鉄道と自転車でプチ冒険に出よう

主に鉄道で行く温泉を楽しみ、旅の記念にマンホールの捕獲を楽しんでいます。宿の宿泊記やマンホールカードを紹介しています。

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隠岐の島旅、高さ257mの摩天崖の絶景を陸からも海からも楽しもう

島根県の沖合約60kmほどにある隠岐はユネスコ世界ジオパークにも認定されているだけあって、地球の営みを感じられる景色が楽しめます。中でも西ノ島にある摩天崖の景色は圧巻で、隠岐を代表する絶景スポットです。摩天崖を歩いて陸からの絶景を楽しみ、観光船では海からの景色も楽しみましたのでご紹介します。

摩天崖はどこにある?

隠岐は大きく分けて島前(どうぜん)・島後(どうご)の2つに分かれていて、島前には有人の島が3つあります。下の地図では左下の島3つが島前という地域です。島後は右上のまるっこい島で、空港は島後にあります。

摩天崖は島前の西ノ島という島の北西側にあります。

島前の3つの島に囲まれた内海は湖のように穏やかなのですが、島の外側は日本海の荒波と季節風にさらされて浸食がすすみ、島の内側と外側ではまったく景色が異なるのが島前の3島の特徴です。

摩天崖とは

日本海の荒波によって垂直に削られた高さ257mの断崖絶壁で、繰り返される火山活動により、溶岩が何層にも重なった地層を見ることができます。高台から眺めると荒々しい絶壁と透明度の高い海のブルーとのコントラストがとても美しいです。

展望台からの摩天崖の眺め

日本海に面した海岸はそそり立つ断崖絶壁ですが、崖の上は放牧場になっていて、牛や馬がのんびりと草をはむ姿が対照的です。

崖の上は放牧場

摩天崖は自分の足で歩いて陸から楽しむこともできれば、観光船に乗って海からも楽しむこともできます。

観光船からも楽しめる

摩天崖トレッキング

トレッキングのルートはだいたいこちらの図の通り。赤い線が下りで、一番下の国賀浜まで下りたら、少しだけ駐車場まで登ります(青い線)。

トレッキングルート

タクシー送迎が便利

展望台付近に駐車場があり、車で上がることができます。レンタカーで行くと、下まで歩いて降りた後にまた車の所まで登らないとならないので、私達はタクシーを利用しました。下まで歩くのに1時間ちょいなので、1時間半後に下の駐車場にまたお迎えに来てもらうプランでした。

摩天崖展望台駐車場から展望台まではほぼフラット

駐車場でタクシーを降りた後、駐車場横のトイレで借り、身支度を整えていざ出発。

駐車場には簡易型のトイレあり

下の写真の遠くに見える東屋が展望台で、アップダウンはほとんどないので、気楽に歩いて行けます。

展望台まではほぼフラット

展望台までの間に大きな牛が2頭いて、ちょっとにらまれた気がして怖かったです。放牧されている牛や馬には近づかない、驚かさない、触らないのがルールです。

牛ににらまれた気がする

展望台に着くと、この眺めです。ホント、絶景です。

展望台からの眺め

摩天崖遊歩道を下る

遊歩道を降りて行きます。下まで1.5キロほど。

ここから下りのトレッキング

ずっと草地を歩いて行く感じで、出だしは少々急斜面です。急斜面を降りたあたりには馬の親子がいるのも見えます。

斜面を下る

コケルとねん挫しそうなので、用心のためにトレッキングポールを使いました。馬の親子がいる緩斜面まで下りてきました。マイカーやレンタカーで来た方は、この斜面を登り返すことになり、それはちょっと大変かも。私達は下でお迎えなので楽ちんトレッキングです。

最初の急斜面を下ったところ

案内表示に従って下っていきます。

遊歩道に案内あり

なんとなく踏み跡もついているので、迷いません。景色がきれいなので、ついつい見とれながら歩いてしまいますが、放牧されている牛や馬がいるので、かなりの数の落とし物もあります。ほとんどが乾いていますが、やっぱり踏みたくはないですから足元にも注意を払いましょう。

景色を楽しみつつ足元の落とし物にも注意しつつ歩く

急斜面と緩斜面が繰り返される遊歩道を歩いて行きます。半分くらいまで来たかな?摩天崖を横から見ることができます。海の透明度が素晴らしいです。

横から見る摩天崖

眼下の遊歩道にも馬の群れが。退いてくれるのかしら、と思いつつ下っていきます。

遊歩道に馬の群れ

遊歩道を下っていくと、お馬さんたちは脇によけてくれました。

お馬さんの群れ

ここからまた少し坂道を下ると、通天橋と呼ばれる岩の架け橋のような地形が見えてきます。

通天橋

ここまで来ると、海岸まではあと少しです。

下りてきました

下りたところには国賀神社があります。この日は穏やかなお天気でしたが、冬の荒波が打ち付ける季節はどうなっているのでしょう。

国賀神社

このあたりの景色は五能線の行合崎海岸を思い出させてくれます。

海岸の景色

一番下まで下りたら、タクシーのお迎えが来てくれる駐車場までは少し上ります。こちらの駐車場にはバス停もあり、路線バスでここまで来ることができます。なので、ここでバスを降りて、摩天崖の上まで上って降りて来て、またバスで帰るということもできますが、結構くたびれそうなので、今回私たちが利用したようにタクシーでのアクセスが便利です。ちなみに別府港から摩天崖の上の駐車場までは20分くらいで3700円ほどでした。下の駐車場からは観光船が発着する浦郷港まで10分くらいで1000円ほどです。

駐車場にはバス停も

定期観光船で海からの摩天崖を楽しむ

摩天崖は海からの観光も可能です。観光船のコースは以下のようにいくつかありますが、私が行った時はAコースのみで、1日4回運行されていました。
観光コースのマップは国賀めぐり定期観光船のサイトより引用しています。

https://www.okikankou.com/wp-content/themes/okikanko/assets/img/kankosen_course_map.svg

西ノ島の浦郷港から観光船は発着します。他の島との連絡船は別府港に着くので、西ノ島以外から来る場合は、別府港から路線バスやタクシーなどで浦郷港まで移動が必要です。私達は摩天崖トレッキングの後、タクシーで浦郷港に行き、観光船の後に路線バスで別府港に戻りました。乗船料は3000円。では出発です。こちらの船で行きました。平日ということもあり、私達含めてお客さんは4人。貸し切りに近いですね。

こちらの観光船で出発

観光船は室内の客席もありますが、お天気良かったので後部の甲板席に座って楽しみました。

海風に吹かれて気持ちいい

摩天崖は内海に面する浦郷港とは反対側にあります。ぐるっと島の周囲を回るのは時間がかかるので、日本海につながる運河が作られていて、その運河を通って港の反対側に出ます。

運河通行中

運河を抜けると砂浜の海岸が右手に見えます。夏は海水浴場になるのだそうです。水がとてもきれいなので、私も泳ぎに来てみたいです。

外浜海水浴場

海水浴場を後にして間もなく、日本海に面した海岸が見えてきます。この辺りは海に近い部分の岩が白っぽいです。

白っぽい岩肌の海岸

やがてそそり立つ岩の崖が見えてきます。黒っぽい崖もあれば、白っぽい崖もあり、おそらく岩の種類が違うのでしょう。船長さんがかなり詳しく説明してくれるのですが、エンジン音や風の音でスピーカーからの音声がよく聞こえなかったのが残念。

いろんな色の岩壁

ここの崖は白い岩でできていて、豆腐岩と言うそうです。

白っぽい岩の崖

摩天崖の手前には鬼が島。ちょっと狭い水路にも船は入っていきます。

鬼が島へ

ここには鬼がいるのだそうで、鬼の顔のように見えますか?

鬼の顔?

海の中には鬼の金棒の岩もありました。

鬼の金棒

船は鬼ヶ島を後にして摩天崖に向かいます。

高さ257mの摩天崖

午前中はこの崖の上を下ってきたんですねー。馬の姿も確認することができました。

午前中下ってきた崖の上

トレッキングの最後に見た通天橋も海から見ることができます。

海から眺める通天橋

この辺りから奇岩や洞窟が連続します。こちらは観音岩。

観音岩

岩壁にはいろいろな色の層があります。

模様が描かれたような岩の層

赤い壁もありました。

赤い岩の層

この観光船のハイライトは洞窟への進入です。ただ気象条件や波の状態が良くないと入れません。この日は今年になってまだ10日程度しか入れていないという明暗の岩屋(あけくれのいわや)に入ることができました。

明暗の岩屋

洞窟の幅に合わせて船を造ったというだけあって、ほぼギリギリのサイズで、時々船が岩肌にぶつかります。手や顔を船外にはださないよう何度も船長さんがアナウンスします。

水路はギリギリ

洞窟の入り口からかなり奥まで進んできました。この後入り口が見えなくなったところで船のライトを船長さんが消すと、もう真っ暗闇でした。

洞窟の入り口がかろうじて見える

この後さらに船が奥に進むと少し開けた場所に出て、そこで船が切り返して最後はバックで日本海に戻ります。バックする時は排気ガスがもろに甲板席に届くので煙いです。

切り返してバックで洞窟の外に出る

無事岩屋の外に出てきました。

無事岩屋を脱出

この後は北ルートを浦郷港まで20分ほどで戻りました。

別府港へは路線バスで戻る

浦郷港到着から20分ほどで、別府港に向かう路線バスがやってきました。隠岐を旅していて思ったのは、観光船や島を結ぶ内航船、路線バスの時間がうまく設定されていると思いました。私のような観光客には嬉しい配慮です。

路線バスで内航船が出る別府港へ

観光船の公式サイト

観光船についての詳細はこちらの公式サイトをご覧ください。別府港との路線バス時刻などもわかります。

www.okikankou.com

今回宿泊したホテル

今回の旅は3泊4日でした。宿泊は島前にあるEntoというホテルです。2021年7月にオープンした別館はスタイリッシュでいろいろな雑誌でもよく取り上げられています。宿泊記は別途まとめたいと思います。

宿泊したEnto

公式サイトはこちらです。

ento-oki.jp

今回ご紹介した摩天崖は宿泊したEntoがある島とは別の島にあります。Entoに泊まりながら、毎朝内航船という島前の島を結ぶいわば路線バス代わりの船で島に渡って観光を楽しみました。

隠岐の情報

隠岐の観光や宿泊などの情報はこちらにまとまっています。

www.e-oki.net

隠岐へのアクセス

行きは伊丹空港からの飛行機+高速船

行きは新幹線で新大阪まで行き、伊丹空港から出発するJAL便で島後(隠岐の島)にある空港に飛びました。飛行時間は40分くらい、あっと言う間に到着です。着陸前には隠岐の島の美しい景色を見ることができます。

上空からの隠岐の島

島後からホテルのある島前までは高速船を利用しました。30分くらいです。

高速船

帰りは高速船+出雲空港からFDA

帰りは高速船で境港まで行き、バスで松江を経由して出雲空港へ。最後は出雲空港からFDAを利用して静岡空港に帰ってきました。行きと帰りを比べてみると、行きも静岡空港から行けばよかったなと思いました。

この日は水色の機体のFDA

羽田から行くのなら

東京発も空路利用が良いのではないかと思います。羽田を朝7時頃出発する出雲空港行に乗ると、出雲空港を9時に出発する隠岐行の飛行機に乗り継げます。これで隠岐に行くと、9時半に隠岐に到着できるので、初日から隠岐を楽しむことができます。

まとめ

隠岐は島それぞれに絶景を含め観光スポットがあります。今回隠岐に3泊したので、4島訪ねることができましたが、一番印象に残ったのがこちらの摩天崖でした。隠岐を訪れるなら是非訪ねてほしい場所です。今回はお天気に恵まれ、陸からも海からも楽しめました。宿泊した場所はその他の観光スポット、全体の行程はまた別記事にまとめたいと思います。隠岐はあまり開発がされておらず、人も少なく、静かに過ごせます。その割にフェリーターミナルなどは新しく立派な建物で、トイレなどもきれいで安心して旅ができました。是非また行きたいと思います。

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