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主に鉄道で行く温泉を楽しみ、旅の記念にマンホールの捕獲を楽しんでいます。宿の宿泊記やマンホールカードを紹介しています。

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安藤忠雄氏設計 瀬戸内リトリート青凪の宿泊記 半露天温泉スイートに2連泊

安藤忠雄氏は日本を代表する建築家の一人で、コンクリート打ちっぱなしの建物が有名です。愛媛県松山市にある「瀬戸内リトリート青凪」も安藤氏の設計・建築です。当初は美術館+ゲストハウスでしたが、その後現在のホテルとなりました。ラグジュアリーホテルとして雑誌やテレビ番組でも紹介されることがあるホテルです。

2024年7月に友人と2人でこちらのホテルに2連泊という大変すばらしい滞在を経験したので、宿泊記をまとめました。本文中の情報は旅行時点のものです。

瀬戸内リトリート青凪の概要

  • 全7室、オールスイートタイプ。中でも「THE AONAGI スイート」はメゾネットタイプで2フロアぶち抜きの169.6㎡という広さ
  • 雑誌などには屋外プールの眺めがよく紹介されますが、貸切利用できる屋内プール(温水プール)もある。公式サイトから予約すると1時間無料で貸し切れる
  • 松山市街から車で30分くらいかかるので、レンタカーがある方が便利。路線バスで行くことはできない
  • 1泊2食付きで2人で泊まって1人64,000円くらい。割高にはなるけど1人でも宿泊可能なので、ご褒美旅にもおススメ

チェックイン

玄関に車を乗りつけると、中からスタッフがすぐに出てきてくれ、荷物を持ってくれます。そのままチェックイン手続きをするロビーに案内していただき、ウェルカムドリンクをいただきながらの手続きです。

ウェルカムドリンクはシャンパン、愛媛ならではのオレンジジュース、両方のハーフ&ハーフからチョイスできます。

ウェルカムドリンクを頂ながらチェックイン

半露天温泉スイート フォレストビューに2連泊

こちらのホテルのとびっきりのお部屋は「THE AONAGI スイート」ですが、2人で泊まるには広すぎるので、今回は半露天温泉がついたお部屋をチョイスしました。このタイプのお部屋は4室あり、1室だけ瀬戸内海が見えるパノラマビューのお部屋があります。私が予約した時にはそのお部屋は空いておらず、3部屋あるフォレストビューのお部屋に宿泊しました。

お部屋の入り口を入ると、扉の奥に緑が広がっているのがわかります。

入り口の向こうに森の緑

広さは106.2㎡で2人で過ごすにはちょうど良い広さでした。

今回宿泊したお部屋

私達のお部屋は2階のお部屋で、窓からの眺めは確かにフォレストビューですが、遠くに瀬戸内海がちらりと見えました。

テラスからの眺め

リビングのテーブルの上にはシャンパンのボトルがサービス。これは公式サイトからの予約特典です。私は飲まないので、友人に持って帰っていただきました。

公式サイトからの予約特典のシャンパンのサービス

こちらはパウダールーム。奥にはクローゼットがあります。左側の壁をぐるっと回るとトイレです。壁を回ることで扉なしのトイレとなっていました。

パウダールーム

お部屋のレイアウト図を見ていただく方が分かりやすいかも。下の図の青枠部分がパウダールーム。赤い部分は半露天風呂です。緑の枠は入り口入った所にある2つ目のトイレで、このお部屋にはトイレが2つあります。友達と2人だと、相手のトイレタイムを気にせずに過ごせてとても便利でした。

お部屋のレイアウト図

こちらはお部屋のお風呂です。温泉が注がれています。湯船の半分は寝湯ができるようになっていて、ここに寝ると体の半分くらいがお湯につかっている感じ。窓の部分は網戸になっていて、外の空気が入ってくるので、湯船の深い方で温まりちょっと熱くなったと思ったら、寝湯に転がって少し冷ます、でも冷たくなりすぎない、というのがとても気持ち良かったです。他のタイプのお部屋は普通のバスタブのようなので、温泉が注がれる半露天風呂がついてるこちらのお部屋のタイプは超おススメです。

温泉が注がれるお部屋のお風呂

このお風呂の温泉ですが、当初私はあまり期待していませんでした。地中深くボーリングした結果、ちょろちょろっと出てきた温泉に加水しているだけだろうと思っていたのですが、意外にも温泉らしさがあって、とても良かったです。

屋内プールの脱衣所に成分表の掲示があり、おそらく同じ源泉と思います。湧出量の記載はありませんでしたが、加水はしていない模様。加温と循環ろ過と塩素消毒はありですが、塩素臭さは感じませんでした。

温泉成分表

パウダールームはツインボール式。お友達と泊まっても歯磨きやメイクの時間が被っても大丈夫です。

洗面台

奥の白い棚には基礎化粧品の用意がありました。

基礎化粧品の用意もある

洗面台の上のオレンジ色のケースの中はドライヤーです。

ドライヤー

洗面台の横にはタオルやバスローブが用意されていました。タオルの下に見える紺色の物はパジャマで、大変着心地の良いパジャマでした。

バスローブやパジャマの用意もある

スリッパの用意もあります。高級感あるしっかりとしたスリッパで、このスリッパで館内の移動もOKでした。下の写真で私が履いているのはホテルで用意されているパジャマです。

館内移動OKのスリッパ

こちらはコーヒーやお茶などが用意されているコーナーで、ミニシンク付きです。上の棚の中にはコーヒー豆とミルの用意がありました。シンク横の紙パックに入っているのはミネラルウォーターです。最近はペットボトルのお水を見なくなりました。

お部屋のドリンクコーナー

カウンターの下には冷蔵庫があり、あらかじめ飲み物が冷えています。ノンアルコールの飲み物は無料で、愛媛らしくみかんジュースやサイダーなどが用意されていました。ノンアルコール飲料が充実していて私には大変嬉しかったです。

冷蔵庫のノンアルコール飲料は無料

安藤忠雄さん設計の建物のイメージを壊さないよう、使用する家具にもこだわっているそうです。

コーヒータイム

こちらの温泉付きのお部屋はすべて別館の建物にあり、各階1部屋ずつなのです。最上階の4階が瀬戸内海が見渡せるパノラマビューのお部屋で、1階から3階は私達が泊まったお部屋と同じですが、階が異なると多少森と森の向こう側の景色に差があるかもしれません。私達のお部屋は2階のお部屋でした。

別館は各階1室ずつ

貸切利用可能な温水プール

こちらのホテルには屋外に一つ、屋内にもプールがあり、屋内プールは貸し切りで利用します。公式サイトからの予約だと1泊につき1時間無料で屋内プールを貸切ることができます。私達は2連泊だったので、2日目の午前中に2時間続けて貸切利用させてもらいました。

屋内プール

外の光が入る構造です。深さも1.2mくらいでしょうか。ちゃんと泳げる長さがあります。

長さもあって泳げるプール

奥にはジャグジーがあります。

ジャグジー

温水プール専用の更衣室の中にはサウナも。外の緑が見えるのがステキ。

サウナ

更衣室も広々で、水着やゴーグルの用意もありました。なので水着を持ってなくても泳げます。貸切利用なので、水着着ないで泳いでも良いのだそうです。

更衣室

絶景の屋外プール

こちらのホテルでプールというと、屋外プールを思い浮かべる方も多いと思います。雑誌などで紹介される時にはたいていこのプールを上から撮影した写真を見かけます。こちらのプールは温水ではないので泳げるのは夏限定です。

屋外プール

手前側は1mくらいの水深ですが、奥の方に段差がありそこから先はくるぶし程度の水深です。瀬戸内海の島々を遠くに眺めることができる絶景プールです。

奥の方は浅い

穏やかな瀬戸内の眺めが本当に美しいです。

プールからの瀬戸内海

振返るとホテルの本館がそびえています。最上階の部分が2階ぶちぬきの青凪スイートです。

高い建物はホテルの本館

夕暮れ時もなかなか雰囲気が良いです。私達が滞在したのは7月のちょうど梅雨明けの頃。この頃は太陽が北に寄って沈むので、プール正面よりだいぶ右の方に沈みましたが、秋から冬の間にはプール正面に沈む日もあるのかもしれません。

夕暮れ時のプール

こちらのプール用の更衣室があり、こちらの更衣室にも水着の用意がありました。屋内・屋外プールそれぞれ更衣室がありますが、更衣室までは館内を歩きますので、お部屋で水着に着替えて行く場合は、上下何か着て行く必要があります。お部屋のバスローブで館内を歩くことはできません。

館内あちこち

こちらの建物はもともとは美術館として建てられています。安藤忠雄さん特有のコンクリート打ちっぱなしの建物が、不要なものをそぎ落とし、窓の景色も作品になっている感じがします。

館内

ホテルとなった今も、あちこちにアート作品が展示がされています。

館内にはアート作品も多い

エントランスからレセプションに向かう通路沿いの中庭。瀬戸内海の島々を表現しているそうです。

中庭

こちらは本館と別館をつなぐ通路。地下の扱いですが外の光が入るように設計されています。

本館と別館をつなぐ通路

ギャラリー

館内には宿泊客が自由に利用できるギャラリーがあります。

ギャラリー

ギャラリーには自由にいただける冷たい飲み物が用意されています。アルコール、ノンアルコールともにあります。コーヒーマシンもありました。

ギャラリーに用意されている飲み物

何が用意されているのかも説明があります。

飲み物のメニュー

私はブラッドオレンジをいただきました。みた感じトマトジュースのようですが、オレンジジュースです。

ブラッドオレンジジュース

ギャラリーと言うだけあってアート作品の展示や、本、レコードなどが用意されていて、好きな音楽を聴きながらグラスを傾けるという至福の時間を過ごせます。

ギャラリーの一角

お食事

夕食・朝食ともにレストランでいただきます。レストランは目の前が3フロア分くらいの吹き抜けのカウンターか、向かい合って食事がとれるテーブルのスペースか、好きな方でいただくことができます。

レストランのカウンター席

吹き抜けの上から見るとこんな感じ。コンクリートの壁に木目の床やカウンターがとてもマッチしていると思います。

カウンター席を上から見たところ

夕食

それではお楽しみの夕食です。夕食にはペアリングドリンクをセットすることが可能です。最近こうやってお料理に合わせたドリンクメニューを提供する宿に出会うようになりました。私のような飲めない人のために、ノンアルコールでのペアリングもできるし、お酒は飲みたいけど、そんなに量は飲まないわ、という方のためにフルだと7杯のところ4杯でうち1杯はノンアルコールという「ちょこっとペアリング」もありました。私の友人はちょこっとペアリングの内容を2杯ノンアルコールにしてもらっていました。こういう風に柔軟に対応してくれるのも嬉しいです。

ペアリングのメニュー

ノンアルコールのメニューはこちら。最初の一杯はブドウをベースにしたシャンパン風のドリンクですが、あとはお茶を使ったメニューが並びます。グラスに注いでくださるソムリエの方の思いがこもった解説がついています。

ノンアルコールのペアリングドリンクの内容

まずは一杯目。

一杯目はシャンパン風

お食事のメニューはこちらです。

夕食のお品書き

こちらは先付と八寸。一品ずつ運ばれてきます。

先付と八寸

お椀は鱧の葛うちです。ドリンクは2杯目が用意されました。玄米茶なんですが、瓶がとてもオシャレです。こういう瓶で提供されると、ペットボトルの玄米茶とはだいぶ印象が異なります。

左は椀物、右は2杯目のドリンクの玄米茶

次はお造り。ドリンク3杯目はほうじ茶です。

お造りと3杯目のドリンク、ほうじ茶

焼き物はイサキの塩焼きです。瀬戸内海があるのでお魚が新線で美味しいです。その後フルーツトマトで作られたお口直しが運ばれてきました。

焼き物のお魚とお口直し

お肉料理は伊予牛のヒレ肉です。量は少ないですが、ここまで結構食べたり飲んだりでお腹はかなりいっぱい。これくらいの量で良かったです。

お肉料理

このお肉料理に合わせるのは紅焙というお茶。3杯目のほうじ茶と同じ茶葉ですが、焙煎の度合いを変えてあるそうです。でも私にはその微妙な違いは分からなかった。

4杯目のドリンク 紅焙

最後にお食事とデザートです。ご飯はそぼろ飯に濃い黄色の卵がかかっていました。

〆のお食事とデザート

5杯目の薔薇茶は写真を撮るのを忘れました。

ペアドリンクは私にはちょっとビミョーな感じです。5杯のうち4杯はお茶を使ったドリンクで、あまり変わり映えがしなかったです。愛媛なので、柑橘類を使ったドリンクが混ざっても良いと思いました。以前、里山十帖で組み合わせたペアドリンクは、宿が大事にしている発酵を意識したラインナップで、私にはそちらの方が好みでした。

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朝食

朝食は2泊したので2回いただきました。どちらもこんな感じの和食です。

2日目の朝食

上の写真にプラスして焼き魚なども運ばれてきます。

ご飯の奥に焼魚やちりめん山椒

3日目の朝食には湯豆腐が用意されました。

3日目の朝食

アクセス

こちらの宿は女子プロゴルフのトーナメントが開催されるエリエールゴルフラブの隣にあります。

日本のゴルフ場はたいてい山の奥にありまして、最後は細い山道を上って行くことになります。夜は街灯のない真っ暗なクネクネ道を上がります。夕食を松山市内などで食べてからレンタカーで宿に戻る時には気を付けて運転したいポイントです。

静岡在住の私が向かうには、羽田から飛行機で松山空港に下り、空港でレンタカーを借りました。最終日はしまなみ海道を渡り、福島駅でレンタカーを返却して新幹線で静岡に戻る、という行程にしました。

まとめ

こちらのホテルは日本を代表する建築家である安藤忠雄氏設計の宿として、外観も内装も素晴らしく、何度も雑誌やテレビなどで見かけます。そのたびに泊まったみたいなと思うものの、1人だとちょっと高くて手が出ませんでした。今回は友人と2人で行くことができ、しかも2連泊しようということで、思う存分ホテルを堪能できました。

安藤氏らしいコンクリート打ちっぱなしの建物は無機質な感じもしますが、もともとは美術館ということで、窓が大きくとられたスペースは青空、夕暮れのオレンジ、外の緑とのコントラストがとてもステキでした。

また泊まりに行ってみたいし、がんばって来た自分へのご褒美宿としてもおススメします。

温故知新が運営

温故知新という会社が運営していて、こちらのホテル以外にも国内にいくつかホテルを経営しています。

by-onko-chishin.com

私は以前、壱岐にあるホテルにも2連泊したことがあります。壱岐のホテルは温泉が濃くて良かったです。島も絶景に溢れていてとても良いところでした。

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