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主に鉄道で行く温泉を楽しみ、旅の記念にマンホールの捕獲を楽しんでいます。宿の宿泊記やマンホールカードを紹介しています。

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土曜日の夜でも2万円以下の1人泊プランがある湯河原温泉老舗旅館の「上野屋」 -客室・食事・アクセス編-

神奈川県にある湯河原温泉は、東京や横浜から新幹線を使わなくて2時間かからずに到着できる、アクセスが良い温泉。静岡県東部在住の私にとっては電車で1時間ほど。湯河原駅の隣の熱海駅はとても賑わっていますが、湯河原温泉は空いていて、千歳川沿いに静かな温泉街が広がります。作家や画家などにも愛された湯河原温泉には歴史ある温泉旅館もあります。「上野屋」もその一つ。建物もお湯もスタッフも良く、土曜日の夜に一人で泊まれるプランがあるという素晴らしい宿でした。こちらではお部屋と食事についてご紹介します。2019年7月の旅です。

※2021年2月現在、一人旅プランは平日のみになっていました。

お部屋

今回泊まったお部屋は昭和5年に建設された本館の4階にあるお部屋でした。8畳の本間のみで、トイレや洗面所はついていないお部屋です。ふすまをあけると、きれいに清掃された畳のお部屋です。

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客室

床の間には金庫とテレビ。灰皿があるので、禁煙室ではなさそうですが、とくに煙草の臭いは気になりませんでした。

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テレビと金庫

冷蔵庫には有料の飲み物があらかじめ入っていますが、500ccのペットボトルを冷やせるスペースはありました。

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冷蔵庫

洋服ダンスの中には、バスタオル、お風呂で使うタオル、浴衣と半纏のセットです。タオルお持ち帰り用のビニールの巾着袋と歯ブラシもこちらにセットされています。

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タオルと浴衣のセット

浴衣は白の浴衣が標準ですが、係りの方が「色浴衣もあるのでお持ちしましょう」とピンクとグリーンの浴衣を持ってきてくれました。すごい親切!

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ピンクとグリーンの色浴衣

 お茶セットはこちら。おちゃっぱは緑茶のみでした。

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お茶葉緑茶のみ

 ポットは沸かしと保温機能がついた電気ポット。いつでも適温のお湯が手に入ります。もう一つは氷水が入ったポット。湯上りにごくごく飲みました。

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ポット類

こんなに歴史ある建物のお部屋ですが、wi-fi完備で、サクサクつながります。なのでブログの記事を書いたり温泉入ったりと、お部屋におこもりできました。

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wi-fiも完備

コンセントは電気ポットのところと、床の間の2か所ありますので、スマホの充電も問題ありません。また部屋には比較的新しいエアコンがあり、自分の好きな温度に設定できます。

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部屋ごとのエアコン

部屋からの眺望はあまり良くないですが、上野屋の自家源泉の温泉櫓が見えました。

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部屋からの眺め

宿泊した部屋にはトイレも洗面台もありませんが、部屋の隣に洗面所とトイレがあったので、それほど困らなかったのですが、私は出かける前に髪を軽く濡らしてブローするんですね。共同の洗面所ではそれができず、部屋にドライヤーがないのは、ちと不便でした。まぁ一人旅で翌日は誰に会うわけでもなかったので、ブラッシングして適当に髪はまとめてすませてしまいました(笑)

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共同の洗面所

 以上が今回宿泊したお部屋の紹介です。とても居心地が良かったです。同じ階に3~4部屋ほどあるようでしたが、皆さん一人旅のようで、話し声もテレビの声も聞こえてきませんでした。貸切湯がすぐ隣なので、ご家族で入っている時にはワイワイと声が聞こえてきましたが、貸切湯は夜10時くらいまでしか使えないので、夜も静かで快適でした。

お食事

食事は食事処でいただきますが、追加料金を払うと部屋食にすることもできます。私は食事処でいただきました。

夕食

食事は18時か18時30分の2つからチョイス。私は18時30分スタートを選びました。食事処は大広間を区切って使っています。ちょっとわかりづらいですが、奥のふすまの向こうはおじさんたちの同窓会的なあつまりで6人くらいで食べていました。ふすまの手前は私も含めて4人が食事をしましたが、全員一人旅で、すだれのようなもので仕切られていて、他の人の視線も気にならずに食べることができました。こういう配慮も一人旅プランを出している老舗旅館らしさを感じました。

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すだれで仕切られた食事処

 席につくと、最初にこれだけのお料理が並んでいます。

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最初に並んでいるお料理

 食前酒をいただきながらお食事スタートです。最初に運ばれてきたのはこちら。洋風なメニューですね。中身が全くわからなかったので、係りの人に聞くと、「牛すじだと思いますよ」と言われたのですが、中身は鶏肉でした。でも美味しかったです。

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イタリア風の一皿

そしてお造り。

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お造り

つづいて、通常はアワビが出るようですが、私は貝類が食べられないので、代わりの人品として、豚しゃぶです。見た目が涼しそうです。 

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豚しゃぶ

御凌ぎとしておそうめん。こちらも涼しげ。

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おそうめん

焼き物は鮎の塩焼きです。山の温泉に来ると、渓流で獲れるのか、よく鮎の塩焼きが出てきます。

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鮎の塩焼き

このあと煮物、お吸い物、ご飯、香の物、デザートでした。

静岡県の銘酒「正雪」をオススメ

私はお酒を飲まないので、食事の時には飲み物を頼むことはほとんどありません。なのでオススメの日本酒だなんて、なんともおかしな話ですが、お読みいただいた方のご参考になればと思いご紹介します。上野屋のお酒のメニューはこちら。日本酒をはじめいろいろなお酒がそろっています。

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お酒のメニュー

⑤が「正雪」というお酒で、この「正雪」は由比駅近くの神沢川酒造が作っている静岡県のお酒です。私の酒飲みの友人も「正雪」はうまい!とお気に入り。そのお酒が上野屋で提供されているのは、飲めない私もなんだか嬉しかったです。また、利き酒お試しセットというのがあって、好きな銘柄を3種チョイスできます。隣の部屋で同窓会をしていたオジサマ方がこの利き酒お試しセットを注文されていて、会話が聞こえてきました。「この⑤はうまいね」「正雪っていうお酒だってよ」とのこと。なので「正雪」を見かけたら是非味わってみて下さい。

朝食

朝食も温泉旅館らしい食事で、私の大好きな温泉卵もついてきました。

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朝食

食事のまとめ

夕食・朝食ともに温泉宿らしい食事だと思いました。特別美味しいとか珍しいメニューというわけではないので、あまり印象に残る食事ではないのですが、でも1泊2食で2万円しない宿なので、十分だと思います。お給仕してくれるスタッフの方が皆さんベテランで、食事の進み具合をさりげなく気にしてくれていたり、話しかければ気さくに会話に応じてくれたりと、スタッフのホスピタリティはとても良かったです。

アクセス

湯河原温泉の最寄駅は東海道本線の湯河原駅です。湯河原駅の駅前広場は最近リニューアルされていて、木のぬくもりが感じられるなかなかお洒落な設計です。こちらは、新国立競技場を設計した隈研吾設計なんだそう。

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湯河原駅

広場内には手湯があり、湯に手をつけているとすべすべしてきます。

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手湯がある

「上野屋」へは駅前広場のバス乗り場からバスで向かいます。乗り場は2番で、行先は「不動滝・奥湯河原行き」です。交通系ICカードが使えます。本数は10~15分に1本あるので、待ち時間もそれほどありません。もし待ち時間がある場合でもベンチがあるし、手湯で手を温めるのも良いです。

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2番乗り場からバスに乗る

湯河原駅を出て20分くらい。降りるのは「温泉場中央」というバス停です。

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温泉場中央でバスを降りる

バス停からは徒歩1分というアクセスはとても良いです。

上野屋のまとめ

上野屋の素晴らしいところは、なんといっても温泉です。敷地内に湧く源泉を引いているので、温泉の鮮度がとても良い。宿のスタッフは若いご主人を筆頭に、老舗旅館のベテランスタッフのおかげでとても気持ち良く過ごせました。お料理の説明を間違えちゃったり、精算の時におつりを間違えたりと、プロフェッショナルらしからぬ場面もありましたが、私には許せる範囲でした。クレジットカードの取り扱いはないので、お出かけの際には現金を忘れずに。こんなに素敵な老舗の温泉宿に土曜日の夜でも一人で泊まれて2万円以下というのは、とても貴重なお宿です。たいへん満足度の高いお宿だったので、また行きたいと思います。

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