鉄道と自転車でプチ冒険に出よう

主に鉄道で行く温泉を楽しみ、旅の記念にマンホールの捕獲を楽しんでいます。宿の宿泊記やマンホールカードを紹介しています。

MENU

スイスのグリンデルワルトに4連泊してガイドさんと歩くその2 毎秒2万トンの滝に圧倒されたラウターブルンネン

2024年6月、私は2年続けてスイスを訪れました。前年はツアー利用だったので、主だった観光スポットを1~2泊ずつで巡る旅でしたが、今回はアイガーの麓の村、グリンデルワルトに4連泊です。グリンデルワルト3日目は2日目と同じガイドさんに行ってみたかったラウターブルンネンを案内していただきました。

この日は朝からずっと弱い雨の予報でしたが、雨でも楽しめるコースを用意して下さり、前日に続き充実した1日を過ごせました。

ラウターブルンネンとは

ラウターブルンネンの村はグリンデルワルトから見ると、前日ハイキングに出かけたメンリッヒェンの山を挟んだ向こう側に位置します。

氷河が削ったU字谷の中の小さな村なのですが、最近特に人気の高いエリアとなっていて、オーバーツーリズムになりつつあります。山小屋風の建物に切り立った崖と滝、この風景が世界中の人を惹きつけているのです。

ラウターブルンネンの風景

ラウターブルンネンへの行き方

グリンデルワルトに滞在しながらラウターブルンネンに行くには、上記の地図の通り、鉄道で向かう方法と、グリンデルワルトターミナル駅からゴンドラでメンリッヒェンの山越えで行く方法があります。私達は行きは鉄道で、帰りはゴンドラを活用して山越えで帰ってきました。

グリンデルワルトから鉄道で向かうには、インターラーケンオスト行きの列車に乗り、途中のツヴァイリュチーネン駅でラウターブルンネン行きの列車に乗り換えます。インターラーケンの方から上ってくる列車は、半分より前がラウターブルンネン行き、後ろがグリンデルワルト行きで、ツヴァイリュチーネン駅で分割します。逆にインターラーケンに向かう場合は、ラウターブルンネンから来た列車と合体してインターラーケンに向かって下りて行きます。

ツヴァイリュチーネン駅では列車の分離・結合がある

ホームの前方で列車を待ちます。上り列車も下り列車も同じホームで乗り降りするので、今自分が乗る列車がどっちに向かう列車なのか、よく確認してから乗車しましょう。

ラウターブルンネン駅からハイキング

列車を乗り換えたツヴァイリュチーネン駅の次の駅がラウターブルンネン駅で、乗車時間は10分くらい。駅前の道路を左手方向に上って行きます。駅の向かい側にトイレがあるので済ませてから出発すると良いでしょう。

この日は朝から雨だったのでレインウェアを着て、傘をさして歩きだしました。それでも暑く感じない気温でした。メインストリート沿いにスイスらしい建物が並び、奥の方に落差のある滝があるのですが、霧の中に隠れています。

ラウターブルンネンの町並み

こちらの建物は外壁が1枚1枚ウロコのようになっています。人の手で1枚ずつ貼って行くのだそうです。昔はそういう建物がもっとあったそうですが、手間がかかることもあり、今は減ってきてしまいました。建物の左奥には見えている滝が、シュタウプバッハの滝です。

うろこ状の外壁の建物

ラウターブルンネンらしい写真が撮れるスポット

ラウターブルンネンは氷河が削ったU字谷の中に村が作られています。村の両側には高さ300mほどの崖が迫ります。こちらはラウターブルンネンの様子がよくわかるフォトストップです。晴れていれば奥にユングフラウの山並みも見えます。この風景を見て、ロードオブザリングの裂け谷を思い出しました。

断崖に囲まれたラウターブルンネンの村とシュタウプバッハの滝

ここは人気のフォトストップで渋滞することもしばしばだそうですが、この日は雨かつ午前中の比較的早い時間だったせいか、並ぶことなく撮影できました。

場所はこちらです。

教会方向に歩いて行くと、シュタウプバッハの滝が大きく見えてきました。手前は駐車場です。まだ朝早いのでほとんど車はいませんでしたが、お昼過ぎに通ったら、駐車場に入れない車が入り口で待っているほどの人気ぶりでした。

駐車場からのシュタウプバッハの滝

こんな滝があったら、ついついこういう写真を撮りたくなるのが人情というもの。

滝を飲んでみました的な写真

滝のすぐ近くまで行ってみました。この滝は落差が約300mあり、ヨーロッパ内でも有数の規模です。滝が落下する途中で岩壁にあたって砕け散ったり、風で巻き上げられて飛び散ったりして、滝つぼまで届く水量が少なく、滝つぼがないらしいです。(私は滝つぼまでは行かなかった)

落差300mのシュタウプバッハの滝

シュタウプバッハの滝まだはラウターブルンネン駅から歩いて15分くらいでした。

度肝を抜かれたトリュンメルバッハの滝

シュタウプバッハの滝を過ぎると民家はなくなり、草原の中の一本道を歩いて、次の滝に向かいます。この道はバスが通る道ではないので、車どおりも少なく安心して歩けました。

両側に迫る断崖には小さな滝がいくつもあります。雪解けの時期なのと、昨日からの雨もあってたくさんの滝が出現していました。

牧草地の中の一本道

前方に牛がいますね。

牧草地の中の一本道

牛さん、こんにちは、とあいさつしましたが、人には目もくれず、ひたすら牧草を食べ続けていました。スイスの牛はお乳を搾るため、メスばかりなのだそうです。

若い牛さん

晴れているとこんな景色のようです。Google mapに写真がありました。

 

やがてT字路にトリュンメルバッハ(Trümmelbachfälle)の標識がありました。ここを左に曲がります。

標識が目印

引き続き牧草地の中を歩きます。

牧草地の中の道を行く

こちらの川はこれから向かう滝のからの水が流れているのですが、ものすごい水量と勢いで、橋を渡っていても怖く感じました。水の色が白っぽいのは、石灰質が含まれているのだと思います。

滝の水が流れる川

トリュンメルバッハの滝の入り口に到着しました。いろいろな国からたくさんのお客さんが来ています。大型バスで来ているツアーのお客さんもいるようです。

トリュンメルバッハの滝の入り口

トリュンメルバッハの滝は毎秒2万トンの水が滝となって流れ落ちるのですが、その源はベルナー・オーバーラント三山の氷河です。先ほど見たシュタウプバッハの滝とは水量が違います。そしてこの滝は外からはほとんどその姿を見ることができない滝なのです。

トリュンメルバッハの滝の源は氷河

こちらの滝は有料です。小屋のおばちゃんに料金を払うのですが、おばちゃんが電話応対とかしていると、ちっとも列が進まず、入場するまでに少し時間がかかりました。

滝の見学は有料

こちらの滝は10段に分かれています。まずはエレベーターで6と7の滝の間の位置まで上ります。エレベーターの動力は滝を活用した水力発電とのこと。

地中のエレベータで第6滝まで上がる

地中エレベータはちょっとしたアトラクションのような感じ。

地中エレベータ乗車中

エレベータを下りて岩壁沿いに歩くと、いきなり轟音の激流の洗礼を受けました。音もすごいし風圧もあって帽子が飛ばされそうです。通路もしぶきでびしゃびしゃ。レインウェア着ていて良かった。

トリュンメルバッハの滝

動画も撮ってみました。

youtu.be

ガイドさんが先行して階段の上から獲ってくれました。撮影ポイントをよくご存じです。

水しぶきを浴びながら撮影

youtu.be

滝の上の方は、激流が削ったのでしょうか、ドーム型の天井になっていました。

滝の天井部分

一番上の滝まで上ったら、折り返し、帰りはエレベータを使わずに下までおりますが、その途中途中にも滝のスポットがあります。

帰りは外の階段を下りる

さすがベルナー・オーバーラント三山の氷河からの水量という感じです。そばに近寄るのが怖いくらい。

近寄るのが怖いくらいの水量

写真の通り柵はありますが、以前この柵の隙間から女の子が落ちてしまう事故があったそうです。足元が濡れているので、滑らないように注意しながら歩きました。

下まで降りると、入場待ちの列が長くなっていました。混み合う前に来ることができて良かった。

入場待ちの行列

入り口のレストランでランチを食べた後、路線バスでラウターブルンネン駅に戻りました。海外に出かけると、地元のバスってどうやって乗ったら良いのかわかりませんが、ガイドさんが一緒だったので、運転手さん横のドアから乗り、運転手さんにどこまで乗るかを伝えてクレジットカードで支払いを済ませました。

路線バスでラウターブルンネン駅に戻る

ヴェンゲンからロープウェイ経由でグリンデルワルトへ

ハイキングとしてはバスでラウターブルンネン駅に戻って終了なので、朝乗ってきたルートを逆にたどってグリンデルワルトに戻っても良いのですが、乗り物好きの私としては同じルートではなく一筆書きルートの方が好きなので、前日のハイキングの後にその旨お伝えしてありました。なのでラウターブルンネン駅からクライネシャイデックに向かう鉄道に乗り、まずはヴェンゲンへ向かいました。

鉄道はレールの間のギアを噛みながら急斜面を上って行くので、あっと言う間に標高があがります。

ヴェンゲンに向かって上って行く列車

車窓からは先ほどまで滞在していたラウターブルンネンのU字谷が見えます。

車窓からはラウターブルンネンの谷が見える

ラウターブルンネンから12分でヴェンゲン駅に到着しました。

ヴェンゲン駅

駅前には立派なホテルも。オレンジ色の屋根のホテルはシルバーホルンという高級ホテルです。

ヴェンゲン駅前の高級ホテル

いつか泊まってみたいので、公式サイトのリンクを貼っておきます。

www.silberhorn.ch

次はロープウェイで前日にハイキングで出かけたメンリッヒェンに向かうのですが、その前に少しヴェンゲンの街の中を歩きました。ヴェンゲンはイギリス人が開発したリゾートで、英語が公用語らしいです。オシャレなリゾートという印象を受けました。

ヴェンゲンのメインストリート

私達が向かったのはヴェンゲンの教会です。

こんな塔がある教会です。

ヴェンゲンの教会

なぜ教会に来たかと言うと、ここには絶景ポイントがあります。ヴェンゲンに来たら是非行きましょう。先ほどハイキングしていたラウターブルンネンの谷を一望できるのです。シュタウプバッハの滝もよく見えます。

ラウターブルンネンの谷を一望

ラウターブルンネンの谷を上から眺めた後は、ロープウェイ乗り場に戻ります。こちらのロープウェイでメンリッヒェンに向かいます。前日のハイキングではグリンデルワルト側からロープウェイでメンリッヒェンに来たので、今日は山の反対側から向かうわけです。

メンリッヒェンに向かうロープウェイ乗り場

こちらのロープウェイはなんとゴンドラの屋根にも乗れるんです。

ゴンドラの屋根にも乗れる

この日はゴンドラの行き先は真っ白な雲の中なので、屋根に乗ると濡れそうな感じでしたが、晴れていれば気持ちよさそうです。ゴンドラの中の螺旋階段で屋根にあがるんですね。

ゴンドラの屋根に乗るための螺旋階段

ゴンドラが出発すると、ヴェンゲンの町とその奥にラウターブルネンの谷が見えました。

ゴンドラからの眺め

やがてゴンドラはメンリッヒェンの山頂駅に。前日と同じく雲の中なのがとても残念です。

メンリッヒェン山頂駅

ここからは前日ここに来るために乗ったゴンドラに乗って、グリンデルワルトに戻ります。

ゴンドラでグリンデルワルトに戻る

本日の切符

今日も朝出発時にグリンデルワルトの駅で切符を購入しました。ゴンドラの料金も込みで、41.3CHF(180円で換算すると7,434円)でした。ハーフフェアカードの効力で半額になっています。

この日の切符

お世話になったガイドさん

前日に引き続き、スイス在住20年。NHKなど日本のテレビ局がスイスを特集する際にもガイドとして登場される矢鳴菜都さんに案内していただきました。どこへ行っても菜都さんに挨拶してくる日本人や現地の方がいて、スイスでの有名っぷりを実感しました。一緒にスイスの旅できたことが本当に嬉しかったです。ご本人から顔出しOKと許可をぃただいたので、トリュンメルバッハの滝の階段での1枚を貼っておきます。

菜都さん

菜都さんのガイドを希望の方は、こちらの会社にお問い合わせしてください。またこちらの会社のブログやストックフォトは本当に素晴らしい写真ばかりです。見ているだけでも幸せになります。

funswiss.co.jp

まとめ

前日に続きこの日もお天気がいまいちでしたが、この日は晴れていても滝では濡れるということで、雨でも楽しめるコースでした。ラウターブルネンは最近特に人気で、私も行ってみたいと思っていた村だったので、訪れることができて良かったです。

ラウターブルネンは氷河が削ったU字谷の中にある小さな村です。太陽があたる時間が少ないので、住む人が少ないとのこと。両側の切り立った崖から流れ落ちる滝とスイスらしい風景が魅力となり、全世界から私も含めて大量の観光客が来るので、オーバーツーリズムがこの地でも課題になっています。

さて、グリンデルワルトに入ってこの日が3日目でした。到着日から毎日雨が降っています。さすが雨女姉妹の旅だと思いました。でも4連泊するとまるまる3日間あるわけで、3日あれば1日くらい晴れるだろう、ということで、翌日の4日目はお天気に恵まれました。4日目の模様は別の記事にまとめたいと思います。

関連リンク

前日のハイキングの様子

www.frostmoonweb.com

前年のスイス旅の様子

前年は旅行会社のツアーで訪れました。

www.frostmoonweb.com

www.frostmoonweb.com

www.frostmoonweb.com

www.frostmoonweb.com

www.frostmoonweb.com

www.frostmoonweb.com

 

にほんブログ村 旅行ブログへ
にほんブログ村