2024年9月に出かけたロンドン旅行Day4 の模様です。この日のハイライトは、テニスの聖地ウィンブルドンの見学です。
午前中は衛兵交代式
Day2, Day3ともに歩き回って、Day4は朝から足がお疲れモードでしたが、この日も頑張って歩きました。
午後はテニスの聖地ウィンブルドン見学のツアーを申し込んであったので、午前中にバッキンガム宮殿の衛兵の交代式を見に行ってきました。
衛兵交代式を見る場合、どこに陣取るかは重要なポイントです。Day2のガイドさんもDay3のガイドさんもここがおススメですよ、というポイントを教えてくれました。ビミョーに異なる場所を推薦してくれましたが、共通していたのは、宮殿前には行かないこと。メチャ混みで人の頭しか見えないこともあるそうです。
おススメの見学場所
私達がいたのは下の地図の赤いマーカーのあたり。太い青いラインの位置はガイドさんがおススメですよ、と教えてくれた場所。一方グレーの四角の中は混雑箇所です。交代式の間、グレーの四角内は出入りが制限されることもあるそうで、帰りたいのに帰れない、という事態に陥ることも。衛兵交代式を見学した後に何か予定がある方は、グレーの四角内は避けた方が良いです。
衛兵は上の地図の下の方の兵舎から出てくる隊と、宮殿の正面から延びる通りを歩いてくる隊と2つの隊があります。上の地図の青いマーカーの付近だと、両方の隊の行進を見ることができますが、その分混雑もしています。下の写真の青枠の中が、上の地図の青いマーカーの部分。
私達は衛兵交代式を見た後、軽くランチを食べてからウィンブルドンに移動しなくてはならなかったので、自由に帰れる場所を選んでみていました。私達がいた場所だと、宮殿正面を歩いてくる衛兵からはちょっと遠いのですが、ウェリントン兵舎から出てくる衛兵は目の前を歩きます。
衛兵の交代式が行われる時には11時から始まります。何曜日にあるかはバッキンガム宮殿のサイトで確認しましょう。以下のリンク先は、最初にウィンザー城の交代式のスケジュールも出ています。画面を下にスクロールして、バッキンガム宮殿のスケジュールを探しましょう。
午後はテニスの聖地ウィンブルドン見学
バッキンガム宮殿の近くのパブでランチを取った後、テニスの聖地、ウィンブルドンを見学しました。ウィンブルドンはロンドン郊外にあり、バッキンガム宮殿の最寄り駅の一つ、ビクトリア駅からは地下鉄ディストリクト線(District Line)で乗り換えなしで行けます。ディストリクト線は行き先がいくつかあるので、ウィンブルドン行きの列車にのりましょう。
ウィンブルドンの最寄り駅はSouthfields(サウスフィールズ)駅です。
ビクトリア駅を出た列車は最初は地下を走りますが、やがて外に出て走ります。サウスフィールズ駅はこんな感じのこじんまりした駅でした。
ツアーの集合場所はウィンブルドン博物館近くの4番ゲート付近です。集合場所までは、この駅舎を背にしてまっすぐ通りを歩いて行けば到着します。だいたい20分くらい歩きました。493番のバスで行くことも可能です。私は帰りはもう足が疲れていたので、バスで駅まで戻りました。
最初のうちはWimbledon Park Roadという名前の通りを歩きます。途中から通りの名前がChurch Roadに変わりますが、そのまま通りに沿って歩けば良いです。
こんな建物が見えてきました。No.1コートです。
ガイドさんとの待ち合わせは、こちらの4番ゲートです。右側の建物はショップと地下には博物館。奥の建物がセンターコートです。
門の所で手荷物のセキュリティチェックがありますが、敷地内に入るのに入場料は不要です。ガイドさんとの待ち合わせ時間までまだだいぶ時間があったので先に入場して中のベンチで座って待ちました。
右手のショップは無料で入れます。奥のセンターコートにはカフェがあり、ここも入場だけは誰でもできる感じでした。センターコートの前には、フレッド・ペリーの銅像が。イギリスのテニスの神様ですもんね。若い人たちにはファッションブランドとしてのフレッド・ペリーを連想されるかもしれませんが、このテニスの神様が設立したスポーツウェアの会社だったんですよ。
フリーで入れるエリアには、優勝者になりきれるフォトストップもあります。
日本語のガイドさんと合流したので、私と妹だけの日本語ツアーをスタートします。こんな入場証をいただけます。記念になります。
日本語ガイドさんと私達姉妹以外に、ウィンブルドンのガイドさんが一人同行します。日本語ガイドさんも公認ガイドさんなんですが、どうやら私達だけでは回らせてはもらえない規則のようでした。
こちらは今年(2024年)の男子シングルスのドロー。錦織圭選手の名前もありました。
コートサイドを抜けてNo.1コートに向かいます。芝生の緑がとても美しいです。見学中、芝生に触ることは厳禁と最初に案内がありました。また写真は撮っても良いのですが、こちらのクラブのメンバーさんがテニスをしていたら、その人たちを入れた写真を撮ることは厳禁と言われました。そうなんです、ウィンブルドンはメンバー制のプライベートなテニスクラブなんです。
こちらがNo.1コートです。
No.1コートの裏手に回ると、こんなオブジェが。サービスエースの木です。本当にサービスを打つためにトスを上げている時のポーズに見えます!!
最初、本物の木かと思ったのですが、どうやら芸術作品のようです。爆発的な威力のサービスの前の静寂の一瞬をとらえた彫刻、みたいな説明がついていました。でもこういう木、実在しそうです。
同行してくれたウィンブルドンのガイドさんが枝にコマドリがいるのを教えてくれました。
こちらの記事の写真がわかりやすいです。
こちらはNo.1コートの裏手にあるピクニックエリアです。スタンド内の座席が確保できない方や、試合の合間などに出て来てここでのんびり過ごす方も多いようです。
ピクニックエリアにいる人にも試合を楽しんでもらえるよう、試合期間中はスタジアムのこの壁に大きなモニターが架けられるそうです。
ピクニックエリア横の階段を上って行くと、ロンドン中心地の方まで見えるようですが、現時点では階段しかなく、車いすの方が行けないため、不公平になるということで、ツアーのメニューからは外されているそうで、私達も行けませんでした。こういう徹底ぶりはすごいと思いました。
18番コートは芝の保護中。エンドライン側は固定式の座席がありますが、サイドライン側は大会期間中に仮設のスタンドが設置されるのだそうです。
18番コートではかつて11時間5分に及ぶ最長マッチが行われたことが表示されていました。昔のテニスの試合ではファイナルセットはタイブレークがなく、2ゲームupになるまでやってましたからね。70-68ってすごすぎます・・・。
こちらはメディアセンター。大会期間中は各国の放送局がこの建物に陣取り、放送をするわけです。
テラスからは遠くにロンドン中心地の高層ビルも見えました。
花が飾られていて、庭園を大事にするイギリスらしい雰囲気を感じました。大会は7月の第一週辺りで開催されます。その時は会場内あちこちに花が飾られ、選手はイングリッシュガーデンを楽しみながらプレーができるよう、ウィンブルドン専属の庭師の方も何人かいらっしゃるそうです。
メディアセンターの隣では工事中の建物がありました。こちらは選手とその家族のための施設になるそうです。
それではいよいよセンターコートへ向かいます。
ついにやってきました、テニスの聖地、ウィンブルドンセンターコートです。今はだれもいないコートですが、芝の上でトッププロがプレーをし、観客席が人で埋まっている光景は圧巻と思います。向こう正面の一角はロイヤルボックスです。
座席数は15000席にちょっと欠けるくらいの席数です。世界最高峰の試合会場としては席数が少なく感じるかもしれませんが、お客さんが肉眼で試合を楽しめることを大事にしているそうで、そうなるとこのくらいの大きさが限界なのだそうです。私は以前、ニューヨークに全米オープンテニスを見に行きましたが、一番上の席で、双眼鏡でコートを見ても誰がプレーしているのかわからなかったことを思い出しました。
センターコートの階下には歴代優勝者の名前が描かれたボードや、記念式典の写真などがあり、私もかつてテニスに夢中になっていた時代もあるので、懐かしく眺めました。
こちらは女子のボード。写真の方には私が大好きだったグラフの写真がなくて残念。
シングルスには男女とも日本選手の名前はなかったのですが、車いすテニスの部になると日本人選手の写真が登場します。誇らしいです。
こちらの写真は2022年に行われたセンターコートでのセレモニーの模様で、歴代チャンピョンが集結しています。残念ながら私が大好きなグラフはこの中にいませんでしたが、皆さん、どの人が誰なのかわかりますか?
エドバーグは言われないと分かりませんでした。
ここでガイドさんから説明が。男子シングルスの1882年頃の優勝者は同じ人の名前が並んでいます。当時の大会は、前年度優勝者に挑戦する権利をその他の選手で争い、最後に勝ち残った人が前年度の優勝者に挑戦してその年の優勝者を決める、という方式だったのだそうです。前年度優勝者がものすごーくシードされている方式です。そんなルールだったとは知りませんでした。
ガイドさんとのツアーはセンターコートを出たところで終了です。この後は自分たちだけで売店の地下にあるミュージアムに入場します。ミュージアムの入場料もツアーの代金に含まれています。
ミュージアム
昔のラケットはウッドでしたね。それにしても形状が今とは異なり、ラケット見ただけではテニスって思えないかも。
選手のウェアの展示も。中央の稲妻のようなデザインのウェアはグラフが着ていたもので、レプリカの色違いを私も愛用していましたよ。懐かしい。
おもしろかったのは、こちら。有名選手との記念撮影が無料で何度もトライできます。動画と写真をダウンロードできるようになっていました。
ウィンブルドンツアーのお値段とか感想とか
ミュージアムは各自で見学なので、ツアースタートからセンターコート見学までが料金の対象となります。時間にすると1時間20分くらいだったと思います。お値段は2人で63,375円でした。英語の説明でOKな方は、ミュージアム主催のツアーに参加すれば良いようです。30GDPと出ています。
https://www.wimbledon.com/en_GB/museum_and_tours/index.html
というわけで、お値段についてはちょっと高いと思いましたが、ガイドさんはウィンブルドンの公認ガイドさんでもあるので、研修にも参加して知識もupdateされています。毎年ウィンブルドン選手権で観戦されていることもあり、選手情報やちょっとした裏話も豊富で、とても楽しめました。
たとえばボールパーソンの話。毎年近隣の学校から候補者を集め、学科や運動能力テストなどで絞り込んでいくのだそうです。ボールパーソンに選ばれることは大変名誉なことで、本人たちの履歴書にも記載できるとのこと。
他にも、選手権優勝者はウィンブルドンのテニスクラブの名誉会員に自動的になれるとか、フェデラーはセンターコートの地主と呼ばれているとか。そうそう、フェデラーの紳士っぷりもいろんなエピソードと共に教えて頂きました。
選手の試合とコート割り振りについての見解も興味深かったです。日本人選手の中にも錦織選手や大坂なおみ選手など実力のある選手がいます。こういう選手の試合を中継があるコートに割り振れば、たくさんの日本人が中継を見て営業的にも良いのに、そうしなかった主催者への怒りとか。プロスポーツの大会は運営費もかかると思うので、いかに効果的にマネーを集めてくるかは、主催者の腕の見せ所なのかもしれません。
ということでDay4もよく歩いた一日でした。Day5は大英博物館に行って、夜の便で日本に戻ります。ロンドン滞在もあっという間です。
Day2, Day3の模様はこちらから