2024年9月にロンドンを訪れました。私にとっては初めてのロンドンです。今回の旅は妹と2人だけの個人旅行で、飛行機とホテルは自分で手配しました。全体としては4泊6日の行程でした。こちらの記事はロンドン到着翌日、旅の2日目、Day2の記録です。
プライベートガイドさんと4時間の市内観光
妹は30年くらい前にロンドンを友達と訪れていますが、あんまり記憶にないらしい。私にとっては初めてのロンドンだったので、ベルトラでプライベートガイドさんを探し、代表的な観光地を案内していただくことにしました。
ビッグベン
ビッグベンはロンドンのシンボルの1つと言っても良いでしょう。ビッグベンは下の写真の右端の塔の中にある時計の鐘のことです。ビッグベンが収まっている塔はエリザベスタワーと言います。塔の左側の建物は国会議事堂です。
上の写真はウェストミンスターブリッジから下りられるテムズ川沿いの遊歩道から撮影しています。この遊歩道は聖トーマス病院にも隣接していて、壁にはコロナ禍で亡くなった方の名前が記されたハートのシールが貼られていました。
ロンドンアイ
ビッグベンがある国会議事堂すぐ横の橋、ウェストミンスターブリッジを渡る時に、ロンドンアイがよく見えます。日本の観覧車と比べると一つ一つのゴンドラというか、カプセルが大きく、30人くらいが一度に乗れるそうです。カプセルは38個ありますが、番号は1から39番までふられています。なぜなら13番のカプセルは縁起が悪いということでないからです。
乗ってみようかなー、とも思ったのですが、予約しないと行列に並ぶことになるし、意外にも夜はやっていなくて18時くらいに終了してしまい、乗りに行ける時間がなくてあきらめました。
乗車する場合は事前予約を強く勧められました。その方が安くて待ち時間もないそうです。
トラファルガー広場
ウェストミンスター駅から地下鉄に乗ってやってきたのはトラガルファー広場です。今回のガイドツアーでは公共交通機関で移動するので、乗り方も教えてもらえます。ロンドンの地下鉄はクレジットカードのタッチ決済が使えるので、海外からの旅行客にはとても便利です。日本も観光立国を目指すのなら、タッチ決済の導入はMUSTでしょう。
高さ44mの円柱の上に立つのは、ナポレオン率いるフランス軍との戦いで勝利したネルソン提督の像です。
この円柱を囲むように、三越で見かけるようなライオンが4頭鎮座していました。
広場の奥にはナショナルギャラリーの建物があります。
トラガルファー広場の隣には、ハリーポッターの映画で登場するグリンゴッツ魔法銀行の建物があります。
路線バスにも乗車
外国で路線バスに乗るのは、私にはハードルが高いのですが、ガイドさんが一緒だったので次の目的地まではバスを利用しました。
停留所に停まっていたのは古いタイプのバスで、このタイプは車掌さんがいることもあり、通常の運賃にプラス3ポンドかかります。せっかくなのでクラシカルな車体のバスに追加料金を払って乗ってみました。
ロンドン市内を走るバスはみんな2階建て。眺めが良くて路線バスでも楽しめます。
シティとの境界に立つドラゴンの像もありました。
セントポール大聖堂
セントポール大聖堂は大きなドーム屋根が特徴です。こちらではダイアナさんと当時のチャールズ皇太子の結婚式が行われました。王室の冠婚葬祭というと、ウェストミンスター寺院もよく舞台になりますが、セントポール大聖堂の方がお客さんをたくさん収容できるということで、ダイアナさんとチャールズ皇太子の結婚式はこちらで実施されたとガイドさんから伺いました。
大聖堂のドーム部分は上ることができます。下の写真の赤い矢印の所に出ることができ、ガイドブックによるとテムズ川やロンドンの街並みを見渡せるそうですが、一番上のテラスには523段の階段を上る必要があります。今回は建物の中に入りませんでしたが、中の装飾も魅力的だったので、もし次回ロンドンに来る機会があれば、入場して見学してみたい建物の一つです。
セントポール大聖堂の前にはアン女王の像が立っています。
ロンドン塔
セントポール駅から再び地下鉄に乗り、ロンドン塔へ。ロンドン塔は要塞として建設されたことに始まります。なので城壁には弓矢を打つためのスリット式の窓が残っていました。内側から外の敵を狙えるけれど、外からこの隙間を抜けて中の人を射ることができるのはゴルゴ13か赤井秀一くらいでしょう。
その後、一時期は王室の居城にもなりましたが、牢獄として使われた歴史が長いです。
城壁の周囲を歩くと、動物の像が置かれていますが、ロンドン塔が動物園だったこともあるのだそうです。
テムズ川側に回ると、トレイターズ・ゲートがあります。牢獄として使われていた頃は、囚人がテムズ川からこの門をくぐり塔内に入っていたのです。
キャサリン・ハワードもアン・ブーリンもこの門を通って投獄されたそうです。旦那さんが買ってくるビックコミックオリジナルで連載中の「セシルの女王」の中にも登場していたので、名前に聞き覚えがあります。
ロンドン塔近くの建物にかつての国王のイラストがありましたが、矢印の王様がヘンリー8世だと、セシルの女王のおかげですぐわかりました。
テムズ川側に回ると、ホワイトタワーと呼ばれる玉ねぎ頭の塔が見えます。こちらには日本の甲冑も展示されているらしいです。
タワーブリッジ
跳ね上げ式の橋が特徴の橋はタワーブリッジといいます。ロンドン塔のテムズ川側に来ると、タワーブリッジもよく見えます。この橋もロンドンを代表する建造物なので、この橋をロンドンブリッジと思っている方もいるかもしれませんが、ロンドンブリッジは別の橋です。
船での物流が盛んだった当時は、一日に50回ほど橋が上がったそうですが、今は上がることは少なくなりました。橋を上げてもらって船を航行させるには事前の申請が必要なので、こちらのサイトで何時ごろどの方向から船が通るかを確認できます。橋が上がっているところを見たい方は事前にチェックしてから出かけましょう。
タワーブリッジは橋が二重になっていて、上の方にかかっている橋は床がガラス張りになっている部分があり、なかなかスリリングなのだとか。次回来たら是非渡ってみたいと思います。下の写真は3日目にテムズ川を航行する水上バスから撮影しました。
イギリス首相官邸
タワーブリッジ・ロンドン塔を見た後、地下鉄でウェストミンスター駅に戻りました。ウェストミンスター界隈は国会議事堂があったり、外務省があったりと、ロンドンの永田町ともいうべき場所。最後に訪れたのは首相官邸です。
と言っても官邸前の通りは封鎖されていて、柵の外から眺めるのみです。
パーラメントスクエア
パーラメントスクエアは国会議事堂の前にある広場で、チャーチル首相の銅像や、イギリスゆかりの人物の銅像が広場を囲んでいます。下の写真の左に並ぶ銅像の一番奥がチャーチル首相の銅像の後ろ姿なのですが、頭に鳥がとまってちょんまげのように見えて、徳川家康像かと思いました。
今回利用したガイドツアーについて
今回お願いしたプライベートガイドさんはベルトラで探しました。2人で1人のガイドさんをお願いし、1人当たり90GBP(だいたい18,000円)。
予約が確定すると、ベルトラを通じてガイドさんから行き先の希望をたずねるメールがあり、事前に希望を伝えることができました。そうすると当日はあらかじめガイドさんがプランを持ってきてくれるので、とても効率よく回れました。
自分でゼロから観光場所を考えるとなると、どこに行こうか、どの交通機関で行こうかとか、どの順番で回ろうかなど考えなくてはならず、初めての場所では非効率なこともままあります。4時間のツアーでロンドンの街の様子や位置関係もつかめて大変良かったです。
移動の途中で地下鉄に乗ったり路線バスにものりましたが、4時間のほとんどを歩いていたので、1万歩以上歩き、足がかなり疲れました。
ウェストミンスター寺院見学
ガイドさんと分かれたあと、ランチを食べにパブに行ったのですが、ちょうど平日のお昼時で混雑していたので、先にウェストミンスター寺院に行くことにしました。ビッグベンがある国会議事堂のすぐそばにあります。
入口はバラ窓の下にありまして、御覧のように行列しています。ベルトラのガイドさんと事前にやりとりした際、チケットは事前にネットで購入しておく方が良いとのことで、ベルトラで購入しています。時間が指定されていて、私は14:00の分を購入しましたが、13時頃行っても入れてもらえました。時間指定はあまり厳密ではないのかも。ただ一日の入場人数に上限があるようで、その上限を超えるとチケットの購入ができないようです。下の写真の右端に青いテントがありますが、ここで手荷物検査があります。
入り口を入るとすぐにガイドリーダーの貸し出しがあるので借りました。こちらは入場料に含まれているようです。チケットの案内にはガイドリーダーを聞くためのイヤフォンを持参するように記載がありましたが、オーバーヘッド型のイヤフォン付きで貸してくれました。音声はいろいろな国の言葉が用意されていて、もちろん日本語もあります。ガイドリーダーは音声だけでなく、寺院内のマップや見どころを映像で紹介してくれたりします。
まずは入り口入った所です。入り口の真上にもバラ窓がありますが、反対側にもバラ窓があるのがわかります。
ガイドリーダーに従い、まずは右に進んで北の側廊から見学しました。
寺院内部の床下にはたくさんのお墓があり、見学者はお墓の上を歩いて見学しますが、唯一お墓の上を歩けない場所があります。それが無名戦士の墓です。
無名戦士の墓で折り返します。この付近の天井はイギリス国内の教会の中では最も高く、31mほどあるそうです。アーチ型の天井が美しいです。
こちらをくぐって奥に進みます。
こちらは聖歌隊席。奥の方に見えるのは主祭壇です。
こちらが主祭壇で、周囲の床より一段高くなっています。祭壇に目が行きがちですが、床も「コスマテスク装飾の床」と言う大変価値あるものです。チャールズ国王の戴冠式もまさにこの場所で行われました。
素晴らしい床については、こちらをご覧ください。
コスマテスク装飾についてはこちらの記事も勉強になります。
主祭壇を見学した後は、主祭壇を取り囲む各部屋を見学して回ります。この中にかつての王や女王が眠っているかと思うと、とても厳かな気持ちになります。
こちらはヘンリー7世の霊廟で、天井の装飾が素晴らしいです。
寺院内には本当にお墓だらけで、二重三重に埋葬されている部分もあるようです。すでに満室なので、エリザベス女王はウィンザー城に埋葬されたのでしょう。
寺院内をぐるっと見学し、主祭壇付近に戻った所で、ガイドリーダーを返却します。バラ窓が美しい。
出口の横には戴冠式の時に使われる椅子が展示されています。ガラスの壁で守られていて近づくことはできません。
ウェストミンスター寺院訪問時の注意点
初日の観光の中では、唯一建物の中に入りました。私が感じた注意点を書いておきます。
事前にチケットを購入しておく
オーバーツーリズムのロンドンでは、どこに入場するにも事前の予約やチケットの事前購入が必要です。当日券もあるとは思いますが、一日の上限を超えると入場できない可能性もあるので、訪問日が決まったら早めにチケット購入した方が良さそうです。
公式サイトからも購入できますが、私はベルトラから購入しました。公式サイトはこちらです。
写真撮影はできるのか?
以前は内部の撮影は不可でした。今も公式サイトの日本語版のQ&Aでは撮影不可の記載がありますが、英語版のサイトでは撮影はOKになっています。ただ三脚や自撮り棒の使用は不可です。
ウェストミンスター大聖堂と間違えない
ちなみに、バッキンガム宮殿の近くにウェストミンスター大聖堂というのがあり、混同しやすいので注意です。まったく別の建物です。ガイドさん達はウェストミンスター寺院のことは、「ウェストミンスター アビー(Abbey)」と呼んでいました。タクシーを利用する時には、「ウェストミンスター アビー(Abbey)」と言うのが良いでしょう。
パブでランチ
この日は午前中から徒歩と公共交通機関での観光だったので、13000歩ほどあるいています。正直かなりへとへと。ランチをとっていなかったので、ウェストミンスター寺院の見学をしたあと、近くのパブでランチを食べました。パブでの飲食はイギリスの名物でもあります。私にとってもパブ初体験でしたが、午前中のガイドさんに利用方法を聞いていたのでスムーズに利用できました。利用したのはWestminster Armsというパブです。
こちらのパブは1階はカウンターのみでカウンターでは食事はできませんでした。2階にテーブルがあり、食事をしたい私たちは2階に上がると、2階には2階のスタッフがいて、飲み物も食事もそのスタッフに注文しました。イギリスと言えばフィッシュアンドチップスなので2人で1皿を注文しました。なかなか美味しかったです。ノンアルドリンク2本とフィッシュアンドチップスで27GBP、約5100円。円安で高価なランチでした。
以上、ロンドン旅行Day2の記録でした。