急に「今度の週末に温泉につかりたい」と思うことありますよね。そういう時は、交通費と宿泊費はあまり高くない方が良い、移動で疲れたくない、と考えるので近場の温泉を探します。楽天トラベルで近場の宿を探していたら、土曜日の夜に一人泊で2食付でも9,766円というお安い温泉宿を発見。しかも部屋数が20室以下。伊豆熱川温泉にある「潮風旅館」という宿です。口コミの数はまだ多くなく、内容も賛否両論あり、良いのかいまいちなのかはっきりしません。私が泊まった印象はビミョーというのが正直なところ。私の印象をまとめてみました。(2019年6月泊)
全く連絡がとれない宿
予約をしたのは宿泊日の5日前。私は苦手な食材があるので、宿泊する3日前くらいに宿に電話をするか、メールでそのことを伝えるのですが、今回何度電話しても全く相手が出ないのです。宿のホームページのお問い合わせフォームで送っても返事は来ません。もしかして廃業してしまったのかしら・・・という心配も。こちらの宿の場所をグーグルのストリートビューで見ると、廃業したホテルが並んでいる映像だし・・・。まぁ伊豆熱川なら仮に廃業していて泊まれなくても、その日のうちに帰宅できる距離なので、出かけてみることにしました。
アクセス
伊豆急の伊豆熱川駅から徒歩10分かからずで到着。伊豆熱川温泉は駅前が温泉街(と言っても飲食店は少ない)なので、鉄道でのアクセスは悪くないのです。以下の地図では駅の山側から歩きだしていますが、駅の海側の出口から歩くのが近いです。海に向かって急な坂を下っていきます。
海に出たら海に沿って左手に進むと3軒同じような鉄骨の建物が見えてきます。手前から2軒目が「潮風旅館」。ちなみに両隣は廃業したホテルで今は廃墟です。
本当に目の前が海です。車で来た人は建物と海の間に停めることになりますが、これは風が強い日には波をかぶる可能性がありそうな距離です。
ここまで駅からはかなりの急坂を下りてきました。帰りはその急坂を上ることになります。帰りは駅まで距離はないのですが、息切れしました。
チェックイン
玄関を入るとドアが開いたので廃業にはなっていないようです。靴を脱いでいたらフロントの奥からスタッフが出てきてチェックインです。言葉の感じから中国人スタッフかな? 宿帳のようなものを書きますが、氏名と電話番号のみ。チェックインの時に精算します。夕食と朝食の時間を聞かれます。夕食は18時、18時半、19時からチョイス。朝食は7時半から9時まで。
チェックインすると、受付してくれた人が部屋まで案内してくれました。乗ったエレベーターもボタンの感じが古さを醸し出していました。
お部屋
部屋は3階の305号室。ドアを開けると、踏み込み、次の間に続いて10畳の和室に広縁という、広さは十分なお部屋です。お布団は最初から敷かれていて、チェックイン後、ホテルのスタッフが部屋に入ってくることはありません。
海に面しているので、眺望もよいです。この日は雨で景色がイマイチですが、晴れていれば青い海と伊豆諸島が見えるでしょう。
アメニティ
浴衣、バスタオル、浴用タオル、部屋にお風呂があるせいか、バスマット、それぞれが2枚ずつ用意されていました。私は一人泊なので、バスタオルが2枚あるのは助かりますねー。案内にタオルは2枚目からは有料と書いてあったけれど、部屋に用意されていたのは使っても良いのだと思いつかってしまいました。
口コミで「部屋のタオルは厚くてお風呂で使いにくい」と書かれていたので、実はお風呂用のタオルは持参しましたが、ちゃんと薄手のタオルも用意されていました。改善されたのか、口コミを書いた方が洗面台にある歯ブラシやレディースセットなどが入った引き出しの中に入っていたのに気付かなかったのか、どちらかでしょう。
ただ、バスマットはこんな感じにほつれたままでした。
お茶セット、ポット、冷蔵庫
お茶セットは緑茶のティーバッグが2つ。お茶請けのお菓子はありません。まぁ土曜日の夜に1万円しない宿なので、お菓子はなくても良しとしましょう。たぶんお菓子ないだろうなと思い、家から持ってきたお菓子を食べました。
ポットは沸かし機能はありますが保温機能はないタイプ。ちょっと内部の底の汚れが気になるけれど、沸騰させたお湯でお茶を飲むくらいなら大丈夫でしょう。毎度沸かせば熱いお湯が手に入るのは助かります。
冷蔵庫は冷蔵機能のみの冷蔵庫。ドアのパッキンがはみ出していたり、取っ手が割れていたりと、年季を感じます。
中もものすごい霜がついていてびっくりしましたが、お茶や水を一晩冷やすだけなら目をつぶろう、という感じです。
Wi-fiとコンセント
Wi-fiはサクサクつながってこの宿の設備の中では優秀です。宿のホームページにWi-fiがあると書いてあり、熱川温泉はすることもないので、最初からブログでも書こうと思い今回はパソコンを背負ってきました。PWは案内書の中に書いてあります。
コンセントはテレビ台の横にあり、スマホやデジカメの充電も問題ありません。
Wi-fiやコンセントの数がしっかりしているのはありがたいです。スタッフが中国人のようでしたが、こういうところは海外の方の方が感度が高いのかも。日本の昔ながら旅館ではWi-fiありません、とかコンセントも1か所しかありません、なんてことがまだあります。
水回り
部屋には洗面台がついています。が、部屋にドライヤーはなく、部屋で使いたい場合はフロントで借りるシステムです。
なぜか鏡の後ろにも照明が仕込んであり、時々何色かの照明がピカピカと光る謎の照明となっていました。
部屋のトイレは狭いけれど、ウォシュレット付きでした。
部屋のお風呂
部屋にはお風呂もついていて、こんな木の風呂桶でした。大浴場があるので部屋のお風呂は使いませんでしたが、風呂桶内にすのこが転がっている様子を見ると、入る気がちょっと失せます。
エアコン
エアコンは新しいのがドーンとついていて、よく効きました。夏に向けて湿度が高い日だったので、一晩中つけて寝ましたが、寒すぎず暑すぎず快適でした。
お風呂
お風呂は建物の最上階に2か所あります。片方には露天風呂がついています。男女入れ替え制。到着した時には露天風呂がある方が男湯でしたが、まだほかにお客さんがいないとのことで、親切にも暖簾を入れ替えてくれて、到着した日に露天風呂に入ることができました。
露天風呂付き岩風呂
脱衣所はこんな感じ。鍵付きロッカーはありません。エアコンもなかったと思います。この日はちょっと蒸し暑くて、せっかく温泉で汗を流しても、お風呂から上がった時にまた汗ばんでしまうのがちょっと困りました。
脱衣所に入ったのは15:30くらいでしたが、時計はこの通り止まっていました。
脱衣所にはドライヤーが1台。他に歯ブラシとかコットンのセットがありました。アロエ系の化粧水や乳液の類もありました。
で、こちらが浴室です。岩風呂ですね。
お湯はかなり熱め。熱川温泉は源泉がかなり熱いので、加水して温度調整しています。こちらの宿も「加水しています」と脱衣所に表示がありました。でも温泉成分表は気が付かなかったなぁ。お湯は透明でなめるとしょっぱい味がしました。
内湯がかなり熱くてゆっくり入っていられなかったので、露天風呂に行ってみました。
内湯から直接露天風呂に行けます。露天風呂は内湯より小さくて3人入ったらいっぱいという大きさです。お湯の温度は内湯よりはやや低めですが、それでもかなり熱く感じました。屋根がないので雨天の日はちょっと入りづらいです。
建物の間から海をわずかですが見ることができます。
内湯に洗い場が4か所ありました。椅子がものすごく低くて使いづらかったです。またシャワーのお湯が出るまでにはかなり時間がかかりました。これは他にお客さんがいなくてお湯の配管が冷えていたからなのかも。
洗い場には、シャンプー、コンディショナー、ボディソープが用意され、洗顔フォームもありました。
隠れ家のような大浴場
もう一方のお風呂「隠れ家のような大浴場」という名前のお風呂です。窓がないのでかなりもわっとした蒸気を感じます。こちらもお湯はかなり熱い。ちょっと入っただけで体の表面が真っ赤になりました。
洗い場は3か所。先ほどの岩風呂の洗い場とはシャワーのつくりが異なり、レトロ感あるシャワーでした。
実はこちらのお風呂に来たら、私以外にお客さんがいて脱衣所の撮影はできませんでした。が、このお客さん、ちょっと謎なんです。チェックインの時に私以外にもう一組お客さんがいることは知らされましたが、翌日の朝食で一緒になったのは男性一人のみ。となると、私以外のもう一組のお客さんはこの男性だとすると、お風呂であった女性はいったい何者なのでしょう???ホテルのスタッフかな。なんとなく日本人の雰囲気ではなかったのですよ。
浴室入り口前に置かれた荷物に興ざめ
ところで大浴場の入り口にはこんな物が置きっぱなし。レンガブロックとセメントです。こんな所に置きっぱなしにしておかなくてもねぇ。
食事はかなり残念
土曜日の夜でも1泊2食で9,766円ですから、食事に期待はできません。で実際のところは、予想通りかなり残念な内容でした。食事は夕食・朝食共にフロントの目の前のレストランでいただきます。
海が見えたりして雰囲気は悪くないです。
レストランの奥にはバーコーナーもありましたが、全く営業はされていません。
夕食
お刺身も天ぷら、金目の煮つけがメインの食事ですが、お刺身も天ぷらもスーパーで買ってきたものを皿につけ、天ぷらは電子レンジで温めました、という感じの夕食です。天ぷらの中にかき揚げ場ありましたが、私がたまにスーパーのお惣菜コーナーで買うような、丸くぎゅっと固めて様なかき揚げでした。
最初からお味噌汁もデザートも並んでいて、ご飯は炊飯器から自分で好きなだけよそるスタイル。そこに一緒にお茶やお水もおいてあります。驚くべきことにドリンクのメニューがありません。私はお酒は飲まないのでお茶かお水があれば十分ですが、食事には必ずアルコールが欲しい方には向かない食事です。
最初からすべて並んでいるのでスタッフがテーブルに来ることはないのですが、なぜかレストラン内を知らない人がパタパタと行ったり来たり。この人は誰???お風呂に続いて謎の人です。家族なのかな。
朝食
朝食も時間にレストランに行くと、ごはん以外はすでにテーブルにセットされていました。これまたスーパーで買ってきたものを並べましたという感じの食事で、味気ない。ご飯は昨夜と同じく、自分でよそります。朝食のお茶は急須にティーバッグが入ったものが置いてあって自分で注ぐのですが、湯呑みについだらほとんど白湯でした(笑)。
昨夜はレストランの中で一人きりで食べたのですが、朝食の時には男性が一人いました。ということは、この土曜日の夜に泊まったお客は2人だけ??? だとすると、昨夜お風呂で会った女性は誰だったのか、ますます謎です。
まとめ
近場の温泉でのんびりしよう、と思って土曜の夜でも一人泊OKで2食付いて1万円以下という宿を見つけて泊まってみましたが、なんだか落ち着きませんでした。何が落ち着かない原因なんだろう?と考えてみると、あまりに宿のスタッフが少ないことが要因かも。少ないというか、一人しかいません。ビジネスホテルだって、もうちょっと人の気配がありますよ。スタッフとして働いていない人物は見かけましたが、あの人たちは何だったのか。お掃除が甘かったり、事前に何度電話してもつながらなかったのも、宿としてどうなのかな、と思います。前日にキャンセルする事態になっても、連絡つかないのでは困ります。それでキャンセル料100%取られても困るし。次回熱川に来た時に泊まるか?と聞かれると、パスしたいが本音です。でもね、フロントにいた女性はホントに一生懸命で親切でしたよ。この点は二重丸です。