2024年6月、妹と2人で出かけたスイス旅行記の続きです。最初にグリンデルワルトに4泊した後、マッターホルンの麓の町であるツェルマットにやってきました。こちらの記事はツェルマットの記録です。
ツェルマットと言えばマッターホルンがなんと言っても観光の中心でしょう。昨年訪れた後にオープンした新しいロープウェイである「マッターホルン・アルパイン・クロッシング」に乗ってイタリアに行くのも楽しみです。
ツェルマットからイタリアへ
まずはマッターホルン・グレッシャー・パラダイスへ
ツェルマットには2泊のみなので、観光の要は2日目です。ホテルで朝食を済ませた後、この辺りでは最も高い場所に展望台があるマッターホルン・グレッシャー・パラダイスに向かいました。朝からすっきりとマッターホルンが見えています。
前年のツアーの時もツェルマットには2泊しまして、その時は旅行会社から3日間有効なピークパスというフリー切符のようなチケットを渡されました。今回もピークパスを買おうかと思いましたが、グリンデルワルトのガイドさんいわく、1日に2つ以上のピークに行かないと元が取れないと聞き、今回は目的地までの往復チケットを購入しました。この日はこのルート以外は行かなかったので、ガイドさんのアドバイスに従って良かったです。
この日は国境を越えてイタリアのTesta Grigiaという所まで往復します。163CHF(180円換算で29,340円)ですが、ハーフフェアカードで半額になりました。
こちらが本日使用するチケットです。Retourというのは往復という意味。
皆さんゴンドラの営業開始とともに行動したい人たちで行列していますが、ゴンドラは6人乗りでどんどん来るので、待ち時間はそんなにありません。
乗り場に入ると整列乗車が崩れるのがスイス。ちょっとカオスな感じ。
前年に来た時はマッターホルン・グレッシャー・パラダイスに行くまでに途中乗り換えが2回ありましたが、今はTrockener Stegで1回乗り換えるだけとなり利便性も速達性も向上しました。ありがたいです。
ゴンドラはぐんぐん上昇し、標高を楽々稼ぎます。途中駅でゴンドラを下りてハイキングする方も結構いました。そういう楽しみ方も良いと思います。私も3泊4日ならハイキングしたと思いますが、今回は2泊3日なのでまずは最大の目的であるイタリア入国を果たしたいと思います。
ゴンドラはアップダウンがあって乗り物としてもなかなか楽しい。以前はこの区間は別ルートで大きなゴンドラで移動していました。
トロッケナー・シュテク(標高2939m)でゴンドラを乗り換えます。このゴンドラは前年にも乗車しました。行列していますが、ゴンドラのサイズが大きいのでそんなに待ちません。
乗り継いだゴンドラで標高3883mにあるマッターホルン・グレッシャー・パラダイスを目指します。山頂付近に雲がかかっています。富士山より高い場所までゴンドラを架けてしまうスイスの技術力には本当に驚きます。
ここでゴンドラが止まったらどうなるんだろう・・・と思いつつも眼下の氷河の景色に圧倒されながら乗っていました。
終点が見えてきました。相変わらず雲の中です。こちらのゴンドラとは別方向の右手方向に向かうゴンドラの施設っぽいものが見えていますが、右手に向かうゴンドラが2023年夏から開業したMatterhorn Alpine Crossingという新しいゴンドラです。
富士山より高いマッターホルン・グレッシャー・パラダイス
富士山よりも標高が高い位置にあるマッターホルン・グレッシャー・パラダイス。前年は強風で展望台はクローズでしたが、今回は行けます。ゴンドラを下りたら案内表示に従って展望台に向かうエレベーターへ。エレベーターを降りるといきなり外なので、防寒着はエレベーターに乗る前に着ておく方が無難です。
エレベーターを降りると展望台までちょっと階段。標高が高くて空気が薄いので、駆け上がったりしないよう、ゆっくり上ります。
展望台側からみるとこんな感じで、建物の所がエレベーターで上がってきたところです。
ということで展望台に到着です。あまり広くないのでかなりごった返しています。
マッターホルンも見えますが、麓のツェルマットから見上げた時の姿とちょっと違うので、どれがマッターホルン?という感じがします。
この辺りには1年中スキーが楽しめて、スキーでイタリアとの国境も越えられます。日本ではできない体験です。
エレベーターで下の階に下りてゲレンデにも出てみるとたくさんのスキーヤーが滑っていました。ケーブル沿いがほぼ国境ラインです。
眼下にはこれから乗車するAlpine Crosstingのロープウェイが見えます。
MATTERHORN ALPINE CROSSINGに乗ってイタリアへ
先ほど乗ってきたゴンドラ乗り場に戻り、イタリアの国旗の方向に進みます。
ここから先まで行く人はそんな多くないのか、それともまだ時間帯が早いのか、乗り場は全く混んでいませんでした。ピークパスだとここから先は別料金です。
一応国境越えなのでパスポートを持ってきましたが、特にパスポートコントロールはありません。
進行方向右手にはマッターホルンが見えています。ちなみにゴンドラは貸し切りでした。
乗車時間は4分ほどで、あっと言う間にイタリアのGrigiaに到着です。標高は3480m。
奥に見えているのはマッターホルン・グレッシャー・パラダイス。
乗り場から出ると目の前にレストランがあるので、目的通りこちらでお茶していきます。
おやつとコーヒーを注文し、コーヒーのサイズを聞かれて小さい方と答えたら、本当に一口サイズのカップで提供されました。イタリアなので支払いはユーロでした。全部で14ユーロ(175円で計算して2450円)。
目的を果たしたので来たルートを戻ってツェルマットに帰ります。途中、ゴンドラを乗り換える駅でも休憩しました。
午後はのんびり過ごしたけど
朝一番に活動すると、上記のような行動をしても、お昼過ぎにはツェルマットに戻ってくることができます。私達はイタリア国境に入ってすぐのGrigiaまでしか行きませんでしたが、時間に余裕があればその先、ロープウェイを乗り継いで、チェルヴィニアまで行ってくることも可能です。ただ山の天気は変わりやすく、強風だとロープウェイが止まる恐れもあり、そういうトラブルにイタリア語で対応するのは私には無理なので、安全な範囲で楽しみました。
ツェルマットにお昼過ぎに戻ってきたら、その後ゴルナーグラート鉄道でゴルナーグラート展望台に行っても良いし、地下ケーブルでスネガ展望台に行くこともできますが、山はどうしても午後になると雲がかかります。なので無理せず午後はツェルマットでのんびり過ごしました。
ツェルマットの地図
こちらの地図が拡大できて視覚的にもわかりやすいです。
歴史ある5つ星ホテルに宿泊
前年にツアーで訪れた時には、標高3100mもの高地に立つゴルナーグラートホテルに2泊しましたが、今回は朝からゴンドラに乗るのに便利なように街中のホテルに滞在しました。ツェルマッターホフという老舗ホテルです。クラッシックな外観と暖かく丁寧なサービスはさすが5つ星という感じでした。
ツェルマットの街からマッターホルンを見るのに有名な日本人橋までも歩いて5分くらいの便利な立地です。
宿泊記はこちらです。
まとめ
私達がツェルマットに滞在している時にはお天気は良かったのですが、3日前くらいに大洪水が発生していて、鉄道も道路も止まってしまいツェルマットに行けないかも・・・という事態でした。幸い道路が復旧して代行バスが運行されたので、無事予定通りツェルマットには行けたのですが、雨女の旅と言うのはこういうものかと思いました。詳しくはこちらをどうぞ。
スイスはどこに行ってもいろいろな山にロープウェイやケーブルカー、登山鉄道が敷設されていて、誰でも簡単に富士山くらいの標高まで登れてしまいます。ここは日本とは山に対する考え方が異なるのかもしれませんが、誰もが安全に絶景を楽しめるのは本当にありがたいことです。1年前に訪れた時からロープウェーがアップデートされていたことにも驚きでした。
関連リンク
前年にツェルマットを訪れた時のブログはこちらです。
今回の旅でツェルマットに来る前は、グリンデルワルトに4連泊していました。