3日目は松山市の観光をして松山空港から羽田に戻りましたが、充実の3日間だったと、一緒にいった友人からもお褒めいただきました。私のプランニング力も上がってきたのかも。詳細は別途ブログに書こうと思います。
関連リンク
四国まんなか千年ものがたり
四国では伊予灘ものがたりと同じように、全席グリーン扱いの観光列車があと2つ走っています。そのうちの1つ、四国まんなか千年ものがたりには乗車したことがあります。全席グリーンの観光列車はアテンダントさんの人数も多くて、サービスが行き届いている印象があります。
お食事が楽しめる観光列車の乗車記
ヨーロッパの鉄道には食堂車が連結されている列車もありますが、日本にはもう食堂車を連結している列車がないので、車窓の景色を楽しみながら食事をしようとすると、観光列車に乗ることになります。私もあれこれ乗りました。