2022年10月の四国旅の際に、松山空港から高知の桂浜に向かう途中で泊まった宿です。四万十川に面した宿で、予土線の江川崎駅からも近いので、本数が少ない予土線の旅の途中に泊まるにも、四万十川のアクティビティを楽しむのにも良い立地だと思います。愛媛からも高知からもなかなか距離のある場所に立つ宿ですが、この地にあることがとても今回の旅ではありがたかったので、宿泊記をご紹介します。
ホテル星羅四万十の概要
- 客室数は14室。3階建てで2階と3階に客室がある。四万十川に面して立っているが、お部屋の中には山側のお部屋もある。
- 無料のWifiがあるが宿泊した部屋ではつながりにくかった。
- 食事は一品ずつできたてが運ばれてくるのが良かった。品数が少ないという口コミも見かけたけど、私くらいの年配者には十分だった。
- 江川崎駅まで送迎してもらえるので、公共交通機関のみでも行ける。
- 金曜日の夜に2人1部屋で泊まって、2食付き、1人15,000円くらい。1人旅プランもあり、1人で泊まっている人もいました。(2022年10月時点)
公式サイト
宿泊したお部屋
今回の旅は4人で出かけましたが、夫婦2組だったので、お部屋は2部屋確保しました。ご紹介するのは私が宿泊したお部屋です。
建物は3階建て、宿泊したお部屋は2階の201号室でした。客間は10畳ほどあり、2人でくつろぐには十分なスペース。夕食の間にお布団を敷いていただきましたが、それでも余裕でテーブルと座椅子でくつろげました。
お部屋には洗面とトイレがついています。
部屋の外は奥行きのあるテラスになっています。このテラスがあることで、お部屋の中からだと四万十川の眺めはいまいちです。テラスまで出れば見えるんですけど。
お部屋の中にはテレビ、冷蔵庫、沸かす機能付きの電気ポット、空気清浄機が用意されていました。
エアコンも各部屋に用意されているので、湯上りで暑い時も問題ありません。空調は快適な滞在には重要なポイントです。
Wifiはあるのですが、私たちのお部屋は接続が今一つでした。アクセスポイントから遠い部屋だったのかもしれません。お部屋のコンセントは1か所のみで、2人で宿泊すると充電が必要なデジタルガジェットが増えるので、旦那さんのスマホは洗面台のコンセントをつかってもらいました。
さて、まずはお茶を飲んで、お菓子をいただき一休み。お茶請けのお菓子は高知の青のり煎餅です。お茶は緑茶のティーバッグが用意されていました。
一休みしたらまずは汗を流しに大浴場へ。お部屋には浴衣やタオルが用意されています。こちらを持って向かいます。湯籠の用意はありませんが、ビニールポーチはありました。
お風呂
大浴場は1階にあり、男女別に1か所ずつあります。用井温泉という温泉です。
露天風呂はなく内湯のみですが、女湯にはミストサウナ、男湯にはドライサウナがあります。でも暖簾の入れ替えはないんです。
源泉の泉温が16.8度と低いので、加温していますし、湯量もそう多くはないようで、加水、循環、消毒ALLありの使用状況です。そういわれるとなんとなく塩素の香がするような気もしましたが、手足を伸ばしてお湯につかれるのはとてもありがたいことです。浴室の掃除も行き届いていて、気持ち良く使わせていただきました。
日帰り温泉での利用もできるようで、脱衣所は鍵付きロッカー式です。
脱衣所には基礎化粧品やドライヤーの用意がありました。
大浴場の入り口の前にはくつろぎスペースと、冷水器の用意があります。お部屋の鍵は1本なので、カップルでお風呂に入る時には、こちらのスペースで待ち合わせということもできます。
贅沢ではないけれど十分なお食事
夕食・朝食ともに館内のレストランでいただきます。ガラス張りで朝は日差しが注ぐ明るいレストランです。宿泊しないお客様の外部利用も受け入れているようでした。
夕食
温泉宿の夕食は、席につくとあらかじめ食前酒や多種多様な前菜や、卓上コンロのお鍋などが並んでいますが、こちらの宿は何も並んでいないので、まずはお品書きを見てどんなお料理が出てくるのかを確認します。
夕食がスタートすると、まずは前菜としてカシューナッツ豆腐が運ばれてきました。テーブルにポツンとこの器だけは少し寂しい感じもしますが、お豆腐そのものは美味しかったです。
こちらの宿は海に面してはいませんが、高知県の宿なので、高知らしくお造りはカツオのたたきです。薬味とともにいただきました。
続いて四万十川の鮎の塩焼きです。これはこの土地らしいですね。焼き立ての熱々が運ばれてくるのも嬉しいです。小ぶりな鮎なら頭からバリバリ食べてしまう私ですが、スタッフの方に聞いたら、少し大きめの鮎で骨がしっかりしているので、頭からはやめた方が・・・というアドバイスをいただきました。
続いて蒸し物です。こちらも熱々が出てきました。
天ぷらは青のりの天ぷらが美味しかったです。
陶板焼きは豚肉です。お料理のプランはいくつかあるようで、隣のテーブルの人たちは牛肉でした。
地元のお米とお吸い物。なんとなくお漬物が欲しかったです。
最後に抹茶ケーキがでてきました。
厨房が近いので、できたてを一品ずつ運んで来ていただけるのがとても良かったです。珍しい食材や贅沢なお料理はありませんし、量も若い人には少し不足かもしれませんが、私のような還暦近い世代の人にはこれで十分です。
朝食
朝食も前日の夜と同じ席で。あまり急ぐ旅でもなかったので8時半のお食事です。こちらも豪華さはないけれど、これで十分です。真ん中のお皿は干物を焼いて載せます。
干物はあまごという川魚で、体に朱色の小さな斑点があるのが特徴のお魚です。
館内・周辺
この辺りは星がきれいにみえるのだそうで、ウッドのテラスがあり、椅子も置いてあります。昼間に四万十川の景色を眺めるにも良いです。タバコを吸う人は、このテラスのはじっこか、エントランスの外で吸います。
宿の近くの天文台で星を見る、というアクティビティもあり申し込んでいたのですが、この日は夕方から雲が出てしまい、星は見えないということで、キャンセルしました。天文台にはホテル横のやや急な階段を上って行くとあります。
こう言ってはなんですが、こちらの宿、かなり辺鄙なところにあります。松山空港から車で2時間弱、高知からも遠いです。が、そんな田舎ですが、建物はコンクリート打ちっぱなしの壁や光がふんだんに降り注ぐ吹き抜けがあったりして、なかなかスタイリッシュな建物でした。
2階からフロントを見下ろしたところ。
エントランスから建物を撮影するとこんな感じですが、
ホテルの公式サイトの写真は四万十川側から撮っていて、素敵でした。ホテルの背後に見える三角屋根の円形の建物はホテルとは別の施設です。
※公式サイトのお写真をお借りしています
アクセス
今回は4人旅だったこともあり、松山空港からレンタカーで向かいました。2時間くらいで到着できます。三間インターで高速を下りた後は一般道ですが、センターラインのある国道で、交通量は多くなく、走りやすい道路でした。
公共交通機関の場合は、予土線の江川崎駅が最寄り駅で、宿の無料送迎をお願いすることができます。お天気が良くて歩くのが苦にならないのなら、四万十川の流れを見ながら歩いて行くのも良さそうです。四万十川を渡ると上り坂になります。
この宿の周辺には何か所かレンタサイクルを借りられるスポットがあります。駅でも借りられて、24時間貸し出しというプランもあるので、多少の上り坂は苦にならないのであれば、レンタサイクルと言うチョイスもあるかもしれません。
まとめ
静岡から泊まりに行くにはかなーり行きにくい場所ですが、鉄道の旅が好きな私としては、予土線乗車の途中に利用できる宿が見つかり、大変嬉しいです。泊まってみると、単なる通過点として泊まるにはもったいない環境でした。四万十川沿いのサイクリングや、カヌーなどのアクティビティを楽しむにはとても良い立地です。鮎釣りのシーズンになると、連泊して釣りを楽しまれるお客さんも多いのだとか。そういえば出川さんの番組もこちらの宿に来ていたようで、写真がフロントに飾られていました。
決して贅沢な宿ではないのですが、四万十川を楽しむには快適でコスパも良い宿だと思いました。お部屋のWifiがもっとスムーズにつながり速度も出るのなら、ワーケーションにも良いと思える環境でした。